beauty and harmony

ねむの波間に


ふわりふわりと
ねむの花

うっとりするよな

やさしい




横に横に
広く大きく差し伸べた枝に

ふんわり
ゆらゆらした花を
群れ咲かせて

ねむは
いざなう



甘く
やさしく

ほのかに悲しい

夢のなか

海の底
深く

まるで
ローレライ


ゆらゆらと
淡いピンクの
花糸の群れ

「花糸」は
「かし」と読むのが正しいけれど

はじめて
その言葉を知ったときから
いつも
「はないと」
って、読んでしまう



小さな丸い
淡い緑のつぼみから

花糸は
縮れた糸くずのように
くしゅくしゅと
姿を見せて

気づくと
真っすぐに伸びて
きれいな刷毛のような形に
なっている



蝉や蝶が
羽化したとき

小さく縮れていた翅が
美しく広がるのに
似ている



深い
葉の緑に
淡い花の群れ

甘酸っぱい香りが
あたりを包んで

やがて花が
満開になったころ

葉は閉じて
眠る



花も
葉も
おとぎ話みたいで

珊瑚のような

海に咲く
水中花のような



ゆらゆらと

甘く
やさしく
ほのかに悲しい
ねむの波間に
たゆたう

夕べ





STAND WITH UKRAINE








コメント一覧

sukekaku5th
まかろんさん、こんにちは。
小説、引き込まれて一気に読んじゃいました^^
なんだか似たような写真ばかりなんですけど、「はかなく鮮やかで美しい」って感じてくださって、うれしいです。ありがとうございます。
横に枝を広げていく木のシルエットが好きで、もっと木全体を写した写真を見てほしかったのですが、おんぼろ物置き小屋が写っちゃって…
「はないと」の方がやさしい響きで好きなんですよ~
皆さんのコメントはとってもうれしくて、大事にお返事させていただいています^^ ありがとうございます。
今年も半分おわったなんて信じられない気持ちです。焦ります…。
まかろんさんもステキな2023後半をお過ごしくださいませ☆
__桐花
sukekaku5th
wakoさん、こんにちは。
ねむのお花、来年会うのが楽しみですね。
ねむは横に枝を広げて、葉っぱだけでも豊かな緑で波間を連想するのですが、花が咲くと珊瑚とか水中花のように揺れて、ますます波間っぽいと思うわたしです。
子守歌のようにwakoさんを眠りに誘えたなんて、うれしいです。
ねむの花の雰囲気もゆらゆらと眠気を誘いますよね。あと名前の暗示もあると思うわたしです~。
あの岩にカタカナで「ローレライ」って書いてあったなんて、知りませんでした。ほんとうに興ざめですね。いまはないとのこと、よかったです^^;
ローレライの歌をドイツ人がほとんど知らないというのもびっくりです!
でも意外とそういうのってありますよね。バウムクーヘンも実はドイツ人はめったに食べないって聞いたことがあります。(ほんとに?)
__桐花
macaronteaparty
桐花さん、いいねをありがとうございます。
ねむの花の写真、どれもはかなく鮮やかで美しいですね。

