先月、仕事でお会いした伊藤さん、杉沢比山の着付け担当をされて50年にもなるという。「今年は(コロナ禍で)8月15日だけの上演だから是非観に来ての!」と勧められた。
そして本日午後6時半、鳥海山一合目杉沢熊野神社と標識の立つ社に足を運んだ。午後7時開演予定、会場準備は整えられており、神事はすでに始まっていた。
『霊峰鳥海山、旧修験の里に伝わる独創の番楽。杉沢比山
[すぎさわひやま]』と謳っているパンフレットを受付でいただき上演開始を待っていると、なんと三原先生が入ってきた、「ここの番楽はとてもかっこいいのよ‼ ミーハーのように何度も観に来ているわ」と嬉しそうに話された。なんか上演前からワクワクする話ではないか!

○獅子舞獅子舞には、疫病を退治したり悪魔を追い払ったりする意味があるようです。また、獅子舞が人々の頭を噛むのも、その人についている邪気を食べるという意味があるためと言われています。さらに、悪魔祓いや疫病退治といった意味があることから、獅子舞に頭を噛まれるとその年にご利益がもたらされるという考えもあるようです
。(以上、獅子舞とはより)

○三番叟[さんばそう]五穀豊穣を祝う舞である。右手に扇、左手に鈴を持ちながら舞う。拍子が早く、足の運びも活発で美しい舞である。

○景政[かげまさ]前九年の役、厨川の戦いで八幡太郎義家の家来の鎌倉権五郎景政は鳥海弥三郎(安部宗任)に左眼を射られた。景政はその矢を抜かず三日も弥三郎を探し求め、その矢を射返した。景政の勇戦を讃えた舞である。

○鳥舞鳥兜を被り、女装して二人で舞う。高天ヶ原の天の岩戸の前で唄った故事に倣って、神の御前で雌雄二羽の鶏が戯れあう様を演じたものである。

○翁[おきな]番楽と同じに白色の翁面をつけた一人舞である。長寿を祈る舞で千代八千代と万才を祈り、代々久しき翁なりと祝っている。荘厳な舞である。

○大江山源頼光と渡辺綱の大江山の鬼退治の場面である。大江山に向かう途中で二人は花園中納言の一人姫に出会う。姫から鬼のことを聞き出すうちに、この様子を見ていた茨木童子という鬼が襲いかかってきて、ついには退治されるという舞である。

○猩々[しょうじょう]猩々は酒を好む想像上の動物で、親孝行の高風という若者から汲めども汲めども永久に尽きない酒壺をもらう。赤い装束の猩々役の舞手が抜き身を切ったり、でんぐり返りをしたり、刀を咥えて逆立ちしたり、曲芸的な演技を見せる。
(以上、パンフレットより)