ゑんぢんぶろぐ

のんきそうには見えますが頭の中は不安で一杯。あまり過大な期待と責任は負わせない方が互いにとって身の為です。いやマジで。

シリーズ「読了」

2020年10月18日 00時19分46秒 | 読書
「鴨川食堂まんぷく」
著者:柏井壽

「鴨川食堂」シリーズ6冊目。

相変らず泣かせるわぁ…。
ほんま、コレは反則やわぁ…。


第一話「たらこスパゲティ」
この依頼人のモデルは誰なんだろう…と毎回考えてしまう。
田所馨についての描写からして「あのグループ」の人だろう…ヲタなら特定できるのかな?(脱線)

ラストの田所馨の覚悟と、あるイタリア語の一文にはしびれる。

是非調べてみて下さい。

第二話「焼きおにぎり」
依頼人の胸に秘めた想いを、料理人・鴨川流が優しく解く。
そうだろう、そうしなきゃいられないだろう…。

…本作はことさらにオレの胸に刺さる一編となった…。

第三話「じゃがたま」
…で来栖妙(岩下志麻が演じるドラマ版オリジナルキャラ)が逆輸入されてきててちょっと草(ガリレオの吉高由里子かよ←恒例超絶マニアックねた乙←言うほどでもないか)
 →岩下志麻については「鴨川食堂おかわり」でチラリ。

145ページの7行目ワロタ
「あのヒト」が頭から離れなくなったじゃないかw

…哀愁というかダンディズムというか…これも「漢」の姿だな

第四話「かやくご飯」
前半、著者の筆が冴える。依頼人・武藤夕夏の焦燥が手に取るように分かる。
コレを「かやくご飯」と呼ぶのは少し引っかかるんだが…当事者たちがそう思っていれば、それでいいんだろう。

冒頭と最後で物語全体の空気感というか雰囲気がガラリと変わるのも鮮やか。

第五話「カツ丼」
…コレも「カツ丼」と言うには(ウソは吐いてないが)ちょっと卑怯かも知れん。

中盤、一本の長編になってもおかしくないほどに息吐く間もない波乱万丈の物語が惜しげも無く注ぎ込まれる。

エンディングにおける依頼人・管埜順子の(第一話とはまた違った)覚悟は胸に染みる。

第六話「お好み焼き」
途中に仕掛けられた一種の「叙述トリック」には唸らされる。

蛇足…この「お好み焼き」を、オレは「親父に紹介してもらった店」で喰った事がある。

それを思い出した瞬間、泣きそうになった。



全てのエンディングに物言わぬ共演者…流の妻で、こいしの母…掬子(きくこ)がチラリと姿を見せる。

あざといと言われようが、卑怯と言われようが…毎回この数行のシークエンスだけでも涙がにじんで来る。


…コレは良い話だ。


関連作品っ
「鴨川食堂はんなり」
「鴨川食堂おまかせ」
「鴨川食堂いつもの」
「鴨川食堂おかわり」
「鴨川食堂」

「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ

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