「花糸」という言葉は知りませんでしたが、
「はないと」と呼んでしまうという桐花さんの感性が素敵だと思いました😊

たくさんの人から来るコメントへの、桐花さんの返信も素敵ですね。

今年も半分が終わって、後半が始まりました。

どうぞ心躍る後半の日々をお過ごしください🌸(まかろん)
wako
桐花さん こんにちは
ねむのお花は、今年はとうとう見ることが出来ませんでした。。
大きな木になるのですね。初めて知りました。
とても可愛くて繊細で、大木になると、まさに「ねむの波間」ですね。
桐花さんの詩を読んでいると、まるで子守唄のようで眠くなってきます・°*素敵ですね~✨
でも、ローレライの伝説のように海に引き込まれる…という言葉で、ハッと目が覚めました(^^;
そうそう!ライン川のローレライって、昔私が見た頃は、日本人に有名だからとカタカナで岩に「ローレライ」と書いてあって、興ざめしましたが、今は消されたそうですよ(笑)
それに、日本人が知ってる「ローレライの歌」はドイツ人はほとんど知らないそうですよ(((^^;)
sukekaku5th
kuma_tokyoさん、こんにちは~。
きょうは土砂降りの湘南です。
言葉と絵の... ^^* とてもうれしいです。ありがとうございます。
深い観察眼あるかなぁ? 愛情フィルターかかってます。
モコちゃんだっこしたい~と思いながら写真を拝見しました。サマーカットかわいいですね。
まだまだクマちゃん恋しいですよね。っていうか、恋しさはきっといつまでも同じで。切ないです。愛らしいモコちゃんに慰めてもらいながら悲しみが和らいでいきますように。
ブログを楽しみにしてくださってありがとうございます。
__桐花
kuma_tokyo
桐花さんへ
詩であれ写真であれ優れた芸術は《深い観察眼》からうまれます。
桐花さんのブログは毎回《言葉と絵》の1つの芸術作品になっていますね。
(追伸)
モコへコメントありがとうございます☺️😆💕✨。
親バカやってます。かわいくて可愛くてクマの記憶を薄めてくれていますが、《〇〇年前の想い出》なんてフォトストックから送られてくると・・・チョッとダメ😂(笑)
桐花さんのブログ、楽しみにしてます。
sukekaku5th
tadaoxさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
ねむの群生、花の季節は素晴らしいでしょうね。夢幻極楽… 運転中は危険ですね^^;
葉っぱが豊かで色も濃くて、波のようなイメージなのかもしれません。横に広がる枝が、こちらへ向かって広げられているようで海原のように感じてしまいます。
やさしい雰囲気で、でもちょっと悲しくなるような。
思いは人それぞれかもしれませんが、ほんとうに特別に物思いを誘う花、ですね。
さわると閉じる葉っぱは、子どものころ楽しくて触りまくっていた記憶があるのですが、最近は、なんだか木に拒絶されているように感じてしまうことがあって、あまり触らなくなりました。
tadaoxさんにとって夏の夕暮れを感じて一日の終わりを意識する花だったのですね(わたしはカラスウリの花かなぁ。)
言われてみると、ねむ、以前はもう少し夏本番近くに咲いていたような…
__桐花
sukekaku5th
あおぞらさん、こんにちは。
どうもありがとうございます^^ ねむの波間に引き込まれて、たゆたっているように感じてくださったらとてもうれしいです。
樹木にも流行り廃りはありそうですよね。木は簡単に取り替えられないから、簡単ではないと思うけれど。大きくなると特に難しいですよね。
お隣のもみじも切られてしまって、敷地一杯の家ですか。おうちを広くするのもいいけれど、いろいろと事情はあるのでしょうが、庭木も大切にしたいですね。
朝早いと、きれいな花が落ちているので、つい拾って、花糸を手のひらとか頬とかむけて、くるくるまわしてみたり。水に挿したり。
あおぞらさんもどこかで出会ったら観察してみてくださいね。
__桐花
s1504
(桐花)さん、軽井沢へ行く旧道の橋の下に合歓の木が群生していて、通るたびに夢幻極楽だなと運転の気を引き締めたものでした。
ねむの波間にたゆたう珊瑚のような水中花ですか。いいですね。
花糸という呼び方を初めて知りました。
花が開き切ると葉が眠る。手で触っても葉が閉じる不思議な木ですよね。、
子どもの頃、夏の夕暮れを感じ一日の終わりを意識していました。
合歓の花は特別に物思いを誘う花ですね。
kimibluekimi
桐花さんの文章はやはりいつ読んでも素敵な詩のようですね。
情景を思い浮かべながら、そのまま引き込まれてしまいそうです。

ところで最近、ねむの木自体をあまり見かけなくなりました。
樹木にも流行り廃りがあるんでしょうかね?
というよりも樹木を植えるスペース自体、庭自体がそもそもないお宅も多いのかも。
我が家の東隣にあったお宅も取り壊され、その際大きく伸びていた椛も切り倒されて、今は敷地一杯の家が建ちつつあります。
これじゃねむの木も育てられないかと;。
(ちょっと話が違うけど;)

