別の患者の薬を誤投与=入院の80代男性死亡-愛媛(時事通信) - goo ニュース
薬の誤投与はもちろんあってはならないことだ。
しかし、実際にこのような事故が起きてしまうことは、医療者としては理解ができる。
ひとつ、二つの薬なら、患者の飲んでいる薬も把握できるが、8つも9つも飲んで
いるような患者が、10人もいたら、、、
きっと、だんだんわからなくなるだろう。。。
そうならないように、看護師がいて、薬を管理したり、薬剤師がいて、薬の
相互作用を確認するようなシステムがあるのだが、そんなことできる病院は
多くはないだろう。しかも、そのようなシステムには多大な労力と、人件費が
かかるが、それに対する報酬はないのだ。。。それが問題だ。。。
別の病院で飲んでいる薬を、入院中にも飲んでもらう。
薬を飲むのは、個人の責任ではないだろうか?
薬を自分で管理できないのだ。。。そのような人のくすりを管理するのは
あくまで本人の責任だと思うし、そうでないなら家族の責任だ。
(依頼したいなら、病院に有料で管理をお願いするべき)
言っていることは過激だと思うけど、自分の管理をできないんだから、
家族がするか、お金を出して、他人にしてもらう。。。当たり前のことでは
ないだろうか。。。
(今の医療制度では、元気でしっかりしている患者も、非常に手のかかる患者も
入院費用は同じ。。。どっちが、お金がかかるか分かりますよね。
それなのに、手のかからない患者と手のかかる患者の支払いは同じなのです。)
もうひとつ、DPCが問題だと思う。薬をしっかり請求できれば、医師は、ふつうに
必要な薬は、持参してもらわなくても、必要であれば、処方しただろう。。。
いまの診療報酬では、ひとつの病名に対しては、決まった報酬しか、病院には
支払われない。(入院のみ)
他の病気の薬を処方する、他の病気の検査をする。患者はお金を支払って
しかるべきだが、国が、そうは認めない。。。こんな馬鹿な話ってあるだろうか?
例えば、脳梗塞で、入院した場合、腰痛のシップ代、睡眠薬代、心配だからと
受けた、肺のCT、胃カメラなどの、脳梗塞と関係ない検査、薬は、請求できない
のだ。。。。
人間なのだから、いろんなところ具合悪くなるだろう。。。なのに、そちらには
評価がなされない。。。
そういう事情があって、薬を持参してもらったり、持参薬を使用して、入院中に
服用してもらうのだが、今回は、ここでヒューマンエラーを医療者側が起こして
しまったのだ。。。
医療費削減のための制度なのだろうが、まずは、国が、しっかり、この事実を
国民に説明して、患者もわかって病院に入院するべきだと思う。。。
記事を振り返ると、他院の処方を持参してもらい、病院側が、患者に配ったと
あった。当たり前に行っていることだが、ヒューマンエラーがやはり起こりうる
ケースだ。
患者の飲んでいる薬は、基本、患者管理にするべきだ。。。
自分で間違う分には、仕方ないし、その責任は患者にあると思う。
病院は、あくまで、病気を治すためのところだ。
今の、DPCという医療制度では、例えば、胃癌以外は、責任持てません。。。
という医者が増えてもおかしくないと思う。。。そうなっていかざるを得ないだろう。
患者さんのご冥福をお祈りします。