或るScientistの徒然なるつぶやき

つれづれなるままに、日ぐらしPCに向かひて、心に移り行くよしなしごとを、blogに書きつくれば......

小沢幹事長が12月に国会議員の約140人と中国を訪問するのは無駄遣いでないのかどうかについて

2009-11-30 07:47:16 | シャカイ
事業仕分けが気になって見逃していた、ちょっとまえのニュースだが、「民主党の小沢幹事長の12月の訪中に、同党衆参国会議員のほぼ3分の1にあたる約140人が同行する」らしい。
これは当然国費なんだよな。こんなに大人数で行く必要があるんだろうか。
科学技術関連の予算を減らす前にこういう無駄を減らすべきだろう。
あと、気になるのは航空券はまさか正規料金じゃないだろうねぇ。こっちは、いつも格安航空券でがんばって旅費を減らしてるんだけどね。

産経ニュース【from Editor】「小沢訪中団」は朝貢外交か


読売新聞 小沢訪中団140人、民主・国会議員の3分の1

科学雑誌「Nature」(ネイチャー)の行政刷新会議の事業仕分けに関する記事

2009-11-28 22:17:34 | 科学
科学技術関係の独立行政法人に関する事業仕分けに対する反応は
文部科学省のパブリックコメントの募集スプリング8の緊急声明国立10大学理学部長会議が緊急提言ノーベル賞受賞者による抗議
などいろいろな形で現れているが、反応は国内だけにとどまらなかったようだ。

科学雑誌「Nature」(ネイチャー)に行政刷新会議の事業仕分けに関する記事が載っていた。海外でも関心が高い理由は、日本の科学における位置付けが米国、欧州と並ぶものであることを意味しているのだろう。

日本語版は、これ。
http://www.natureasia.com/japan/nature/nature_news.php
もちろんもとの記事は下記の英語のものである。
http://www.nature.com/news/2009/091117/full/462258a.html

記事の挿絵は、スプリング8である。
「鳩山政権は、無駄な事業への財政支出をやめ、高速道路の無料化のような一般国民のためになる施策に予算を投入することを選挙公約に掲げ、8月に政権交代を果たした。当時、鳩山首相はNatureに対し、こうした流れの中でも科学に対する支援は強化すると語っていた。」
「しかしその後、鳩山政権は科学技術予算を削減してきている。10月には、文部科学省が、最先端研究開発支援プログラム(FIRST)の30件の事業に配分することになっていた、総額2700億円の研究費を1000億円に減額した。」
と書いてあって、鳩山政権の言っている事とやっている事が違うことについても言及されている。

また、ノーベル賞受賞者による抗議についても記事になっている。
http://www.nature.com/news/2009/091126/full/news.2009.1108.html


「国内最速のスパコンを長崎大学が3800万円で開発してしまった件」について

2009-11-28 22:03:07 | 科学
「国内最速のスパコンを長崎大学が3800万円で開発してしまった件」
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51529842.html
について。

今回の、システムはパソコン等の3Dの画像処理の高速化のために使われているGPUを計算に用いるもので、同様のシステムは最近の流行のようである。ちなみに使われているGPUはNVidia製(米国)のもののようだ。ピーク性能は158テラフロップスとのこと(この値がスパコンランキングに使われる標準ベンチマークソフトであるLINPACKでの計測かどうかは不明)。

CPU以外の回路をつかって計算することで速くするというアプローチを始めたのはGRAPEと呼ばれる多体問題専用計算機。なにが専用かというとGRAPEでは、特定の計算(重力相互作用の計算)を専用ハードウェアで高速に処理することで高速化を図っている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/GRAPE

たとえば、理化学研究所のMDGRAPE-3は、2006年に完成していて世界初のペタフロップス(1000兆演算/秒)のピーク性能をもつ。
http://mdgrape.gsc.riken.jp/?ml_lang=ja
http://ja.wikipedia.org/wiki/MDGRAPE-3

