『植村直己物語』(1986年 東宝)

「帰って来てよーっ!」。この映画を観たとき、倍賞千恵子のこの叫びが今なお耳に残っている映画だなあ。ウィンダム・ヒルの冒頭から流れる哀しげな音楽がそれを暗示していたような
監督:佐藤純彌
音楽監督:村井邦彦、ウィリアム・アッカーマン
音楽:ウィンダム・ヒル・レーベルのアーティスト
出演:西田敏行、倍賞千恵子ほか


「帰って来てよーっ!」。この映画を観たとき、倍賞千恵子のこの叫びが今なお耳に残っている映画だなあ。ウィンダム・ヒルの冒頭から流れる哀しげな音楽がそれを暗示していたような
1984年2月13日にマッキンリー冬季単独登頂に成功したことを知らせる交信を最後にした日が、世界的冒険家植村直己の命日になる、つまり死亡届が出された悲しい日となってしまった。クーッ!
もともとこの作品の主役に作家の椎名誠が起用予定だったが、スケジュールの都合から、同じ明治大学OBの西田敏行が選ばれ、「帰って来てよーっ!」の奥さん役が倍賞千恵子というワケだわな
俺は体育会系の先輩・後輩の縦関係が大嫌いなので、一年間であったとしても社会人やってから大学生になったら、現役入学の同い年野郎に反発してしまう、というか俺は定時制高校から四年遅れで大学生になったから、大学のガキどもめがと年下の上級生に逆らいまくっていたもんでのう!!だいたい世間知らずのセイガクはガキのくせに生意気なのだ!一年生でも俺が先輩だぜ!俺には先輩なんぞ存在しないのだ!!クーッ!!
話が横道にそれたが、体育会系は大嫌いなものの、この映画はとても切ない感動をしたな。ラストシーンの交信が途絶えるところが何とも哀しかったのを鮮明に覚えているぞ!
音楽は音楽監督の村井邦彦とウィリアム・アッカーマンのもと、アッカーマンが立ち上げたニュー・エイジ・ミュージックの先駆け的レーベルのウィンダム・ヒルのアーティストたちが総出でアコースティック楽器の爽やかな音楽を映画の中で植村直己の悲しくも偉大な運命を描いており、その哀切感は「帰って来てよーっ!」のひと言だよな、クーッ!!
明治大学の農学部は俺が福祉施設の生活支援員だった頃の上司の一人である副施設長がやはり卒業生なのだが、その一学年上に植村直己が在学していたとの話だが、会ったことはなかったと言ってたなあ
この映画には数多くの名優が出ているが、全部書き出すのはさすがにしんどいし、もともと音楽が主軸のblogなので、そこは済まないけど割愛しましたわ(^_^;)
サントラ聞いてみっか!
映画はこちら!
俺がマッキンリーに行ったら、遭難する前に風邪を引くわ!
今年も皆で風邪を引いてみましょうかね!クーッ!!
ニューミュージックの対応範囲は割と広いのですが、ここでは例えば「雪物語」のような感じで画面と結びつくでもなく、雪山の映像の中では妙に昭和のドキュメンター番組風に響くかと思えば、オフィスや日本家屋や日本の川原にもそれはそれで合っているという独特な絡み方でした。
ニューミュージックはチューリップやオフコース、ユーミン等ですよ(笑)
ニューエイジ・ミュージックを映画の中に取り入れた映画は、おそらくこの作品ではないかと。
ウィリアム・アッカーマンの他にジョージ・ウィンストン、フィリップ・アッバーグ、マイケル・ヘッジスらウィンダム・ヒル・レーベルのアーティスト総出で映像を彩っていますね。
この頃から和洋共々にニューエイジ・ミュージックのアーティストとして、他にもアンドレアス・フォーレンヴァイダー、加古隆、ピアノ・ソロでリック・ウェイクマン、ゴンチチ、フェビアン・レザ・パネといったアーティスト達が続々と出てきて、それは今に至るまで活躍してますね。
意外に映画音楽にはしにくいのではと感じもしましたが、そこに村井邦彦の力も加わったのかも知れませんね。
ドキュメンタリーの映像音楽としては向いているんですけどね。
イージーリスニングとは一線を画したこの種の音楽、もっと映画、それも外国映画にも使われたらいいのになあと思っています。