阪神間で暮らす-2

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

麻生の首では済まない 森友改竄で内閣は2つ分飛ぶ <下>

2018-03-09 | いろいろ

より

*****
麻生の首では済まない 森友改竄で内閣は2つ分飛ぶ

菅野完氏がいみじくも予言した「内閣が2つ分くらい飛ぶ」の不気味

 ちょうど1年前、マスコミに追われる森友学園の籠池泰典前理事長の代理人状態だった「日本会議の研究」の著者・菅野完氏は、「籠池さんの持ってはるモンが全部出てきたら、内閣が2つ分くらい飛ぶ」と口にしていた。その予言が不気味なほど、ものの見事に的中している。

 理事長夫妻は昨年7月末に補助金詐取などの詐欺罪で逮捕。保釈は認められず、接見は弁護人のみの厳しい監視下で拘置所暮らしを強いられているが、森友疑惑の特異性を裏付ける物証は次々に出てきている。

 財務局と森友サイドの協議内容を収めた音声データでは、籠池氏が安倍夫妻との関係をチラつかせて「グーンと下げていかなアカンよ」と迫り、財務局側は「理事長がおっしゃるゼロに近い金額までできるだけ努力する」と応じていた。

 佐川長官は事前の価格交渉をかたくなに否定し、「交渉記録は廃棄した」と強弁していたのに、〈売買金額については、できる限り学校法人との事前調整に努めるものとする〉と記された文書が財務省から出てきた。そして、トドメが今回の決裁文書改ざん疑惑である。

 改めて菅野完氏に聞いた。

「森友学園はカルト的極右団体の日本会議の会員であり、2006年の教育基本法改正で子どもに教育勅語を奉読させる教育を愛国教育だと認識するような人物が運営する教育機関だった。公人の立場からすれば間違いなくヒヤリ・ハット案件です。そこに首相夫人が何らかの形で関与し、官僚が忖度して便宜を図ったとなれば国家的な危機でしょう。それに、決裁文書改ざんが事実だとすれば、敗戦直後にあらゆる役所が公文書を焼却した証拠隠滅と全く同じ。日本の近代官僚制度も議会制民主主義も完全に腐敗してしまったということです。安倍政権が倒れても、腐った仕組みは元には戻らない。そういう意味でも、〈内閣が2つ分くらい飛ぶ〉と言ったのです」

これほどの重大事件をNHK以下、ほとんど報じない大メディアの神経

 朝日のスクープを受け、永田町は大騒ぎ。野党の追及に理財局長は「6日までに調査状況を報告する」と言わざるを得なくなった。

 ところが、政権がこれほど狼狽する大スクープなのに、他の大メディアは国会でのやりとりなどを報じる程度。朝日が改ざん文書の現物を明らかにしていないこともあるが、後追い取材がないどころか、NHKなどはあえて触れないようにしているから理解しがたい。これだけ重大な国家犯罪の疑いを前に、どうして静観しているのか。

 元NHK政治部記者で評論家の川崎泰資氏がこう言う。

「朝日を孤立化させようという政府の作戦にメディアは完全に乗っかってしまっています。政権にとって不都合な報道をすれば朝日と同じようにニラまれる。それが怖いから萎縮してしまうのでしょう。きのう(4日)のNHK日曜討論もひどいものでした。野党議員が今回の重大疑惑を問題にしているのに、司会者は議論がその件に及ばないようにしていた。NHKはすっかり安倍政権のスポークスマンですからね」

 麻生は2日の会見で「捜査に協力しないという印象には書くなよ。あんたらの書き方は信用できないから」と朝日記者を“ドー喝”牽制したという。他メディアへの萎縮効果は絶大だったろう。

 同日、安倍もBSフジの番組関連イベントに出席した際、「電波、通信の大改革を行いたい」と、テレビ局が恐れる「電波オークション」への意気込みを語っていた。わざわざ、このタイミングで。暗にテレビ局に“圧力”をかけたといえる。

 大メディアは悪辣政権にいつまで平身低頭を続けるのか。そろそろ反旗を翻すべきだ。

こうなったら、安倍内閣だけでなく共犯の自民党、腐敗堕落した霞が関幹部の一掃と完全解体が必要

 この5年間の「安倍1強」体制下で強権政権への忖度は、今や霞が関全体にはびこっている。いい例が厚労省だ。「過労死法案」から裁量労働制の対象拡大を削除、今国会での成立断念の契機となった労働時間調査の不適切なデータ問題も、政権に都合のいいデータを用意するために「捏造」した疑いが晴れない。朝日がきのう報じた野村不動産の過労自殺問題もヒドいものだ。

 裁量労働制が過労死や過労自殺を招くとの批判に、安倍や加藤厚労相は違法適用を取り締まった“成果”として同社への特別指導に言及。批判をかわしてきたが、指導のきっかけは過労自殺した社員の遺族の労災申請だったことが判明した。

 制度の乱用を暴けたのは犠牲者が出た後で、現行制度でも過労死を招く乱用を防げていない実態が露呈したわけだが、東京労働局は昨年12月26日に野村不動産を特別指導し、是正勧告したと公表。労働法に違反した企業への是正勧告は原則、公表されないため、異例中の異例だった。

 一方で調査の端緒となった過労自殺は通常通り公表しないという二重基準のご都合主義。異例の公表は、1月4日の年頭会見で安倍が今国会を「働き方改革国会」と名づけた直前のタイミングだ。厚労官僚が安倍に忖度し、野党の批判をかわす格好の材料にした狙いが透けて見える。前出の森田実氏はこう言った。

「霞が関の幹部官僚が、ここまで時の政権に迎合する姿を過去に知りません。日本の歴史上、最悪の状況です。安倍政権が幹部官僚の人事権を常軌を逸した形で乱用しているとはいえ、ゴマすりどころか、われ先にと権力者の意向を忖度する。自分の出世のためなら、国民の知る権利などお構いなし。善悪の区別すらつかず、完全に腐敗、堕落しきっています。『官邸の下請け』に成り果て安倍1強を支えてきた自民党も同罪です。英国の自由主義的歴史家のアクトン卿は、1世紀も前に『権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する』という言葉を残しましたが、まさに今の安倍独裁を言い当てています。今回の疑惑を機に、国家を大掃除しなければ、この国はいずれ立ち行かなくなりますよ」

 日本の将来を考えれば、腐りきった霞が関幹部と自民党政治家の一掃と完全解体が必要だ。
*****






コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。