阪神間で暮らす-2

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冷酷与党の異常な選挙 米国にひれ伏し沖縄の民意潰し

2018-01-22 | いろいろ

より

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冷酷与党の異常な選挙 米国にひれ伏し沖縄の民意潰し

 沖縄県民が怒り狂うのも当然だ。米軍「普天間基地」に所属するヘリコプター3機が、約束を破って、普天間第二小学校の上空を飛行していたことが分かった。

 米軍ヘリは昨年12月、普天間第二小のグラウンドに窓を落下させたばかりだ。当時、グラウンドでは児童60人が体育の授業中で、落下地点は児童から10メートルしか離れていなかった。鉄製の窓の重さは7.7キロ。直撃していたら命はなかっただろう。

 さすがに事故後、日米は小学校上空の飛行を「最大限可能な限り避ける」と合意していた。国と国の約束だった。

 ところが、合意から1カ月しか経っていないのに、18日、多用途ヘリ「UH1」1機と、攻撃ヘリ「AH1」2機を、堂々と学校の上空に飛ばしたのだ。

 しかも、この日は、小学校が避難訓練をはじめた初日だった。訓練当日、見せつけるように飛ぶのは、「これからも俺たちは自由に飛ぶぞ」「学校があろうが関係ない」という意思表示なのは明らかだ。最初から約束を守るつもりなどなかったのだろう。「せめて子供たちには安全な空を」という保護者の思いをあざ笑うものだ。恐らく沖縄の米軍は、いまだに日本を植民地だと見下しているのだろう。日本国民をバカにするにも程がある。

米国に抗議せず卑屈な態度を取る安倍政権

 それもこれも、もとはといえば、米軍に対して安倍政権があまりにも弱腰だからだ。

 昨年末から沖縄では米軍機の事故が頻発している。昨年10月には大型輸送ヘリが東村高江に不時着して大炎上。今年だけでも、多用途ヘリ「UH1」がうるま市の海岸に不時着(6日)し、攻撃ヘリ「AH1」が読谷村に緊急着陸(8日)している。一歩間違えば、大惨事になるところだった。

 なのに、小野寺防衛相は9日、ハリー・ハリス米太平洋軍司令官に「大変厳しい訓練をしている中での事故と認識しています」と卑屈な態度を取っているのだから信じられない。なぜ、沖縄県民の思いを代弁して強く抗議しないのか。これでは、米軍が「やっぱり日本は本気で怒っていない」「子供たちの上を飛んでもOKだ」と思い上がるのも当然だろう。

 もし、机をバンバン叩いて抗議していたら、米軍だって約束を破れなかったはずだ。

 「いくらなんでも、安倍政権はアメリカに対して弱腰すぎます。米軍は約束を破ったのに、なぜ安倍首相と河野外相は抗議声明を出さないのか。これは重大な外交問題ですよ。もし中国や韓国が約束を破ったら、鬼の首を取ったように騒ぎ立てたはずです。本来なら、米軍機の全面飛行停止と地位協定の見直しを申し入れるのが当たり前です。驚いたのは、安倍政権の政務三役は誰ひとり、現地を視察していないことです。コトが大きくならないように、アメリカに気を使っているのは明らかです。菅官房長官は、2月4日に行われる名護市長選のために沖縄入りしているのに、小学校には足を運ぼうともしない。安倍政権の価値基準は完全に狂っています」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)

 安倍首相は二言目には「国民の生命と財産を守る」と豪語しているくせに、沖縄の子供たちを危険にさらしつづけているのだから、デタラメもいいところだ。

米国に盾突く沖縄は許さない

 いったい、安倍首相はどこの国のトップなのか。日本の総理なら、被害者の沖縄県民に寄り添い、アメリカに強く抗議するのが当たり前だろう。

 ところが、あくまでも米国サイドに立ち、「辺野古基地」(名護市)の新設に反対している沖縄県民を札束で屈服させようとしているのだからヒド過ぎる。

 2018年度予算案は、沖縄イジメが露骨だ。沖縄復興費を前年から140億円も減らし、3010億円としている。しかも、国の直轄事業を軒並み増額し、使い道の自由度が高い一括交付金を大幅に削っている。一括交付金は12・6%もカットしている。一括交付金の減額は、これで4年連続である。

 アメリカが進める「辺野古基地」の新設に抵抗する限り、徹底的に沖縄県民を干し上げるということだ。これが日本のトップが国民に対してやることか。

 基地問題に苦しんでいる沖縄に対して、よくもヒドい仕打ちができるものだ。

 その一方、新基地の受け入れを表明した周辺の久辺3区の区長には、県の頭越しに補助金を直接交付しているのだから、やり方が卑劣すぎる。

 「安倍政権の沖縄潰しは常軌を逸しています。2月4日に投開票される名護市長選のために、官房長官を筆頭に閣僚、党幹部が次々に現地入りしている。一市長選に権力が総力をあげている。辺野古基地の新設に反対している稲嶺市長を叩き潰すつもりです。政権に盾突く者、とくにアメリカの政策を邪魔する者は、絶対に許さないという態度。この政権の異常さがよくわかります」(五十嵐仁氏=前出)

 沖縄県民が「辺野古基地」の新設に反対するのは当たり前の話だ。面積は日本全体の0.6%しかないのに、米軍基地の74%を押しつけられている。これ以上の基地負担を拒否しない方がおかしい。

戦争のリスクは高まる一方

 トランプ大統領のイエスマンに徹し、「これほど日米関係が緊密だった時代はない」と得意げに語っている安倍首相は、沖縄県民を犠牲にしてでも、アメリカとの同盟関係を強固にすれば日本は間違いないと思い込んでいるらしいが、発想が古すぎる。

 トランプ大統領の言いなりになってアメリカから武器を買い、米軍と自衛隊の共同訓練をどんどん進めているが、こんなことをつづけていたら、アメリカの戦争に巻き込まれるだけだ。

 「安倍首相は、戦争のリスクが高まることを承知でアメリカとの一体化を推し進めているのだと思います。狙いは、日本の軍事大国化でしょう。アメリカに協力する必要があるというのを口実にして、日本の軍拡を進めるつもりなのだと思う。アメリカから大量に兵器を買っているのも、もちろんトランプ大統領に押しつけられたということはありますが、日本としても軍事力を強化したいのでしょう。普天間基地も、アメリカのためと同時に、対中国を睨んだ日本の最前線基地として使うつもりだと思う。いずれにしろ、日米で沖縄県民を犠牲にしようとしているのは間違いない。かつて、沖縄は本土の“捨て石”にされた。あの時と同じ発想ですよ。ただ、安倍首相が怖いのは、犠牲にするのは沖縄に限らないことです。自分に逆らう者には容赦がありませんからね」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)

 このまま狂気の首相の暴走を許していたら、この国も国民も地獄を見ることになる。
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