晴れ マダムヴィオラ・ダ・ガンバと公爵チェロ

2008-02-09 23:45:07 | Weblog
Legnago(レニャーゴ)という、ヴェローナから南に50キロほど行ったところ、町にあるサリエリ劇場で
パオロパンドルフォ氏のヴィオラ・ダ・ガンバとマリオブルネッロ氏のチェロによる会話演奏会、
会談を進めながらお互いに演奏していく形式、があった。
ヴィチェンツァから、車がないと、とても行きにくいところで、ヴェローナまで電車で出て、
そこからプルマンと呼ばれる中距離バスで1時間15分ほどかけて到着した。
「サリエリ劇場に行きたいんですけど」と運転手にあらかじめ言っていたにもかかわらず、バス停を過ぎて
「この町ですか?」と質問したら、「そうだ、劇場はもう過ぎちゃったから、ここを戻って最初の交差点を左に曲がって・・・」
・・・
「俺が案内してやる!」って言ってたやん。(怒怒怒)
チケットを購入ついでに、帰りの電車の時間も聞いた。
だが、午後8時半から始まる演奏会、ヴィチェンツァまで帰る電車なんてあるわけがない。
結局、ヴェローナ駅で夜を明かしたのだが・・・(後述)。

演奏会は、僕にとって、とても興味深いものだった。
なぜなら、お互いそれぞれの楽器の第一人者で、それぞれの楽器の特徴が良く出ていた演奏会だったからだ。
チェロの無伴奏で比較的ポップス的な曲、パブロカザルス作曲、しかもスコルダトゥーラ1番弦をソに下げ、4番弦もソに下げてのもの、
左手のピッツィカートともあいまって、一人でチェロを演奏しているとは思えないほど、和声感があった。
少し残念だったのが、ヴィオラ・ダ・ガンバはバロック仕様で調整されていたのに、チェロはモダンでされていて、
ヴィオラ・ダ・ガンバとチェロの音量の差が大きかったこと。
休憩なしで、ぶっ続けでおこなわれ、午後8時半から始まった演奏会は終わったとき、時計を見たら午後11時少し前だった。
みんなタフやなぁ。
ペーザロで試験を受けた際、試験官の一人だった人にヴェローナまで車で送ってもらった。