写真:ニクバエ/金沢市
美しいモノが何かを確かめるには
一番美しいモノを 見ればよい
善いコトは できるだけ沢山する
その数だけ 笑顔が返ってくるだろう
悪いコトはどうか
一番悪いコトをすればよいのか
悪いコトばかりしていればよいのか
否である
普通の人はまずできない
悪いコトを試して 刑務所に入る訳にはいかない
されど
これでは 何が悪いコトなのか 分かりようもない
善いコトすら 判断に迷うかもしれない
人は悪いコトを知る必要があるのだ
そこで
人間に悪いコトをする動物の営みを観察する
害虫のトップスター ハエである
日常よく見られるハエは
黒くて不快な羽音を鳴らし ゴミ袋などに無数にたかる姿は グロテスクですらある
食料は腐った動植物で 幼虫はウジと呼ばれ 親と同じものを食べ 食料が寝床になる
人をウジ虫呼ばりすることもあるが ウジの食性によるのだろう
また
病原菌を媒介して 人間は赤痢などの恐ろしい伝染病に罹ることがある
本当に嫌われモノだ
おかげで
人間は叡智を絞り 殺虫剤 ハエ取り紙
最近では電撃ラケットなどで ことごとく ハエを撃退 殺傷する
だが この程度でハエは絶滅しない
なぜ 人間とハエは戦うのか
というより 人間が勝手に害虫 すなわち悪として戦っているだけだ
ハエはきっとこう言うだろう
人間が居るところに食料がたくさんある
ウジを育てるにも最適だ
たまたま飛んでいたら人間の住居だった 暖かくて雨露もしのげる よい所だ
それなのに
なぜ人間は 我々を攻撃するのだ?
我々は 何一つ 悪いコトをしていない!