50年も前の話。
会社の行事か何か定かではないが、父が横浜の港へ連れて行ってくれた。
父の会社の上司も来ていて、そこの娘さんも一緒だった。1年年上のお姉さんだった。
山下公園で父の会社の上司が私とその娘にソフトクリームを買ってくれた。
実は、それまでソフトクリームを食べたことがなかった。
あまりの嬉しさにソフトクリームを持って父のところに向かって走ってしまった。
その時、アイスクリームがころげ落ちてしまった。
突然のことで、呆然としていたら、父がもう一つ買ってくれた。
その娘に手をひかれてゆっくり歩きながら食べた。
おいしかった。
実は、生活が苦しくそんなもの食べられるとは思っていなかったし、食べたいとも思わなかった。
精一杯のことをしてくれた親父のことが、ありがたいと思う年になった。
大学を出て、一人前に働きはじめ、ゆっくりお酒でも飲めると思っていた矢先に死んでしまった。
いつか、息子に親父の話をしようと思う。
会社の行事か何か定かではないが、父が横浜の港へ連れて行ってくれた。
父の会社の上司も来ていて、そこの娘さんも一緒だった。1年年上のお姉さんだった。
山下公園で父の会社の上司が私とその娘にソフトクリームを買ってくれた。
実は、それまでソフトクリームを食べたことがなかった。
あまりの嬉しさにソフトクリームを持って父のところに向かって走ってしまった。
その時、アイスクリームがころげ落ちてしまった。
突然のことで、呆然としていたら、父がもう一つ買ってくれた。
その娘に手をひかれてゆっくり歩きながら食べた。
おいしかった。
実は、生活が苦しくそんなもの食べられるとは思っていなかったし、食べたいとも思わなかった。
精一杯のことをしてくれた親父のことが、ありがたいと思う年になった。
大学を出て、一人前に働きはじめ、ゆっくりお酒でも飲めると思っていた矢先に死んでしまった。
いつか、息子に親父の話をしようと思う。