これはかなりすごい数字だと思うのだが、なぜこれがスパコンランキングに載っていないかというと汎用計算機ではないので、専用回路なので他の計算はまったくできないし、スパコンランキングに使われる標準ベンチマークソフトであるLINPACKが動かないから。したがって、要求される計算に専用の回路をつけるのは一つの方向であるのは確かだけど、だから汎用計算機であるスパコンが要らないということにはならないわけである。なので、GRAPEのプロジェクトも汎用性を持たせる方向に研究が進んでいる。

GPUのほうは、3Dの計算のために、ある程度の汎用性をもたせる設計すでになっていて、今回のようなGPUを使ったシステムは国内にもある。

http://www.riken.go.jp/r-world/info/info/2009/090807/index.html

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0812/03/news022.html

もちろん、GPUが不得意な計算に対しては、他のアプローチが必要になってくるが、この辺りの状況を見ていると、事業仕分けで凍結されそうな次世代スーパーコンピューターのプロジェクトも、予算を減らして開発をとめてしまうのには反対だがもう少し工夫が必要なのではないかと思えなくもない。

まあ、もちろん、この長崎大学のスパコンにも理研が少しかかわっているようなので、ひょっとしたら、方向性の変更はありえるのかもしれないが。
http://www.riken.go.jp/r-world/research/results/2009/090807/index.html

行政刷新会議の事業仕分け:国立10大学理学部長会議が緊急提言

2009-11-23 23:35:30 | 科学
行政刷新会議の事業仕分けに対して、国立10大学(北海道大学,東北大学,筑波大学,東京大学,東京工業大学,名古屋大学,京都大学,大阪大学,広島大学,九州大学)の理学部の学部長で構成される会議から緊急提言が発表された。

事業仕分けだけではなく、これまでの10年ぐらいの極端な成果主義を見直すべきではと言う提言です。あまりにも成果主義を推し進めたあまり基礎研究が死にかけているのは確かです。
私は大学の先生方が動くとは思っていませんでしたので予想外でしたが、このように間違っていることに対して声を上げることは重要だと思います。むしろ、これまで何も言わなさすぎたのかもしれません。

