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戸内外探遊ライフ

ルアー都市伝説 【スピナーベイト編】

2012-12-04 22:58:09 | 釣り文庫

ソードルアー工学部 課外編


さて久々の課外編です


ルアー界にまことしやかに囁かれている都市伝説?

今回はこの辺にメスを入れてみたいと思います


ロッドの弾性やラインの伸びとか物理的に立証出来ることはともかく、実際には魚に聞いてみないと分からない事項もありますが、ある程度の推測はできますね

なので、今回は確実に分かっている部分もありますが、「課外編」として推測も含めて書きます

ホントの正解は魚に聞けば100パーセント解るワケですが、まあ彼らは口が聞けないのでボクも含めて様々に考えるワケなんですよね




ACT-1:風が吹いたらスピナーベイト



これはもう、推測の域を出ない理論も多いんですが今回はこの事項を考えていきたいと思います


コレ結構言われてますね

そこに真実はあるのか?...


うーん、まことしやかに囁かれているこの事象ですが、ボクもやっぱり体験上あると思います

まず考えられる事を上げていきましょう...



ACT-1-2:ターゲットからの見えにくさ



取り敢えず最も考えられるのがターゲットから見えにくくなる点

風波により魚から見えにくくなるワケですね

視界に入っているバス等はコチラが動くと逃げる事が多い

つまり、コチラから見えると言う事はアチラからも見えると言うことですよね...


水中から見た場合、鏡の様な水面を透して水上を見れば非常にクリアに見えます

しかし、波立った水面を透すと見えにくくなります

コレはレンズに例えると分かりやすい

鏡の様な水面は非常に均一に作られたレンズ面で、波立った水面はいびつなレンズ面となります

人間の角膜もいびつになると視力が低下しますよね

コレがバス等の魚からコチラが見えにくくなるカラクリですね


更に屈折率も影響します

鏡の様な水面ではターゲットから見た屈折率は一定です


屈折率が合っていれば水中から我々は簡単に静止画像として見れます(図b)



しかし、波立った水面では表面が連続的に変化し屈折率がランダムに変化します

これだともうコチラは静止画像として見るのが難しくなりますよね


コレに先述の「レンズ効果」が組み合わさり、波立った水面は水中から我々が非常に発見されにくいワケですね

この「効果」がターゲットの警戒心を和らげているワケです

あと水中での見え方の差も言われていますが、ボクの場合コレはあまり考えていません

何故なら、水中ではどんなに波立っていても水面までは見え方が一定だからです

ルアーがその上の水上を移動していたら、波立った水面を透して確かに見え方は変わりますが、水面までは見え方は一定なんですね

なので、水中を通るルアーの見え方は一定と考えられます


以上の点から、波立った水面は我々の姿を見えにくくして、魚の警戒心を和らげるのは確かです

コレは多くのルアーに言える事ですがスピナーベイトにも勿論言えるワケですね



ACT-1-3:魚の活性化


さて、もう一つ確実に考えられるのが魚の活性化ですね

つまり水面が波立つ事により水中に空気が取り込まれ酸素濃度が高まります

海や川は常に動いているので空気が効率良く取り込まれますが、止水は酸素不足になりがちです

水槽もそのままでは酸素不足になり魚は死んでしまいます

エアーポンプなどで空気を送りますが、コレを使わなくても、濾過装置の水の落ちる力でかき混ぜるだけでも空気が取り込まれます



止水に於いても波が立てば、この「かき混ぜ効果」により酸素濃度は上がりますよね

コレにより餌とする小魚が活性化して水面に集まり、それを追ってこれまた活性化したバス等もより集まりやすくなると考えられます




また魚全体が活性化しているので当然ターゲットの食いもよくなっているワケですね



ACT-1-4:波による揺らぎと動力増加



さて、ここまではルアー全般に効果的でありスピナーベイトに限った説明は出来てませんね

コレではスピナーベイトの優位性にはなりません


そこで最後にこの解析

水面が波立っている時はその動きはその下の表層にも及びます

コレは以前、水中のルアーの画像を撮影しようとした時、丁度水面が波立っていて水中のルアーが動いてしまって、中々撮影出来なかった事で確認済みです

そしてこの動きは当然リトリーブ中の動きにも影響します

この動きはランダムに変化してルアーの動きやブレードのラフ回転に影響します

ボクはテストで海でもスピナーベイトを使うんですが、海だとこの影響がより顕著になり分かりやすいです

この動きの増加がより食いを良くしていると考えられます

よく、風波のある時にルアーが重くなったり、よく動いていると感じた方も多いのではないでしょうか?

コレは「動きが命」のルアーにとって大きなプラス事項なんですね...


ブレードのラフ回転に関してはバイブレーション増強効果があります

そして波のある時の方がこの効果が高いですね

因みに通常状態でもウルトラスムーズに回る高品位ブレードより、ラフ回転するブレードの方がバイブレーション増強効果的が高い

ちょっとまた秘密明かしちゃいました(汗)(笑)

コレはエンジンに例えると、滑らかな6気筒より、ややラフ回転な4気筒エンジンの方がバイブレーションが強まることでも分かりますね


波の影響でラフ回転が強まればバイブレーションも増加してより動きがプラスされ魚を寄せる効果も高まると考えられます



ACT-1-4-2:表層を一定トレース出来るメリット



そして、スピナーベイトはこの波の影響下の強い表層を一定にトレース出来るのも最大のメリットです

クランクだと潜り過ぎるしその過程は一定でなく、ワームだと沈みすぎたり一定層を維持するのが難しい

スピナーベイトなら風波の影響の強い、この「美味しい層」を一定にスピーディーにムダなく攻められるので、よりこの状況に強いと考えられます...



以上の点から「風が吹いたらスピナーベイト」の利点を考えてみましょう...


1.水面のベールによるカモフラージュ効果による警戒心の減少

2.酸素濃度増加による魚全体の活性化と表層移動

3.波の影響のラフ回転による動力増加と、その層を一定かつ全てに於いてトレース出来るメリット

3がプラスされた事によりスピナーベイトの優位性もプラスされましたね



以上が現時点でのボクのこの事象の見解です

風が吹いたら有利なのは全てのルアーに於いて言えますが、スピナーベイトにはプラスαの点があると考えられるワケです




つまりボクなりのフィルターを通すと、「風が吹いたらスピナベ」では無く、「風が吹いたら最も有利な点が多いのがスピナベ」となるワケでしたが如何だったでしょうか...


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