柚子

以前も言ったかもしれないが、私は、大和村（今の桜川市）羽田の生まれです
小学校入学は、筑西市（旧下館市）川島小学校であります。
したがって、生まれてから小学校入学まで約７年間は羽田で育ちました。
私の家は父親が五男の為、下宅をしました。昭和26年～33年頃は、食べることさえやっとで、母親は自宅で駄菓子やをやり、父親は埼玉県の鋳物工場に出稼ぎをしていました。
いわゆる別居生活でした。今と違って、交通の便も良くなく1ヶ月に一度しか帰ってきませんでした。駄菓子屋も儲かることなくいつも借金で、父親が持ってくる給料で借金を返し、母親と3人の兄弟の生活をするだけでやっとでした。
あの頃は、星空もきれいで、本宅に風呂をもらいに行く道すがら、母親に、父ちゃんのいるところはあっちなの？と言ったのを覚えています。あの時代は誰れしもが辛かった。
そんな時、本宅のすぐ上の、小森あきやっさんちに５メートルぐらいの柚子の木が10本ぐらいあり、たわわに実っていました。勿論、柚子は秋のかんきつ類ですが、辛いとき、泣きたいとき、よく柚子の木を眺めていました。子供心に気が落ち着いたのかもしれません。
今の家は５０坪の土地に35坪の家、到底庭もなく、車を２台駐車させるだけでいっぱいです。しかし、どうしても柚子の木がほしく、20年ぐらい前だったでしょうか？
観賞用の柚子の木を自宅に植えました。なかなか黄色くなりませんが満足です。

そんな時、八千代町の知り合いの庭に思いがけず、柚子の木を発見しました。
５メートルもあるでしょうか、嬉しくなりつい写真を撮ってしまいました。