坐花酔月 徒然日記

 「花咲く処に腰を下ろし 月を眺めて酒を楽しむ」 この一年、どんな年になるのか。

2024田川太郎の里 歴史ウォーク

2024-05-19 19:13:23 | 古文書、郷土史他
”幻の”田川城跡探検ツアー

田川太郎の里へようこそ。今日は、田川の山里の土を踏みしめながら、一緒に古の時代を散策しましょう。
旧田川小学校のグラウンド辺りにあったと言われる「田川館跡」から東南の方を見上げると、偽ピークにもなっているが、そこに田川城跡がある。だが田川の古老に「田川城」と尋ねても怪訝な顔をされる。すなわち地元にとって忘れられた存在なのである。
全てを土で固められた「中世の山城」。日本の城跡の99%はこのような土づくりの山城だという。造られた時代や城主の豪族の名前も不詳。田川太郎一族が滅亡した1189年の後、武士による騒乱の時代に、近くの関根城などの山城群と連携して築城され、使われたものと思われる。ここを兵[つわもの]どもが駆け上がり、刃を交え合う舞台となったかもしれない。
山腹には、曲輪の形状から連想した「蛇引[じゃびき]」や、馬術や弓矢の稽古をしたかもしれない「馬場山」の地名が残る。
残された史料はなく、あるのは山上に人が手を加えたと思しき地面の痕跡のみ。だから”幻”である。500年前の時代に、この地を守ろうと必死に戦った男たちの姿を、見る者がそれぞれに想像を膨らませてみよう。その武者や百姓の中には、私たちに繋がる先祖もきっといたはずである。
(パンフレットはしがきより)



今年の「田川太郎の里 歴史ウォーク」は爽やかな天候に恵まれた。主催する田川地区自治振興会の皆さん、運営スタッフのぶら田川探検隊の皆さんが冒頭のはしがきに記したように、熱い思いがお天道様に伝わったようです。
参加者は、募集定員の30名。皆さんそれぞれ思いを膨らませて、標高218mの「田川城跡」向かった。


孟宗竹林から杉林を抜け、狼煙台跡で休憩。途中の堀切を通過する。



田川城主廓跡に到着。なんとそこでは、ぶら田川探検隊のスタッフが背負子で担ぎ上げた孟宗汁を用意し待っていてくれた。素晴らしいサプライズですのぉ!


それに、”田川かぶ”生産者の家で漬けた、田川赤かぶ漬けも最高に美味しかった。素晴らしい昼食タイムでした。感謝‼︎


以前、焼畑農が行われ、その後杉苗が植えられた斜面を降りる。苗を踏まないように倒さないように、注意注意。
田川かぶの種は、生産者が種を採って管理しており、市販はしていないとのこと。薬も肥料も使わず、タネも管理しているなんて究極の安全食物ですな。なお、温海かぶの種はどこでも買えるとのことでした。う〜む。


金峯修験と順峯修行を説明する南光院住職

『修験道史跡』 虚空蔵岳及び別当所南光院

伊勢の国朝熊岳[あさまだけ]の僧「海泉」が、諸国霊山跋渉の苦行を重ね文永3年丙寅(1266)当国に下向し羽黒、金峯の霊場を訪ね「広福坊成経」と名を改め、田川の奥里山「黒森山」(現虚空蔵山)を開き、日本三代虚空蔵菩薩 朝熊岳の御分身を安置し、別当所を南光院と公称した。
文永5年戊辰(1268)4月13日社殿造営以来、虚空蔵岳と称し修験者の奉仕・活動が盛んに行われ、金峯修験における峯中「二の宿」として知られ近郷庶民の信仰を集めた。
  昭和44年9月13日
荘内文化財保存会 田川郷土史研究会
(寺院前看板より)



田川太郎行文の墓の墓守として代々管理している斎藤さん

『旗引川原の宝篋印塔』
西蓮花寺へ渡る蓮花寺橋の手前の右側、川沿いに約5アールの免租地神田があった。ここに?の木があり、そのもとに痛んだ宝篋印塔(鎌倉期)が、2、3基あった。文治5年(1189)田川館主行文が、北陸道からの追討軍に敗れ、戦死を聞いた武将たちが自害した場所である。この水田から取れた米は、出羽三山神社に奉納した。異説行文の自害地。圃場整備のために、現在地に移転した。宝篋印塔は宝篋院陀羅尼経を納めて置く塔で、インドに始まり、仏舎利を分けて八万四千の塔を建てた故事にならい、中国の呉越国王が同数の金銅塔を諸国に分布した。わが国へは、平安中期に渡来したが、石造物として完成した形が現れたのは鎌倉時代後期からで、基檀上に基礎、塔身、笠、相輪と積み上げ、普通塔身四面に四仏の種子を彫り、供養塔として建てられた。時代が下るにしたがって型地も崩れ、小型化し、江戸初期に至って再び大型のものが現れます。
  平成5年8月
鶴岡市文化財愛護協会
田川地区自治振興会
田川郷土史研究会
(掲示看板より)


田川太郎の墓と言われている五輪塔
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