以下、東大理学部のサイトにのっている緊急提言の内容
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/

http://docs.s.u-tokyo.ac.jp/pub/%E5%AD%A6%E5%A4%96/Pro/web/rigakupress.pdf
---------------
緊 急 提 言
事業仕分けに際し,“短期的成果主義”から脱却した判断を望む
-科学技術創造立国を真に実現するために-
国立大学法人10大学理学部長会議
平成21年11月23日
(参加大学:北海道大学,東北大学,筑波大学,東京大学,東京工業大学,
名古屋大学,京都大学,大阪大学,広島大学,九州大学)
現在,行政刷新会議による「事業仕分け」が進行中です。予算の効率的な使用を目指し,無駄を排除することは当然のことであり,かつ,議論や結論に至る過程を公開することも望ましいことであります。ここに,関係者のご尽力に敬意を表するものです。しかしながら,科学技術・学術研究と次世代人材育成についての事業仕分け前半の結果を見ますと,後世に憂いを残すような判断が下されたのではないかと危惧の念をもたざるをえません。例えば,我が国の科学技術研究の基盤設備となる「次世代スーパーコンピューティング技術の推進」事業は,世界一を目指す必要があるのかというような,科学に従事する者には受け入れがたい理由で「事実上の凍結」との判断が下されました。女性研究者支援事業や若手研究者育成事業など,今後の科学技術の発展を支えるための重要な施策に対しても,予算縮減等の判断が下されております。このような判断に至った背景には,短期に成果が上がる研究や,産業振興に直接結び付く研究を重視する,という考え(“短期的成果主義”)があるのではないでしょうか。11月24日からは,事業仕分けが再開され,国立大学法人運営費交付金や大学等奨学金,大学教育改革の支援事業など,科学技術・学術研究と次世代人材育成の基盤に関わる多くの事業が対象となる予定です。この事業仕分けの後半においても,“短期的成果主義”の観点から拙速な判断がなされることを危惧し,大きな危機感を抱いて,ここに緊急提言を行うものです。
私達,国立大学法人10大学理学部長会議は,まず,事業仕分け前半でなされた科学技術・学術研究や次世代人材育成に関わる事業に対する判断の再考を求めます。事業仕分け後半においては,“短期的成果主義”から脱却し,基礎科学が有する特徴と,基礎科学を担っている国立大学法人を含む学術機関が置かれている現状に十分に配慮し,適切に判断されることを強く望みます。科学技術創造立国を目指す我が国が,人類の持続的繁栄に世界の先頭に立って貢献していくという観点からの議論を願うものです。
私達は,事業仕分け後半の議論に当たり,とりわけ科学技術・学術政策に関して以下の三点を提言いたします。
(1)「国立大学運営費交付金」などの基盤的経費の拡充を
過去五年間にわたり,国立大学法人運営費交付金が毎年1%の割合で削減され,また,教育研究・学術分野に過度の競争原理が持ち込まれました。このため,教職員の定員を削減せざるをえず,教育研究活動の足元が次第に掘り崩されています。特に,基礎的な学問である理学の分野には,極めて深刻な影響が現れています。現在の最先端の科学技術は,長い時間をかけた基礎科学研究の上にこそ花開くもので,これをおろそかにすることは,近い将来の我が国の科学技術を根底から崩壊させるものと考えます。
大学のもう一つの使命である人材の育成を担保する質の高い教育も,教職員の定員削減により大きく損なわれようとしています。科学技術創造立国を目指す我が国の,次代を担う研究者や技術者の養成が危ぶまれているのです。私達は,国立大学法人運営費交付金などの基盤的経費を回復することのみならず,更なる拡充を強く求めます。
(2)「科学研究費補助金」の拡充を
近年,確かにごく一部の研究者に研究費の過度の集中がみられます。仕分け作業では,その反動かもしれませんが,競争的資金に対しての誤解が見られます。いわゆる競争的資金の中でも,文部科学省と日本学術振興会が所掌する「科学研究費補助金」(科研費)は,研究者の自由な発想による申請に対し,多くの研究者が時間をかけ,厳正な審査に基づいて配分されており,我が国の科学技術・学術研究の発展に,筆舌出来ないほどの多大の貢献をしてきました。我が国が誇るノーベル賞研究のほとんどが,この科研費のなかで生まれたものといっても過言ではありません。短時間に少数の審査員で決められた高額な競争的研究資金と,我が国の学問研究に不可欠な役割を果たしてきた科研費などの研究費を同一視し,削減対象とすることは決してあってはならないことです。
(3)人材育成のための安定的な経費配分を
我が国の大学や大学院の学費は世界でも突出して高額であり,一方で学生への経済的援助は貧弱な状態で放置されてきました。欧米諸国では,奨学金は給付を意味しますが,我が国ではそのほとんどが貸与であり,先進国の常識からは大きく逸脱しています。欧米諸国においては,大学院教育は学生本人や研究機関の利益のためではなく,広く社会に貢献できるような高度な能力をもつ人材の育成を目指すものとして,公的に支援すべきものされています。私達は,「給付型」奨学金制度の確立を要望します。
また,博士研究員(いわゆるポスドク)は,前人未到の研究課題に取り組み,将来ノーベル賞など世界に認められるような研究となることを夢見て,日夜研究に励む一人前の研究者であります。そして,ポスドクは,世界最先端にある我が国の科学技術研究の現場を支える重要な基盤的要素になっています。ポスドクの雇用は,決して博士課程修了者への生活保護でもなく,セーフティネットでもありません。ポスドクの活躍は,定員削減で疲弊した大学・研究機関の活力を取り戻す鍵ともなっています。我が国の科学
研究の将来を担う優秀な若手研究者の成長を支え,夢を与える施策に安定的な予算配分がなされることを強く要望します。
<平成21年度 国立大学法人10大学理学部長会議 構成員>
北海道大学 山口 佳三
東北大学 花輪 公雄
筑波大学 宮本 雅彦
東京大学 山形 俊男
東京工業大学 岡 真
名古屋大学 國枝 秀世
京都大学 吉川 研一
大阪大学 東島 清
広島大学 出口 博則
九州大学 宮原 三郎
<付 記>
国立大学法人32大学理学部長会議は,本年10月9日に「理学の教育と研究に対する基盤的支援の充実について(提言)-かけがえのない自然を理解し,共存する豊かな人類社会を実現するために-」(以下のウェッブサイトに掲載)と題する提言を行いました。また,この提言とともに,近年の基盤的経費の減少や過度の研究費の集中の弊害などに関する資料も公開されています。今回の緊急声明と併せて一読されるよう願うものです。
http://www.sci.titech.ac.jp/top/21_2009/2009rigaku_teigen.pdf

