或るScientistの徒然なるつぶやき

つれづれなるままに、日ぐらしPCに向かひて、心に移り行くよしなしごとを、blogに書きつくれば......

「公益法人の闇」とまで言うほどのものか?-スプリング8運営財団の収入が9割公金

2010-03-10 00:47:57 | 科学
【暗流 公益法人の闇】9割公金 仕分け公算大「スプリング8」運営財団収入
http://www.sankei-kansai.com/2010/03/08/20100308-021284.php


先日、このブログにも書いたように、(「財団のための会社」 スプリング8)基本的にスプリング8の運営体制に問題があるということには同意するが、この産経の記事はちょっと論点がずれている。

記事には、
「文部科学省OBの天下り企業の受注を丸抱えしていたことが判明した同省所管の財団法人「高輝度光科学研究センター(JASRI)」で、財団の平成20年度の総収入95億円のうち、同省所管の独立行政法人「理化学研究所」を経由した交付金が、約77億円に上ることが7日、分かった。JASRIには文科省から直接の交付金約13億円もあり、合わせて9割以上が「公金」だった。」
とあるが、「公益法人は、営利を目的とせずに公益事業を行う財団法人や社団法人」なので(この記事の後ろのほうに書いてある)、利益が無くてもおかしくないし、国からの資金で運用されていても不思議ではないと思うのだが。。。
しかもこのケースの場合は、利用者のほとんどが大学の研究者である共同利用研究施設なので、その運営で利益が出るわけが無い。もし利益が出たとしたら、国から大学へ支出された資金がこれまた国が資金を出している公益法人に移動しているだけということになり、こっちのほうが無駄。