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雀の手箱

折々の記録と墨彩画

春は絵具をもってやってくる

2012年04月02日 | 日々好日
 春は絵具を持って



 連翹の黄色、花蘇枋の鮮やか、桜に似た山桜桃梅(ユスラウメ)の可憐、そして蔓桔梗や十二一重の紫、気の早い著莪も花を開きはじめています。小鳥のさえずりの賑やかさにうながされて出た庭はとりどりの絵具で彩られて気持ちもうきうきと浮き立ちます。

 今日は、午後から隣の中間市までスティーブン・ スピルバーグ監督作品の「戦火の馬」を見に行くというあるじを送って、そのまま、7分ほど直進して、桜便りの届く垣生公園まで一人でお花見です。

 連れに気兼ねなく、いつも気になっていた公園内の古墳の探検ができました。
 
 古墳の中に、線刻の舟2艘を見つけて大満足です。他にもさまざまな線が刻まれていますが形は判然としません。沿道の短い割には玄室は広々としていて天井も高く(3メートルくらい)、壁龕(ヘキガン)もはっきりと見ることができました。

 ソメイヨシノは八分咲きといったところですがここには私の好きな山桜が多く植えられていて、特に埴生神社への参道には山桜が多いようです。山桜のほうは満開で迎えてくれました。仲哀天皇 神功皇后 應神天皇を祭神とする埴生神社までは三つに分かれた高い石段を上るのは無理と判断して、朱の太鼓橋からの遥拝です。

 展望台から、太古、この辺りまで湾曲して入海だったといわれる遠賀川の流れを遠望しながら、先ほどの横穴墳や、舟の装飾を持つ古墳に眠る人への古代の夢を霞の中にさぐって、しばし現実を忘れていました。
 

垣生公園にて