毎日新聞
韓国: 北朝鮮への融和策提案で、鄭統一相が急きょ訪米
2005年6月27日 21時35分
【ソウル堀山明子】韓国の鄭東泳(チョンドンヨン)統一相は27日の国会で、北朝鮮が核を廃棄する見返りとして韓国が用意している「重要な提案」について、北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記との17日の会談で直接説明し、その後に米国に伝えたと明らかにした。また、今月29日から7月3日まで訪米すると発表した。鄭統一相の訪米が急きょ決まった背景には、6カ国協議再開前から北朝鮮に融和策を示したことで、米韓間で摩擦が生じている可能性もある。
「重要な提案」は、5月下旬の南北次官級会談で韓国が初めて表明したが、詳細は明らかにされていない。韓国は昨年6月の第3回6カ国協議で、北朝鮮が核廃棄のプロセスに入った段階で、重油支援や多国間の「安全の保証」を提供するという対北朝鮮支援の用意を表明しており、「重要な提案」はこれを拡大したものとされる。
米国は、北朝鮮が核廃棄を確約する前に見返りを示唆することに反対の立場で、日米韓は相互に協議再開前には見返りの議論に応じない方針を確認している。韓国政府は「重要な提案」を「協議再開後、参加国と相談してから北朝鮮に説明する」という立場を強調してきたが、鄭統一相の答弁はこれを覆し、金総書記に譲歩案の内容を説明したことになる。
鄭統一相は国会答弁で、米国の事前了解を得ずに説明したことについて「北朝鮮が提案を受け入れることに意味があるので、分からない状況では説明できなかった」と弁明。説明内容については「言える段階にない」と突っぱねた。
韓国政府は金総書記との会談について、李泰植(イテシク)外交通商次官が訪米して説明しており、短期間に韓国高官が再度訪米するのは異例。統一省によると、チェイニー副大統領やライス国務長官との会談を調整中で、協議の内容が注目される。
韓国: 北朝鮮への融和策提案で、鄭統一相が急きょ訪米
2005年6月27日 21時35分
【ソウル堀山明子】韓国の鄭東泳(チョンドンヨン)統一相は27日の国会で、北朝鮮が核を廃棄する見返りとして韓国が用意している「重要な提案」について、北朝鮮の金正日(キムジョンイル)総書記との17日の会談で直接説明し、その後に米国に伝えたと明らかにした。また、今月29日から7月3日まで訪米すると発表した。鄭統一相の訪米が急きょ決まった背景には、6カ国協議再開前から北朝鮮に融和策を示したことで、米韓間で摩擦が生じている可能性もある。
「重要な提案」は、5月下旬の南北次官級会談で韓国が初めて表明したが、詳細は明らかにされていない。韓国は昨年6月の第3回6カ国協議で、北朝鮮が核廃棄のプロセスに入った段階で、重油支援や多国間の「安全の保証」を提供するという対北朝鮮支援の用意を表明しており、「重要な提案」はこれを拡大したものとされる。
米国は、北朝鮮が核廃棄を確約する前に見返りを示唆することに反対の立場で、日米韓は相互に協議再開前には見返りの議論に応じない方針を確認している。韓国政府は「重要な提案」を「協議再開後、参加国と相談してから北朝鮮に説明する」という立場を強調してきたが、鄭統一相の答弁はこれを覆し、金総書記に譲歩案の内容を説明したことになる。
鄭統一相は国会答弁で、米国の事前了解を得ずに説明したことについて「北朝鮮が提案を受け入れることに意味があるので、分からない状況では説明できなかった」と弁明。説明内容については「言える段階にない」と突っぱねた。
韓国政府は金総書記との会談について、李泰植(イテシク)外交通商次官が訪米して説明しており、短期間に韓国高官が再度訪米するのは異例。統一省によると、チェイニー副大統領やライス国務長官との会談を調整中で、協議の内容が注目される。