文部科学省が事業仕分けについてパブリックコメントを募集中

2009-11-22 09:24:57 | 科学
文部科学省が行政刷新会議の事業仕分けについてパブリックコメントを募集中。

http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

基本的に文部科学省は、他の省庁(たとえば、厚生労働省、国土交通省、経済産業省とか)と比べて利権とあまり縁がなさそうなので、狙い撃ちされているのではないかと思う。
また、財務省からみれば、科学学術関係は事業の成果がすぐには目に見えないので廃止の議論にもって行きやすいのだと思う。

なので、文部科学省は国民からの声に後押ししてもらって、科学技術、教育の振興の重要性を主張する考えなのだろう。早速、先週、パブリックコメントを送っておいた。皆さんも、資源の乏しい日本が技術立国(つまり人的資源を大切にするということ)でこれからもやっていくべきだと思うのなら、ぜひ、コメントを送ってあげてください。

文部科学省の行っている事業で仕分け対象になっているのは次のような事業だそう。下記の事業を見ると、文部科学省が行っている事業の大半が網羅されているのではないかと思えなくも無い。

* 公立学校施設整備事業
* 家庭教育支援基盤形成事業
* 放課後子ども教室推進事業
* 学校ICT活用推進事業
* キャリア教育総合推進プラン
* 中学校におけるキャリア教育の指導内容の充実
* 専門的な職業系人材の育成推進事業
* キャリア教育・職業教育の推進
* 義務教育費国庫負担金
* 高校奨学金(地方向け交付金)
* 教員免許制度の抜本改革
* 免許状更新講習開設事業費等補助
* 全国学力・学習状況調査の実施
* 道徳教育総合支援事業
* 国立大学法人運営費交付金
* 大学教育・学生支援推進事業
* グローバルCOEプログラム
* グローバル30
* 組織的な大学院教育改革推進プログラム
* 戦略的大学支援プログラム
* 大学等奨学金
* 科学技術振興調整費(革新的技術推進費、先端融合領域イノベーション創出拠点の形成)
* 同(若手研究者養成システム改革)
* 科学研究費補助金(若手研究S~B、特別研究員奨励費)
* 特別研究員事業
* 女性研究者支援(科学技術振興調整費「女性研究者支援システム改革」)
* 世界トップレベル研究拠点プログラム
* 学術国際交流事業
* 知的クラスター創成事業
* 都市エリア産学官連携促進事業
* 産学官連携による地域イノベーションクラスター創成事業
* 産学官連携戦略展開事業
* 地域イノベーション創出総合支援事業
* 理科支援員等配置事業
* 科学未来館(科学未来広報財団への運営委託を含む)
* 科学研究費補助金(特別推進研究、特定領域研究、新学術領域研究、基盤研究S)
* 戦略的創造研究推進事業
* 戦略的イノベーション創出事業
* 先端的低炭素化技術開発
* 戦略的基礎科学研究強化プログラム
* 革新的タンパク質・細胞解析研究イニシアティブ(ターゲットタンパク研究プログラム)
* 革新的医薬品・医療機器の創出に向けた研究
* 新興・再興感染症研究拠点形成戦略型活用プログラム
* 原子力システム研究開発事業
* 先端計測分析技術・機器開発事業
* 次世代スーパーコンピューティング技術の推進
* 大型放射光施設
* 植物科学研究事業
* バイオリソース事業
* GXロケット
* 宇宙ステーション補給機
* 衛星打ち上げ(24年度以降打ち上げ分)
* 深海地球ドリリング計画推進
* 地球内部ダイナミクス研究
* 高速増殖炉サイクル研究開発(もんじゅ及び関連研究開発)
* 材料試験炉研究開発
* 高レベル廃棄物処分技術開発(深地層処分)
* 国際熱核融合実験炉研究開発
* 全国体力・運動能力、運動習慣等調査
* スポーツ予算(スポーツ振興くじ助成事業と類似する事業=地域スポーツ施設の整備、生涯スポーツ社会の実現向けた環境整備、国民体育大会開催事業、ドーピング防止活動、緑のグラウンド維持活用)
* スポーツ振興基金
* 民間スポーツ振興費等補助金
* 子どもの読書活動の推進事業
* 子どもゆめ基金
* 食育推進プラン
* 芸術創造・地域文化振興事業
* 芸術家の国際交流
* 伝統文化こども教室事業
* 芸術文化振興基金
* 新国立劇場運営財団、おきなわ運営財団(日本芸術文化振興会から業務委託)
* 世界にはばたく新進芸術家等の人材育成
* 子どものための優れた舞台芸術事業
* 学校への芸術家派遣事業
* 農山漁村におけるふるさと生活体験推進校
* コミュニケーション教育拠点形成事業
* 栄養教諭を中核とした食育推進事業
* 子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業
* 地域協働による家庭教育支援活性化促進事業(訪問型家庭教育支援の実施)
* 総合型地域スポーツクラブの育成推進事業
* 研究環境国際化の手法開発
* 放課後子どもプラン推進のための調査研究等
* 英語教育改革総合プラン
* 国立青少年教育振興機構
* 教員研修センター
* 国立女性教育会館

