人間に化けて人間を馬鹿にするという狸の妖怪。
狐などは人間に化けると、人間をだまして大いに利用するが、狸はそこまではいかない。人間に化けて人間並みのいい思いをしたいというものが大方である。
時たまいやに立派な姿をした人間が、狸の尻尾をぶら下げていることがばれることがあるが、人間の方はそれに気づいても、あまりあからさまには言わない。
ああ、偽物だと言って、心の中で馬鹿にし、それとなく離れていくだけである。
時たまその嘘が大きな害を及ぼすことがあるが、あまりに滑稽なことになるので、自滅に等しい悲劇に見舞われる。
自分に嘘をついて、自分以外のものになりたがる、馬鹿の象徴である。
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