武田じゅうめい 旅人は風に向かって進む

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
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吉田佳右、薬学博士の殺人事件、そのシナリオを推理する。

2022年09月20日 | 事件

★吉田佳右(40)、薬学博士の殺人事件

妻殺害の動機は夫の不倫による夫婦仲が険悪になった結果だという。

北海道大と同院卒、企業留学で千葉大院と米国の大学院まで出て、薬学博士の人物がなぜ妻と離婚しなかったのか、不可解だ。
世間では子供がいながら離婚するのは珍しくない。
妻が拒否すれば家庭裁判所で決着をつけることになるが、殺人よりはるかに賢いやり方だ。
毒物で妻を殺害したとなれば、懲役20年の判決が下されても不思議ではない、そうなれば出所は60歳だから、もはや薬学博士の肩書は何の役にも立たない。
そして当然に同窓会や友人からも見放され、社会的には抹殺される。

 

キラ輝く学歴を持っていても、中学生の倫理観より劣るというのは、大学の教育が悪かったのか、それとも家庭の教育が悪かったのか。

一方、離婚ではなく、妻病死となれば、保険金と退職金を受け取ることができるというメリットがある。
このクラスの家庭なら、医療保険で死亡補償は最低2千万円は入っているだろう。

離婚で親権、財産分与や子供の扶養費を考えれば、病死に見せかけた殺害の方が都合がいい。そして専門知識を使い、研究所に普通にあるエタノールを家に持ち込み、妻が毎晩飲む焼酎ボトルにエタノールを入れ、妻に飲ませる。
その夜は妻と息子が二人で夕食を摂った後の午後9時頃に帰宅したという。
つまり犯行時には家にいなかったというアリバイを作った訳だ。


しかし問題は、法律の知識があれば、こういう不審死の場合、死体解剖をすることが法律で決まっているのだ。
薬学の知識はあっても法律の知識はなかったか。
その死体解剖で、妻の胃袋からエタノールが検出された。
そして、それらは今も証拠保全の為に冷凍保存されている。


殺人から逮捕まで約8カ月も要したのは、公判維持の為の証拠固めであった。
仮に逮捕して起訴しても、殺人事件で状況証拠だけでは公判は維持出来ないし、裁判官と弁護代理人から「動かぬ証拠を」と求められれば、「これだけ状況証拠がござる」と百万言述べても、結論は無罪にしかならない。
仮にも死刑を視野に入れた殺人事件の裁判なのである。


そして桜田門が焦点を当てたのは、第一三共の研究所に保管してあるエタノールと妻の胃袋に残されていたエタノールとの成分分析であった。
両方のエタノール成分を精密分析した結果、同一であったのだ。
つまり人間で言えば、指紋が一致したのだ。
これで桜田門は東京地検と会合を続け、これなら公判維持ができる、そして身柄を取って自白に追い込むとして逮捕令状を取った。

当初、吉田佳右は殺人を否認していたが、今は黙秘に転じたという。

他方、小学生の息子が一番の被害者だろう。
おそらく親族の家に保護されているのだろうが、母親が突然亡くなり、父親は妻殺しで逮捕されて、両親の頭脳から頭の良い男児だと思うが、すべて理解して世の無常を噛みしめているのだろうか。


(じゅうめい)

 


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