かわいいピンク色のねむの花。
今度見る機会があればじっくり観察してみようと思います。
sukekaku5th
ケイさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
かわいいですよね^^
なんでこんなふうに咲くのでしょう。ふしぎです。
ケイさんのお散歩コースのねむの木もとても大きくて、漂ってる気持ちになりそうでしたね。お花はもう終わってしまったのですか。
こちらはもう少し楽しめそうですが、あいかわらず、花たちの巡り速すぎますよね。
ネムノキの花の世界に包まれて… よかったです~^^* どうもありがとうございます。
__桐花
sukekaku5th
ひるがおさん、こんにちは。
夢のようなお花、って、ほんとその通りですね~
濃い緑の葉っぱも豊かで、そのうえにふわふわとたくさんのお花が咲いています。
そろってみんな揺れているので、波間に漂っているような気持ちに。
ことしはなんだか一斉に、うわっと咲きはじめた気がします。
コメントありがとうございました。
__桐花
sukekaku5th
shimaさん、こんにちは。
わたしの記事を読んでねむの木に会いに行ってくださったのですね。うれしいです~
ねむの葉の濃い緑と淡い花がたわわに咲いて、風にゆれているのを眺めていると、波間のような、大海原のような気がしてくるのです。そして人魚やローレライが思い浮かんだり。
「控えめ」という形容はねむの花みぴったりですね。あんなにきれいで、しかもすごい数が咲いているのに、ほんとうに控えめ… そんなところもステキですよね。
「歓喜」「胸のときめき」「夢想」「安らぎ」は、ねむの花言葉でしょうか。ふわふわ淡い花に似合いますね。
「ねむ」とひらがなで書きましたが、「喜びを共にする」という意味で「合歓」という漢字もステキだなと思います。
葉が閉じる姿もとても心惹かれます。夜だからあまり見る機会がないですよね。暗いと上手く撮れなくて、写真は諦めました。
花や葉っぱだけでなく、ねむの木の、枝を横に大きく広げている姿が好きです。なにか大らかな感じがしませんか。
コメントありがとうございました。
__桐花
ケイ
桐花さん、おはようございます。
ネムノキの花、やっぱり可愛い♪
朝散歩する公園のネムノの花はもう咲き終わってしまいましたが
こちらで、また楽しませていただきました。(´艸`*)
桐花さんの表現される言葉で
ネムノキの花の世界に包まれて癒されます。(*^_^*)
ひるがお
夢の様なお花がもう咲いているんですね~
このお花も何とも可愛いお花です
それにしてもたくさんのお花が付いていますね
このふんわりとしたお花に夢を感じます

今年も咲いてくれたのね・・・
fumiel-shima
今朝、桐花さんの更新の記事を読み、私も「ねむの波間」に漂ってみたいと思って、家から5、6分ぐらいの公園の合歓の木に会ってきました。

周りの空気は少し蒸し暑く感じましたが、優しい風と共にゆらゆらと揺れる姿を見るとまさに夢のなかや不思議な世界へいざなわれるような感覚でした。

ねむの花からはいろんなイメージが湧きますが、あんなにきれいで魅力的なのに決してその美しさを誇示したり驕ることなく、むしろ控えめに優しく静かに語りかけるような姿にはやはり時を忘れそうになりますね。

そしてその美しさから桐花さんの言葉「ローレライ」も思い浮かべてもみましたがその公園のねむの木からは美しさやその姿に魅了され包み込みこまれるようなものは感じましたがあのライン川のローレライの伝説のような怖さのようなものは思い浮かばず綺麗でたおやかな部分だけがローレライをイメージさせてくれました。

その公園のねむの花は「歓喜」「胸のときめき」「夢想」「安らぎ」などの言葉でも表現されるとおり・・そして桐花さんの言葉どおりでメルヘンの世界に誘い込まれるようでした。

葉が眠るように重なって閉じる姿を長い間見ていませんので
近いうちにまた行ってみようと思います。
sukekaku5th
ショカさん、こんにちは~
いまいろんなところで見頃ですね。
横に枝を広げた姿が好きで、もっと木全体が写った写真を見てほしかったのですが、ぼろーい物置小屋が写り込んでて… ^^;
ここではないどこか、な雰囲気ありますよね。
わたしは海のなかの気がして。
「はないと」の方がいいですよね^^
__桐花
sukekaku5th
みぎまゆさん、こんにちは。
細くて小さなときも、かわいい感じがします。愛着が湧くと言うか。動物の家族を迎えるのと同じですよね。
毎年大きくなるのを見守って… これから楽しみですね。
__桐花
tsn24502
桐花さん、こんにちは~。
見事な樹!
僕もつい最近観てきた。

