外科医(9年目)日記

自分さえ我慢すればいいと思って頑張ってきた。そんな僕には家族が出来た。患者も大切、家族も大切。わがままだろうか?

78歳 胆嚢管癌

2008年05月09日 11時46分52秒 | 日記

ひさしぶりのブログだ。

 新しい病院にきて、はや1ヶ月。少しずつ慣れてきたという感じだろうか。。。

 

 今日は、手術が中止になった。

 患者さんは78歳のおばあちゃんだ。

 胆嚢炎ということで入院したが、原因はどうやら胆嚢管に腫瘍があるために、

 胆嚢炎を起こしたようだ。

 

 PTGBDといって、体の外から胆嚢に針を刺す処置をされ、炎症はおさまったが、

 全身状態がわるい。。。

 

 もともとのぜんそく。自分一人では起きられず。起きるとすぐにいきぎれを

 おこす。糖尿病もひどく、しかも栄養状態は不良。。。

 

 全身麻酔のしゅじゅつをしたらそれだけで、肺炎、呼吸不全になってしまいそう

 だ。。。

 

 ここ、数日は熱がでつづけ、尿から真菌が見つかってしまった。

 この方にはどういった治療が最適だろうか???

 

 なにがなんでも、手術でがんを取りきるのか?

 それとも病気はあきらめ、管は入ったまま、自宅に帰るのが一番か?

 本人、家族の希望はどうなのだろう?

 そう考えてしまう。。。

 

 結局、本人は少し、とぼけているので、家族に相談したところ、

 治療しないのも本人のためだろうかということになりそうだ。。。

 

 これから1週間、状態はどうかわるだろうか?


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