ソウル・フォト Soul Photo

魂に響く写真を届けたい・・・。

My tools No.3

2007-12-11 22:09:55 | camera
写真:F.ZUIKO 50mm F1.8

 旧OLYMPUS OM-SYSTEM用。いわゆる標準レンズ。他社品があと2本ある。
オールマイティに使えるレンズであるが、
私の場合、F1.8という明るさが気に入っている。
逆に言えばF1.8がオールマイティに使える所以だと思う。
中古品。初めてのZUIKOレンズ。
写りは特別いいとは思えない。F1.8を活かしたボケも、ややがさつな感じがする。

 このレンズは、私の写真表現をより豊かにするきっかけを与えてくれた。
もう6年ほど前だろうか。真夏の早朝、とある田んぼの撮影に出かけた。
穂が出始めた稲は、朝露で宝石のように輝いていた。
じわりと暑くなる中で広角レンズから望遠レンズまで駆使し夢中になって撮影した。
もちろんこのレンズも使ったが、広角や望遠、マクロなどレンズから比べると
大人しい表現になるので、この日、出番が少なかった。
(ネイチャー系を標準レンズで撮るのは意外と難しい)

 現像後、スライドを見ると、どのコマもこれが自分が撮った写真なのか?と
目を疑った。技量がまだ未熟だったわけだが、とても感動したのを覚えている。
 その中で飛びっきり、生命力があふれ、朝露がキラキラ輝いているコマがあった。
このレンズで撮影されたものだった。瑞々しいとはこういうことなのか、と思わされた。
 瑞々しい稲穂、キラキラ輝く瑞々しい光。レンズ名が瑞光(ZUIKO)。
取って付けたような比喩だが、実に感銘した。

 私はこの一枚をきっかけに、光の取り入れ方により神経を注ぐようにした。表現方法もより幅広くなった。

 後日、関わりがある農業関係のNPO法人の英語版パンフレットに採用されていた。瑞々しい稲穂の様子は見事に再現されていた。

 ちなみに、所有しているこのレンズはかなりくたびれている。元々かびもあった。
できれば、程度の良いレンズを手に入れたいと思っている。