見上げると、
ここではないどこかに来てしまったよう。

「はないと」、がずっといいよね♪

ショカ
migimayu1080
我が家にも 今年、合歓木が仲間入りしました♪
今はとてもとても細くて小さな木ですが これから楽しみです♪
sukekaku5th
umaonaosora3104さん、こんにちは。
「この刷毛でそっと撫でられる…」 って、うっとりしちゃいました^^* ぐっすり眠れそうですね。
夜には葉っぱが閉じて眠るので「ネムノキ」なんです。
名前の暗示と、花の雰囲気で、ほんとうに眠気を誘う花だと思います。
コメントありがとうございました。
__桐花
sukekaku5th
il_fleurさま、こんにちは。
どうもありがとうございます。
ねむの葉の濃い緑と淡い花がたわわに咲いて、風にゆれているのを眺めていると、波間のような、大海原のような気がしてくるのです。
__桐花
sukekaku5th
attsu1さん、こんにちは。
ほんとうに一気に咲きだしましたよね。公園や街路樹にも多くて、甘酸っぱい香りがします。そちらでもきれいに咲いているのですね。
「かし」より「はないと」の方がやさし気だし、音がきれいですよね。
ルーヴルの愛を描く展は偶然だったんですね。でも好きになると、意外といろんなところでお知らせが目につくようになりますよね。
わたしもブログにお出かけ系の記事も書けたらいいなぁと思うのですが、ぜんぜんそこまでいきません。バードバスだけでも書きたいことの半分も書けていなくて…
ほんとうに蒸し暑い日がつづきますね。attsu1さんも熱中症など気をつけてお過ごしください。
コメントありがとうございました。
__桐花
sukekaku5th
三冬さま、こんにちは。
似たような写真ばかりになってしまいました。
きらきらでふわふわ。
ねむのお花はそんな感じで大好きです。
眠くなるのわかります。花の雰囲気と、名前の暗示もありそう。
豪華なまつ毛。ばさばさですね…!
__桐花
sukekaku5th
こおさん、こんにちは~
葉っぱもすてきですよね^^
花色も白からピンクへの繊細なグラデーションが魅力的です。「花姿にあつらえたように」 …ほんとうに!
写真に優しさも相まっているって感じてくださって、とてもうれしいです。
コメントありがとうございました。
__桐花
umaonaosora3104
こんな花があるんですね。
本当にピンクの刷毛みたいです。
この刷毛でそっと撫でられるのをイメージすると、よく眠れそうです(シャレでなく)。
il_fleur
桐花さん、
何とも美しい写真です。

タイトルを見て、初め、波間?と思いました。
読み進むうちに合歓の葉と花の様子が海の様なイメージが浮かんできました。

これからは合歓の木を見る度に海を思い浮かべることでしょう。
breezemaster
こんばんは^^
ネムノキ、例年、私の行動範囲だと、綺麗に咲いているのに
出会うのは、タイミングがあるんですが、
今年は、不思議とどこでも一気に咲いたようで、
桐花さんのお庭のネムノキのように、綺麗なネムノキを見ています^^
そして今日も、花糸、「かし」「はないと」、
読み方以前に、この言葉を知りませんでした^^;
桐花さんの言われる「はないと」って、読んでしまうの分かります。
そして「はないとの」ほうが、合っているように感じます^^

ネムノキ、静かに眠る時間でしょうか?
今日も蒸し暑い一日でした。
水分補給してから、ゆっくりお休みくださいねぇ~

ps.
先日の『ルーヴル美術館展 愛を描く』は、偶然知ったんです^^;
良い展示会など有りましたら、教えてくださいね^^
mifuyu2019onyourmark
桐花さん、こんばんわ😊
キラキラでフワフワですごく綺麗です😍💕
ネムの花は眠くなるような感じがしてましたけど、それが素敵な言葉で表現されてました👍

豪華な睫毛みたいだと思いませんか❓
こお
ネムノキは葉っぱも好きなんだけど、
やっぱり花がね、ふんわりしていて優しさ溢れる、素敵な花木ですよね☺️
花色も、この花姿にあつらえたようにしか思えない。そんな感じさえします😌
記事の写真には、桐花さんの優しさも相まっているのね😉✨
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