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雀の手箱

折々の記録と墨彩画

狂言を楽しむ

2011年11月24日 | 雀の足跡



 夏から楽しみにしていた狂言の会でした。
 北九州芸術劇場は二階席まで満席の盛況でした。私の切符は幸なことに3列目、16番で、中央シテ柱を正面に見る、演者の足袋の裏まで見える位置でした。
 期待は人間国宝、野村万作さんの萩大名でした。今年80歳「違いの分かる男」の軽妙な演技は健在で、声こそ張りが少し減ったかと思いますが、年齢を重ねたいぶし銀の洒脱は磨きがかかって、存在感がありました。
 解説の萬斎さんは、話馴れていて、観客を引き込む術も心得たものです。過不足のない演目の解説の最後は、”首引き“の終わりのところの掛け声「エイー サラサ、エイサラサ」を自分の発声に習って、観客にも発声させました。笑いに包まれて狂言への導入が終了しました。
 首引きは狂言には珍しく、登場人物は為朝のほかはみな面をつけていました。親鬼のユーモラスな面、姫鬼のおかめの愛らしい面と初々しいしぐさも楽しめました。

 記念のチケットと舞台(パンフレットより)