阪神間で暮らす-2

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百害あって一利なし 追い詰められた安倍首相の亡国訪米

2018-04-07 | いろいろ

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百害あって一利なし 追い詰められた安倍首相の亡国訪米

 財務省の決裁文書改ざんに続き、防衛省のイラク日報隠蔽の底なし沼にはまり、安倍政権は崖っぷちに追い込まれている。北朝鮮をめぐる国際社会の目まぐるしい動きの蚊帳の外に置かれ、まさに内憂外患の極み。聞いて笑う「外交の安倍」が今、躍起になっているのは、トランプ米大統領との“友情物語”の再編だ。

 安倍首相は拉致問題解決への協力を訴えるため、17~20日の日程で訪米。5月末までに予定される史上初の米朝首脳会談で口添えをしてもらおうと必死だが、コトがそう簡単に進むわけがない。トランプの信条は米国第一主義。極端な移民政策で国を分断するほどの差別主義者で、人権問題には無関心だ。そんな人物がメガトン級の政治的手柄を前に、極東の小さな国々で起きた拉致問題に関心を払うとは思えない。

 元レバノン大使の天木直人氏が言う。

 「安倍首相の訪米に反対の声が上がらないのが不思議でなりません。米国追従一本やりの日本には取引材料がない。それでトランプ大統領にお願い事をするとなったら、どれほど大きな代償を強いられるか。政権浮揚しか頭にない安倍首相は、平然と国益を売りかねません」

 トランプは昨年11月の初訪日で、安倍の要望を受けて拉致被害者の家族らと面会したが、「最優先でやってほしい」という家族からの訴えには曖昧な態度に終始。直後の共同記者会見では露骨に米国製武器の大量購入を迫り、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の前倒し導入が進んだ。落ち目の八方塞がり政権が画策する外交での目くらましに、どれだけのツケを払わされるのか。想像するだけでゾッとする。

■ トランプのリップサービスにIR献上

 国際ジャーナリストの春名幹男氏は言う。

 「国際社会が対北融和に傾く中、武器セールスはさすがになじまない。日本側の手土産として想定されるのが、米国のカジノ企業の日本市場参入です。トランプ大統領の強力な支持者のひとりがラスベガスのカジノ王と呼ばれるシェルドン・アデルソン氏で、日本への投資を検討している。自民党は公明党に譲歩してまでIR(カジノを含む統合型リゾート)実施法案の取りまとめを急ぎ、今国会で成立を目指しています。もっとも、トランプ大統領の一番の関心事は日米FTA(自由貿易協定)の交渉開始です。トランプ大統領のツルの一声で米国にTPPを離脱され、ようやくTPP11の署名にこぎ着けた日本からすれば、加盟国との関係上、とても受け入れられない。それでノラリクラリとかわしてきましたが、トランプ大統領のリップサービスでも欲しい安倍首相は、水面下で交渉を内諾してしまうのではないか。そんな懸念がよぎります」

 安倍は「日米の絆はかつてないほど強い」「米国と100%共にある」などと得意満面だったが、手ぶらでは相手にすらされない。土下座訪米は亡国の悪あがきでしかない。

絶対権威の父親をコケにされた金正恩の遺恨

 そもそも、拉致問題が解決の糸口さえ見えないのは日本のトップが安倍だからだ。

 南北首脳会談、米朝首脳会談の決定に焦り、慌てて日朝首脳会談を模索するもナシのつぶて。金正恩朝鮮労働党委員長は昨年、日本人拉致問題について「取り上げず、対話せず、交渉もするな」という特別指示を関係部署に通達していた。

 平壌の消息筋からこの情報を得たのは、韓国の拉致被害者家族会でつくる「拉北者家族会」の崔成竜会長だ。崔氏はこう言う。

 「北朝鮮の対日不信は根深い。安倍氏が首相に居座る限り、日本人拉致問題は解決どころか、進展もしないと思います。金正恩は父親の金正日が小泉、安倍両氏に利用されたことを忘れていません。決して頭を下げない絶対権威の父親が拉致を認めて謝罪し、5人の被害者を帰国させたのに、日本は国交正常化交渉を反故にしてコケにした。安倍氏が北朝鮮を政治利用しているのも見抜いています。横田めぐみさんをはじめとする拉致被害者の救出を、政権維持と浮揚のために利用しているに過ぎないとみている。北朝鮮は当面、中国とロシアに接近して経済制裁軟化を狙っています。彼らが日本に求めるものは何もない。安倍氏を相手にすることはないでしょう」

 一連の文書改ざんや隠蔽、国民を騙し続けた揚げ句の解散総選挙、赤っ恥の北朝鮮対応。この期に及んで河野外相は北朝鮮の核開発を巡り、「次の核実験の用意を一生懸命やっている」「実験場を含む核関連施設での活動が続いている」と妄言を吐き、中国外務省の耿爽副報道局長から「足を引っ張ることがないように望む」と露骨に不快感を示され、「日本は冷遇されているようだ」と当てこすられる始末だ。河野は11日に訪韓し、文在寅大統領や康京和外相と会談して南北首脳会談で日本の拉致問題提起を要請するというが、こちらも成果は期待できない。

 「北朝鮮の意向に配慮した韓国政府はこれまで、韓国人拉致を離散家族問題の枠組みで扱ってきた。それだけ敏感な問題なのに、他国の拉致問題に首を突っ込むわけがありません。慰安婦問題の日韓合意で溝が深まっている上、南北融和ムードをひっくり返そうと邪魔立てしてきた安倍政権に手を貸す理由もない」(外交関係者)

 浮上する文在寅の初訪日を巡っても、安倍のデタラメ傲慢外交が報じられた。韓国側は昨年12月中旬に訪日検討を表明したが、「急いで会う必要はない」と棚上げ。韓国が南北首脳会談をまとめると態度を一変させ、会談前の4月来日を打診したという。先月の日韓首脳電話会談でのやりとりで、文在寅は即答を避けたというが、ナメるのもいい加減にしろということだろう。

■ 歴史修正主義者アベ崇拝のツケ

 アジアの盟主気取りの安倍が中国包囲網だと騒いでいる間に、一帯一路構想を具現化するAIIB(アジアインフラ銀行)を立ち上げた中国は着々と友好国を拡大。日本はすっかり爪はじきものだ。それもこれも、安倍政権の正体が歴史修正主義者だからにほかならない。先の大戦での侵略や植民地支配を東アジア解放にすり替える彼らの頭の中には、中韓蔑視がこびりついている。時代錯誤政権とそのシンパたちによる安倍サマ崇拝のツケはあまりにも大きい。

 「この5年にわたる安倍外交は点数稼ぎのパフォーマンスばかり。すべてがイカサマで、日本にとってプラスになる本質的な外交は何ひとつなされなかったといっていい。安倍首相は認めたくないようですが、中韓との立場は逆転しました。金正恩委員長の電撃訪中について中国から通知もなければ、2年ぶりの日中韓首脳会談で来日するのは習近平国家主席ではなく、李克強首相です。日本との顔合わせは形式的なイベントに過ぎないという位置付けなのです」(天木直人氏=前出)

 中国からも韓国からも相手にされず、見下ろすトランプにすがる無残な政権がなぜ、存続できるのか。安倍の存在は百害あって一利なし。これが紛れもない事実だ。
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