武子太郎の武子の一文

役者、タケシタロウの気ままな日記でございます!

虫の支配するせかい

2010-08-22 03:12:28 | 日記
夜中心の生活が続いている。


深夜起き続け、朝に寝て、気が向くと昼間も寝る。


夜は静寂の時間というが、夏と秋は違う。


夜は虫の支配するせかいだ。


ベランダにはよくわけのわからない虫が訪れる。


タバコを吸いに出る時に気づく。


明るい網戸に体当たり繰り返すカナブン、ゴキブリ、コオロギ。そして深夜にも関わらず暑い夜には蝉も鳴く。


彼らには時間帯を気にするほど余裕がないのだ。


もしかしたら時間という概念は彼らには存在しないのかもしれない。


今は圧倒的にコオロギが鳴いている。


しかし夜は、考えごとには向かない。

夜は、考えた物事を無言のうちに吸い取ってしまうからだ。

結論らしきものをだしても、

そしてその一部をこうして文章に残しても、

日の光が、その色や説得力、もしくは中身そのものを漂白してしまう。


後に残っているのは漂白され、殺菌された文章や考えだ。


しかし我々は夜に考えごとをすることを止められない。


夜は虫の支配するせかいだ。

虫は、我々には何を考えているのかわからない。


一見無意味に見える行動を愚直に繰り返すばかりだ。


それは僕にはひどく恐ろしいことに思える。


虫より月のほうが有機的に思えるのは、僕だけだろうか。


あと数時間もすれば、この文章も色褪せる。

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