スプリング8は来年度運用停止?

2009-11-19 02:31:16 | 科学
事業仕分けに関して、スプリング8からアナウンスが出てました。

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http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/announcements/091118/

過日の行政刷新会議の事業仕分けにより、SPring-8の運営につきましては「(H22年度予算を)3分の1から2分の1程度縮減」との評決結果が出されました。
今回の結果がそのまま平成22年度の予算措置となった場合、適切な施設運転経費の確保が行えなくなり全く放射光を提供できなくなる恐れを大いに懸念しております。
我々としましては、このような事態に陥らないように全力を尽くして参ります。
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まあ、運転経費が出なければ施設がとまるよな。そりゃ。


事業仕分け人を仕分け(分類)してみよう2

2009-11-15 09:14:05 | 科学
昨日は見つけられなかったのですが、事業仕分けの仕分け人が気になるため、まじめに調べたところ行政刷新会議のページにリストがありました。

http://www.cao.go.jp/sasshin/kaigi/honkaigi/d2/shidai.html

次世代コンピューターなど科学技術関係の仕分けをしたのは第3ワーキンググループなのですが、人物のうち科学技術に関係ありそうな人物に*マークをつけてみるとなんと、4人ぐらいしかいないようです。
こんなので、科学技術関係の予算の良し悪し議論ができるんでしょうか。

そして、昨日、次世代スーパーコンピューターに「世界一でなくていい」といってしまった人物は蓮舫参議院議員だったようです。
恥ずかしくないのだろうか。。。

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● 民間有識者(案)

【第1WG】

 青木宗明 神奈川大学経営学部教授
 安念潤司 中央大学法科大学院教授
 井澤幸雄 小田原市職員
 石渡秀朗 三浦市職員
 石渡進介 弁護士(ヴァスコ・ダ・ガマ法律会計事務所)
 内田勝也 情報セキュリティ大学院大学教授兼横浜市CIO補佐監
 翁百合 (株)日本総合研究所理事
 奥真美 首都大学東京都市教養学部都市政策コース教授
 川本裕子 早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授
 田近栄治 一橋大学大学院経済学研究科教授、理事・副学長
 辻琢也 一橋大学大学院法学研究科教授
 富田俊基 中央大学法学部教授
 新倉聡 横須賀市職員
 ロバート・アラン・フェルドマン モルガン・スタンレー証券(株)経済調査部長
 福嶋浩彦 中央学院大学教授/前我孫子市長
 政野淳子 環境行政改革フォーラム幹事

