たまおの星便り-星海原の航海日誌。  

日毎夜毎、船橋から房総九十九里へと繰り出し、星空を駆け巡る観測日誌。

・2023/7/17~7/30 梅雨明け5日、夜空を賑わす彗星たち。

2023-08-11 | たまおの星便り

 7月中旬の新月期の始まりとほぼ時を同じくして今年の梅雨が明けた。しかも「梅雨明け三日」ならず「梅雨明け連日」といえるほど晴れた夜が何日も続いた。月が満ちる月末までに合わせて6日間、九十九里海岸に通いつめた。そのうち一日だけ濃い海霧が立ち込めて数十分しか星をみることができなかったが、残り5日は高温多湿の快晴熱帯夜だった。
 折しも、本来この時期には16等級ととても暗い12Pポン・ブルックス彗星が突如アウトバーストして100倍くらい明るくなり11等級になったという情報が21日に海外から入ってきた。その姿を捉えようと連日、北天のりゅう座の一画に望遠鏡を向けた(画像上右)。
 りゅう座にはもう一つ明るい彗星、
C/2023E1アトラスが見えている。北極星に近く、丸一日沈まずに北天を回る周極星となって9等級まで明るく大きくなっていた。コバルトブルーのイオンの輝きが天上の宝石のように美しい(画像上左)。 
 未明の空にはほかにも暗い彗星がいくつも微かな光を放ってうごめいている。時間を追いながらいくつかの彗星を画像に収めていく。午前3時過ぎには薄明が始まり太平洋の波頭が白く浮かんでくる。その頃には望遠鏡やカメラ、自分の体からも夜露がしたたり落ちてくる(画像下 吸湿フードや防滴ヒータを付けた観測機材)

 

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