大相撲

大相撲についての想い

座布団

2006-11-28 18:55:21 | Weblog
そういえば、九州場所を溜り席で見ていて、結びの一番で栃東が朝青龍に負けたら、がっかりしたのか観客が座布団を投げ始めた。殆どがこちらを向かって飛んでくるわけで、やはりかなり脅威を感じる。

座布団は保証金つき貸し出しにして、横綱が負けた日に投げないで返却すると保証金返還のほかにおまけがもらえるよ、みたいなのを一度実験してみたらどうだろう。おまけなしでもいいけれど。

九州場所十三日目

2006-11-28 02:07:43 | Weblog
福岡国際センターにて観戦。西溜り五列目通路から三席目。
序二段から観戦。勝負審判たちがかなりリラックスしているので、観客が少ない分、審判委員の挙動に目がいってしまう。I親方はずっとニヤニヤしていた。そして某一代年寄親方は相撲をとりおえた力士に勝ち名乗りを受ける前に話しかけたり、違う方向をずっと見ていたり、挙句に首をほぐすしぐさを繰り返し繰り返し頭をぐるんぐるん廻して余念がなかった。

十両の審判で出てきたT親方はもっとすごかった。どうも頭の角度がおかしいと思ってみててみたら、完全にオネンネしている。時々薄目をあけて時間いっぱいかどうか確認するのだが、すぐにまた眠りの世界に入ってしまう。しかも、時間いっぱいになっていてもそのまま寝続けて、立合ってから場内の喧騒で目を覚まして慌てて勝負に注目しようとするが、勝負あった瞬間にはもうまた寝ている。放駒審判長が正面に座っていたが、途中から気づいて、力士の仕切りの間はずっと首を斜めにしてT親方の方に視線ビームを送って起そうとしていた。もちろんT親方はそんなこと知る由も無く、睡眠続行。業を煮やしたか、放駒さんは咳払いを繰り返していた。さらに凄いのは、十両の取組が全部終わって幕内土俵入りになっても寝ていること。あれは審判部長にどやされただろう。

その幕内土俵入りでは、東方で出てきた露鵬と安馬が土俵上で肘をつんつんしあってなにやらぼそぼそと口を開かないようにしながらおしゃべりしている。どうやら、西の客席通路奥に出ていた露鵬を応援する横断幕にロシア語が書いてあって、それがモンゴルでロシア語の教育を受けたであろう安馬にも意味がわかったので、露鵬を冷やかしていたように見えた。

西片で出てきた白露山に対しても、同じ人がなにやらメッセージをロシア語で書いたフリップをかざしている。白露山ははっとそれに気がついて、瞬間微笑んだが、そのあと少し涙腺が緩んでいるように見えた。もしかしたら、負けが込んでいる白露山への応援の言葉でも書いてあったのではないかと思った。

放駒親方の冷たい視線に気づいたか、T親方は横綱土俵入りが終わった瞬間、人が変わったように凄い勢いで立ち上がって花道を引き上げていった。放駒親方につかまらないようにしようと思ったに違いない。

幕下に戻って、白馬と琴国の勝者が優勝となる一番。花道の奥に着物姿の琴光喜が見える。きっと琴国が優勝したら花道で祝福するつもりで待ち構えていたのだろう。やはりいい人なのかも。白馬が勝ったので、琴光喜はあっさり支度部屋の方へ消えていった。

この日驚いたのは、負ければ優勝争いが決まってしまう可能性がある、豊真将と旭天鵬の取組に懸賞がなかったこと。横綱にかけて無数のほかの懸賞に埋没するより、こういう誰もが注目する力士にかければいいのに。

今日印象深かったのは、十二連敗から脱出した岩木山の勝った瞬間の顔。心からほっとしてうれしくてたまらなく見えた。あのごつい顔が特に笑顔になったりしているわけでもないので、普通に考えたらそんな気持ちが表現できるわけないのだが、でもありありと伝わってくる顔だった。