【第2WG】

 飯田哲也 NPO法人環境エネルギー政策研究所所長
 石弘光 放送大学学長
 市川眞一 クレディ・スイス証券(株)チーフ・マーケット・ストラテジスト
 長隆東 日本税理士法人代表社員
 海東英和 前高島市長
 梶川融 太陽ASG有限責任監査法人総括代表社員
 木下敏之 前佐賀市長/木下敏之行政経営研究所代表
 熊谷哲 京都府議会議員
 河野龍太郎 BNPパリバ証券チーフエコノミスト
 小瀬村寿美子 厚木市職員
 露木幹也 小田原市職員
 土居丈朗 慶應義塾大学経済学部教授
 中里実 東京大学大学院法学政治学研究科教授
 福井秀夫 政策研究大学院大学教授
 船曳鴻紅 (株)東京デザインセンター代表取締役社長
 松本悟 一橋大学大学院社会学研究科教員
 丸山康幸 フェニックス・シーガイア・リゾート取締役会長
 村藤功 九州大学ビジネススクール専攻長
 森田朗 東京大学公共政策大学院教授
 吉田あつし 筑波大学大学院システム情報工学研究科教授
 和田浩子 Office WaDa代表

【第3WG】

 赤井伸郎 大阪大学大学院国際公共政策研究科准教授
 荒井英明 厚木市職員
 小幡純子 上智大学法科大学院長
 *金田康正 東京大学大学院教授(東京大学情報基盤センター)
 *伊永隆史 首都大学東京教授 (理工学研究科 分子物質化学専攻)
 高田創 みずほ証券金融市場調査部長チーフストラテジスト
 高橋進 (株)日本総合研究所副理事長
 *中村桂子 JT生命誌研究館館長
 永久寿夫 PHP総合研究所常務取締役
 西寺雅也 山梨学院大学法学部政治行政学科教授
 原田泰 (株)大和総研常務理事チーフエコノミスト
 速水亨 速水林業代表
 藤原和博 東京学芸大学客員教授/大阪府知事特別顧問
 星野朝子 日産自動車(株) 執行役員市場情報室長
 *松井孝典 東京大学名誉教授
 南学 横浜市立大学エクステンションセンター長
 山内敬 前高島市副市長/高島一徹堂顧問
 吉田誠 三菱商事(株) 生活産業グループ次世代事業開発ユニット農業・地域対応チームシニアアドバイザー
 渡辺和幸 経営コンサルタント/(株)水族館文庫代表取締役

● 国会議員(案)

【全WG】

枝野幸男 衆議院議員

【第1WG】

津川祥吾 衆議院議員
寺田学 衆議院議員

【第2WG】

菊田真紀子 衆議院議員
尾立源幸 参議院議員

【第3WG】

田嶋要 衆議院議員
蓮舫 参議院議員

● 副大臣・政務官

【全WG】

泉健太 内閣府大臣政務官
大串博志 財務大臣政務官

※ 加えて、事業仕分けの対象事業ごとに、担当府省の副大臣又は政務官の一人を評価者として指名する。

事業仕分け人を仕分け(分類)してみよう

2009-11-14 03:55:51 | 科学
事業仕分けがあまりにも荒唐無稽なのでいったい誰がやっているのかが気になったので、下記の毎日の記事に載っていた人物のプロフィールを調べてみた。

http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091113k0000m010101000c.html

<研究者・エコノミスト>

川本裕子(早大大学院教授)
http://www.yuko-kawamoto.com/profile/index.html
主な研究テーマ
* 欧米の金融システムと資本市場
* 金融機関マネジメント
* 戦略的思考とコミュニケーション
* 金融機関マネジメント演習


田近栄治(一橋大副学長)
経済学研究科所属のようです。
主な研究テーマ
財政の諸問題を幅広く研究しているが,最近の研究テーマは次の通りである。
(1)税制の理論と実際:個票を使った日本の個人所得税の負担の実態など。
(2)地方財政改革:地方交付税にかかわる政府間財政調整の研究。
(3)社会保障の理論と実際:医療・介護保険改革。
(4)経済発展と財政:アジア諸国を中心とした途上国財政問題。

富田俊基(中大教授)
研究分野 主な関心領域
財政学、国債市場

石弘光(放送大学長)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E5%BC%98%E5%85%89
経済学者

土居丈朗(慶大教授)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E5%B1%85%E4%B8%88%E6%9C%97
経済学者

