写真:夏もよう/金沢市
朝 工場に 親子が訪ねてきた
男の子は小学2、3年生だろうか
どうやら 薄いステンレス板を切って欲しいとの事だった
夏休みの工作に使うらしい
母親は恐縮していたが 私はお安いご用だとすぐさま切って 男の子に渡した
男の子は「ありがとうございました」と頭を下げ 工場を後にした
そういえば
私が男の子と同じくらいの夏休み
母と一緒に 近所の木工細工を営んでいる家を訪ねた
木片で車のタイヤを作りたかったのだと思う
お店のおじさんは あっという間にタイヤを作ってくださった
私は「ありがとうございました」と 礼を言ったかどうか覚えていないが
家に戻り 母と一緒に 夏休みの工作を作った
遠い記憶の夏休み
母との思い出を 男の子が呼び寄せてくれた