イノシシを家畜化したもの。主に食肉用に育てられるが、たまに愛玩用として飼われるものもいる。
その醜さのゆえに、性欲や食欲を我慢できず、勇気がなく、いいことは何もできない馬鹿の隠喩に使われる。それはブタにとってはかなり言いがかりに近い。
ウシほどに、死に対する恐怖は強くない。自己感覚がまだ強く出てきてはいない。だから肉として食べるには、ウシよりも痛い感じが少ない。だがもちろん、非道な扱いを続けていれば、ウシのように悲哀を感じ始めるだろう。
人間も、ブタにはウシほどにいやなことをしてはいない。我慢はしてくれる動物である。
肉は人間にとっては癖が少なく、かなり美味である。ブタが人間にくれる恵みは深い。ゆえにブタの名をあまり人を侮辱することに使うのは、ひかえるほうがよい。