大相撲

大相撲についての想い

初場所六・七日目

2006-01-15 03:46:35 | Weblog
七日目のNHKテレビ中継解説は新佐渡ヶ獄親方。アナウンサーの寒い質問にも意を汲んで丁寧に答える姿勢が印象的で、もともと能弁な方ではないとは言え、インサイトあるコメントが時折あったので、今後馴れてくれば解説陣の一角を占める存在になってくれるかもしれないと期待。特に鮮烈だったのは、白鵬の仕切りの時に「よく四股踏んでるのがわかりますね」とのコメント。アナウンサーが理由を聞くと「膝の周りの筋肉と、お尻を見ればわかる」との答え。どういう風になっていればそう言えるのか、アナウンサーには突っ込んで訊いてほしかったが、そこは突っ込み甘くよくわからなかったのが残念だが、親方のコメントは素人がわからない視点を提示するという意味で立派に文字通りの「解説」になっていた。本質的に賢い人だと思うし、安美錦戦で顔から落ちた例を挙げるまでもなく愚直な男気のある人だと思うので弟子育成の面でも解説者としても期待したい。

七日目終わった時点で、両小結の陥落は濃厚。両関脇は勝ち越ししそうなので、空席は二つか。順当にいけば黒海・露鵬が悲願の新三役を掴む今場所となりそう。仮に彼らが後半崩れた場合、これを埋めるのは岩木山か、意外に好調な春日錦か。春日錦のあっと驚く新三役なでも実現すれば楽しいので後半戦注目したい。相撲甚句だけでなく、相撲そのものも以前から期待する声もあったが去年あたりはずっと低迷していたのでピークはもうすぎてしまったかと思ったが、もう一歩伸びていくかもしれないと思うと楽しくなる。安馬も好調なので番付運次第ではわからなくもないが、今場所に限っては残念ながら三役は無理か。安馬が相撲内容を妥協せずに自分の取り口で貫いて、少しずつ幕内中位以上でも通用するようになってきたのは大きな賞賛に値する。

幕内下位に目を向けると、駿傑、片山、若兎馬あたりは残留困難か。駿傑は先場所、対琴乃若戦で大きく立合い変わって琴乃若の最後の一番を大きく汚してやっと残留した経緯があることを考えると、天の鉄槌が下って然るべきだろう。

十両上位は栃乃洋と皇司が好調でこのまま行けば幕内復帰がいけそう。仮にもう一つか二つ枠ができた場合に第三の男が誰になるかは十両上位の他の力士の星があがっていないだけに微妙になってくるだろう。意外な人が新入幕を勝ち取るかもしれない。

その他、栃乃花が白鵬を下した。休まぬおっつけは見事。後半なんとか持ち直して、来場所も上位でとってほしい。千代大海はどうしたのか。