既存携帯事業者と新規参入組、総務省で激論を交わす
いつの間にやらこんな事してましたが、どっちもどっちという感じです。
確かに携帯電話の通話料まだ高いとは思いますが、だからといってソフトバンクが参入したからといって、そっちに全員が流れるとも到底思えません。
今現在、パケットを死ぬほど使ってるのは誰かというと、10代から20代の女性が大勢を占めます。彼女らが安いからという理由でauに流れたという話はあんまり聞きません。それは何故かというと携帯電話を決める要因のなかで「DoCoMo」というブランドが非常に大きなものとなっているからです。ちゃんとした調査をしたわけではないのですが、ボクの経験則からいうと、女の子達の間ではDoCoMoの携帯を持っていないということは、負けに近い感覚らしいです。
それが何故かはわかりませんが、まぁ、そうなっちゃったんだからしょうがないですね。だから、auにも流れないし、ましてはボーダフォンなんて死んでも持ちません。
10代20代にも勿論あんまりメールや通話をやらない人たちもいますが、金を払わないんだからそういう人たちは無視してもOKです。
また、もう一つの死ぬほどパケット使う層である、携帯オタクの方達は確かに安いところに流れるでしょうが、彼らが使っているのは大半が公式コンテンツのゲームであったり、着メロであったりでしますから、ソフトバンクが取り込もうと思ったらその当たりのコンテンツを充実させていかないといけないわけです。ただ、ユーザがちゃんと金払ってまで使うコンテンツを充実させることにかけては、ソフトバンクは必ずしも成功しているとは言い難いので、その辺は大きな障害となりそうです。
また、話は一寸飛びますが、携帯電話に限らず身につけるもの全般にいえる事ですが、必ずしも値段がその購買要因にはなり得ないということです。
車、洋服、靴、時計、すべて金を払う人たちは、値段ではなく、人に対して自慢できるか、自分が持っていて満足できるか、その要因が非常に大きい。金は二の次だったりします。
そこで翻ってソフトバンク。
彼らが持ってこようとする事業モデルは取り敢えず通話料は安いでしょう。しかし、これまでのキャリアは、通話料の中に携帯電話本体の価格を転嫁することによって、本体の価格を安く抑えています。キャリアに縛られない端末を販売している欧米では日本の平均的な携帯と同等の機能を持った端末が10万円程度で売られているのなんてザラです。通話料でこの金額を吸収できなくなると、いきおいユーザは買い控えます。ローンで買えばいいじゃないということも聞こえてきそうですが、PDAを見てもらえるとわかりますが、携帯と同じような機能ですが、だれもローンで買おうとはしません。通話料に巧妙に隠されているからこそ、ユーザは気兼ねなく端末を買い換えているのです。
で、端末の買い控えが起こるとどうなるかというと、メーカも端末の開発に及び腰になります。そうなると魅力的な端末が出てくる可能性というのが結構低くなるんじゃないかと。そうなると後は負のスパイラルです。端末が高いから買わない→メーカも新しい端末の開発意欲が減退する→新しい端末が出てこない→カコイイ端末の他社に移る→事業自体がショボーン(´・ω・`)となることもあるわけです。
となると、どこがソフトバンクの携帯を買うのかというと、結局はPHSでデータ通信をやってる層じゃないかという気もします。となると彼らにとってはあんまり旨味なさ気ですね。
と、前途多難なようなソフトバンクの携帯事業ですが、勿論今の携帯電話を取り巻く状況が良いとも思ってませんので、是非ともソフトバンクさんにはもう少し賢くなってもらいたいもんです。