松井孝典(東大名誉教授)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E4%BA%95%E5%AD%9D%E5%85%B8
地球物理学

中村桂子(JT生命誌研究館長)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E6%A1%82%E5%AD%90
遺伝学者

翁百合(日本総研理事)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BF%81%E7%99%BE%E5%90%88
エコノミストつまり経済学者

橋進(日本総研副理事長)
よくわからん

原田泰(大和総研チーフエコノミスト)
エコノミストつまり経済学者

まてまて、これってほとんど経済学者じゃないか。これで、ちきゅうとか次世代スーパーコンピューターとかスプリング8とかの仕分けをしたわけ!?
ありえない。

事業仕分け スパコン=凍結 スプリング8=減額 ちきゅう=減額

2009-11-14 03:49:18 | 科学
ちょっと心配していたが、やはり、例の仕分けはただのパフォーマンスのようだ。

科学技術予算が真っ先にやられているように見える。
もともと総額も少ないし、明日のための投資として重要な科学技術予算なのだが、直接すぐに役に立つ成果が見えにくい(というより、直接すぐには役に立たないことも多い)のがふつうだ。したがって、パフォーマンスとしての削減対象にしやすいのである。

予想される成果、波及効果をきちんと考えた上で、費用対効果があわないと判断するのならわからなくは無いが、実にくだらない頭の悪い意見で科学技術関係の少ない予算が削られているようだ。あまり考えないで減らす「事業仕分け」のやり方には納得がいかない。

毎日の記事によると、

http://mainichi.jp/select/today/news/20091114k0000m020079000c.html


たとえば、地球シミュレーターの後継とされて、国家基幹技術という位置づけで開発が進められてきた次世代スーパーコンピューターの凍結の理由は以下のとおり。

「世界一でなくていい」⇒では、識字率や平均寿命も一位でなくてもよいわけだな。教育関係の予算を0にするか?医療関係も0にするか?まったく説得力のある理由になっていない。こんな馬鹿なことを言ったのは誰だ?

「巨艦主義のスパコンの必要性を見直せ」⇒スーパーコンピュータがなぜスーパーなのか分かっていないのだろうか?もともと、性能が非常に多角で世界でもランキングを争う位置にいるものがスパコンであって、必然的に巨艦になるのだが。それも分からないほどあほなのか?

「将来生まれる成果を明確にすべきだ」⇒これは比較的まともだが、おそらく説明しているはずだけどなぁ。分からなかったかな?ひょっとして。

日本科学未来館の事業仕分けでは、
「赤字」といわれたらしい。科学博物館とか美術館の類は、公共の利益のためにやっているので、黒字になったらむしろ入館料を取りすぎているので赤字になるまで安くすべき。
日本科学未来館は館長の毛利さんが出席していたらしく、反論した末、予算削減ですんだらしい。

スプリング8は1/3から1/2程度予算縮減。深海地球ドリリング計画推進(おそらく「ちきゅう」関係の予算)は予算要求の1割から2割縮減という結論になった模様。
こいつらは、日本が世界一だと気に食わないのだろうか。
スプリング8は放射光とよばれるX線などの光源装置。世界最大の大きさと性能を誇る。
ちきゅうは、水深2,500mの深海域で、地底下7,500mまで掘削する能力を備えている船舶である。

さらに、科学研究費補助金(おそらく科研費)も削減対象になったようだ。科研費、研究者個人またはチームで申請する研究予算で、大学においては重要な研究費の出元である。


科技振興調整費を交付する科学技術振興機構の北澤宏一理事長は「日本の研究費は欧米と比べて格段に低く、その中で研究者が成果を上げていることを説明できなかったのが残念」と話した。
まさにそのとおり、これまでも、技術立国といっておきながら大学は予算が少なくて四苦八苦しているし、独立行政法人の研究所でも常勤職員の数を常に減らして人件費圧縮するように監督官庁から言われ続けている状況だったに、さらに予算削減とは。。。。

この事業仕分けが、日本の科学技術の発展を大きく阻害することは間違いないと思う。やはり、民主党政権は日本が最先端を行くことが嫌いなようだ。