外科医(9年目)日記

自分さえ我慢すればいいと思って頑張ってきた。そんな僕には家族が出来た。患者も大切、家族も大切。わがままだろうか?

交通事故×父の怒り

2009年07月20日 23時54分42秒 | 日記
この3日間は病院の当番で、ほとんど病院はりつけだった。
そして、国民の休日である今日は、救急日直だった。

たくさんの患者さんがきてくれた。。。

今日、一番印象的だったのは、交通事故だった。

親子の運転する車に、軽自動車が突っ込んだのだそうだ。
軽自動車は親子の自動車に乗り上げ、横転。。。かなりの事故だ。。。

なぜか、被害者、加害者が同じ病院に運ばれてしまった。。。
そんなことした救急隊員に文句をいいたいし、こんなことは2度とやめて欲しいと
思った。。。

加害者のほうが高エネルギー事故でぐったりしていた。
被害者親子は、子どもがとにかく怖がってないていた。
父親は加害者と一緒に搬送され、僕がトリアージしているのをみて、
加害者から、診察していると思い、少し興奮しているようだった。
というか、このまま、加害者に文句を言いにいきたいと
僕に向かっていっていた。。。

「まず、子どもさんも怖がってますから座って落ち着きますか。。。」

こんな場合、社会的には、被害者の子どもから検査を進めるのがいいのだろう
と思ってしまうのは、少し、俗っぽいだろうか?
世間体だろうか?

子どもが小さい僕はどうしても、この親子のほうからみなくてはいけない気が
してならなかった。そして、その親子から診察、検査をすすめた。

けど、僕は僕でしっかりトリアージして、ぐったりしていてもだいじょうぶだと
いう気持ちがあったのだからできたことだろうが、、、

これが、本当に、加害者が重症であり、子どもは、たいしたことなさそうで、
実は重症だった場合、責任は、やはり、診察し、順番をきめた僕にあるのだろう。

結果的には、子どもは軽症。その父親も幸い軽症。

加害者もぐったりしていたのは、今後の不安が強かったからだろう。。。

とにかく両者に命に別状がなくてよかった良かった。

ちなみに、加害者の運転手は、骨折はありました。。。  が
(整形の先生に御紹介しました)

もし自分が被害者だったら。。。
同じ病院に運ばれたら、自分の子どもが怪我をしていたら、
きっと、加害者に一言罵声をあびせるか、子どもに対して謝らせると思う。。。

父の怒り、共感した今日一日でした。


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