ふんわりノート☆

ジャズシンガー平良亜矢子(たいらあやこ)のブログ。
日頃の“ふんわり”な出来事や音楽の覚え書き。

5年

2016-05-02 23:59:59 | Weblog
今日は、亡くなった旦那さんの命日でした。

1日1日が長すぎて辛かった日々から、もう5年。
振り返ると、あっという間だと必ず思う。時は、いつだってそう。

一つずつ物を整理して思い出の詰まった代々木の家を出た。
あれから、2度の引越し、
音楽活動に復帰後、Water Me!というユニットを組む機会に恵まれてCDを出し、
初めて会社勤めの機会を頂き通勤電車から昼間の街を見つめ、
妊娠・出産・子育て、今2歳の息子を抱きしめる幸せに感謝しながら、
昨年末に、銀座にジャズバーを開店した。

もし何もしなければ、この5年という月日は、私から息をする意味さえ奪っていたと思う。
自分にはたいした価値などない。
でも今まで知らなかったものを知ることだけが、心に灯を灯してくれた。
私は何も頑張ってはいない。
でも多くの方が力を貸して下さったから、ここにいる。

旦那さんの故郷・熊本市は、先日、大地震に見舞われてしまいました。
義理の妹さんがご家族の近況を教えて下さり、大変な日々を過ごしているご様子ですが、
まずはご無事であったことに感謝するしかありません。
彼の友人たちも皆さんご無事でいらっしゃいますように…
そんな中、今日の命日、お墓にお花は飾れないけれどお線香をあげていらしたと。
市内を一望できる丘の上の霊園は、壊れた墓石も多くまだまだ手付かずで、
彼のお墓も墓石がずれてしまったけれど、中の骨壷は無傷だったそうです。

ひっそりと、そこにある。無事でいてくれて、ありがとう。
まだ幾度も続く揺れの中ですが、どうか皆を見守っていて下さい。
5年前、彼のお骨とその上に乗せたお気に入りの青いメガネと結婚指輪。
何度も何度も眼に浮かぶのです。


今私は、数日前に肋骨を骨折して、
GWだというのに、家の掃除も片付ける予定だった仕事もせず、
時々横になりながら、息子が走り回るのを眺めつつ、
ゆっくりと過ごしている。

きっと彼が教えてくれたのだ。
生活環境を変えるべき時が来たんじゃないの?って。
得るものもありながら、知らずと無理も積もっていく。
いや、知らずではなく、気づかないふりをしていただけ。

すぐにとはいかないけど、ちゃんと進むべき方向に向かっていきたいと思う。

5年目の、5月2日。



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