仏大統領選テレビ討論会を見て

　今の日本の政経を含めた混乱した現状は　恐らく西側諸国の現状の縮図的ものではないか？と疑り深い眼で　例えば
　今行われている仏大統領選挙戦など　見てみれば・・・確かに思い当たるところがある。

　日本ほど露骨では無いにしろ　金がすべての＝エゴ・ノミー主義社会か　或いは　助け合う＝ジン・ミン（仁民）主義社会
　をとるか・・・というところに詰まる。（ちょっと詰め過ぎか？）

　いずれにせよ3・11以降いろんなことを考えさせられただけに　今回の仏大統領選は人ごとでは無い気がして注視している。

　「貴方ははどういう社会を　目指すのか　目指したいのか？」　これは実際に社会党のフランソワ・ホランド氏が発した言葉
　だが・・・それは我々日本人にも　発せられている質問なのだ。

　それで昨日の仏大統領選　テレビ討論会だが、　3時間弱の時間が短く感じるほど　手に汗握る緊迫したものだった。
　　　（　恥ずかしながら　実は云っていることの半分もハッキリわからないのだが。）

　　　　　　

　　　　（口達者のサルコジ氏は　テレビ討論3回戦を提案していたが　ホランド氏は恒例どうり一度の討論で良いとした。）

　　東大話術ではないが　サルコジ氏独特の話術は　相手をどんどん小さく見せていくやり方で　一度その罠にハマると
　　二度と立ち直れなくなる妙な力を持っている・・・のであるが、　ホランド氏はフランス国民の為の大統領という視点から
　　１ミリとしてブレない強さを見せた。　選挙開始当時は　一見ぱっとしない風貌から誰もが（実は僕等も）「この男じゃ
　　無理だ～」と思えたのであるが、実は全く違っていた。
　　3週間ほど前、ラジオのインタビューで「貴方は大統領の器であると思いますか？」という失礼な質問に対して
　　「あなたの言いたいことは　わかりますが、器というものは造り上げるものではないですか？」・・・と切り返した
　　ところなんぞなかなか　頭の切れる男であるなぁ～と感心した。

　　確かに普段ボーっとしている雰囲気であるが、討論会ではシャキッと姿勢を正して、相手の詭弁に“ぐらっ”ともしなかった。