Takahiko Shirai Blog

記録「白井喬彦」

フィリッピンも政権弱体化か

2005-06-20 00:32:48 | 国際
讀賣新聞
アロヨ比大統領苦境、不正疑惑で21日に下院聴聞会
2005年6月19日19時47分

 【マニラ=中谷和義】フィリピンのアロヨ大統領が苦境に陥っている。昨年5月の大統領選でアロヨ氏が不正を図ったとの疑惑について下院が21日に聴聞会を開く一方、上院は大統領親族に違法賭博(とばく)の上納金が渡ったとの疑惑の調査に乗り出した。野党側が政権を攻めきれないでいるのが救いとなっている状況だ。

 女性「100万票以上、差がつくか」

 男性「だいたいそのくらいです」

 今月公表された「大統領の携帯電話での会話」の内容だ。女性はアロヨ大統領、男性はガルシリャノ選挙管理委員の声とされ、野党側は、アロヨ氏が大統領選での開票中に不正集計を働きかけた証拠と指摘する。国民の関心は高く、女性が男性に呼びかける「ハロー、ガルシ」という声は、携帯電話の着信音として人気を集めている。

 違法賭博については上院が先月末に調査を開始。今月9日の聴聞会では賭博の元関係者が、昨年12月に大統領の息子のフアンミゲル下院議員に50万ペソ(約100万円)、義理の弟のイグナシオ下院議員に40万ペソ(約80万円)を直接手渡したと証言した。

 世論調査機関「SWS」の最新調査で大統領の支持率26%、不支持率59%。その差マイナス33ポイントは、1986年のマルコス政権崩壊後の歴代政権で最悪となった。

 野党側は弾劾裁判を模索するが、それにはまず下院で3分の2以上の賛成を得る必要があり、現時点では難しい。「アロヨ後」を担う有力候補がいないことから、大統領を引きずりおろす動きに今のところ迫力がないのも確か。

 それでも、21日からの下院聴聞会の行方によっては、野党側が勢いづく。大統領にとって気の抜けない日々が続きそうだ。

最新の画像もっと見る