Sujak do 〜SujaのDNA〜

興味深く感じたことや読んだ書籍について書いたりしていきます。天然石については、一休み。

奥田英朗著『東京物語』を読んで、バブル当時を思い出しました

2022-02-12 14:28:00 | 本を読む
こんにちは
Sujaです

年明け早々に
SDGsに関する本を
あれこれと読んだせいなのか
息抜きできるような本を読みたいと思い
選んだのが

奥田英朗著『東京物語』

1978年から1989年のお話しで
80年代後半の
バブル景気に向かおうとしている時代
20代の主人公が東京で
バリバリ仕事をこなしながら
少しづつ大人に成長していくという
オムニバスの小説でした

1985年と1989年のストーリーは
非常に懐かしく当時を思い出しながら
楽しく読むことが出来ました

特に1989年当時の私は
リクルートに勤務していて
仕事に恋に友情にと
毎日充実した
楽しい毎日を送っていた頃です

まぁ、私の場合は
東京ではなく大阪が舞台でしたが

確かに
あちこちで景気の良い話を聞くことはありました

スポンサーが
神戸で船上パーティーをするというので
担当営業マンの代行で私が行くことになり
ブレーンさん(男性)と二人で招かれたのですが

船上パーティーなんて気取った集まりに
お尻がこそばい思いをした記憶があります

パーティーの後
ブレーンさんとどこかのホテルのバーでお酒を飲んだのですが

ロマンスが芽生えるような事はありませんでしたね

どんな話をしたのか覚えていませんが
たぶんあまり話が弾まず

車で来ていたブレーンさんも「送るよ」と言うことはなく
私は電車で帰ったのだと思います

ある人は
琵琶湖にヨットを持っていて
友達と一緒にヨットでお酒を飲んだり
楽しい遊びを経験させていただきました

大阪の北新地で仲間と飲んでいて
「2軒目は京都で飲もう!」と
誰かの車で京都へ行き
朝まで飲んでしまったり
今では有り得ないバカっぷりです

私自身の景気はそんなに良いとは言えませんでしたが
いろいろご馳走してくれる人たちがいたことは確かです

当時は
これでもかというほど遊び
そこそこ働き
そして、恋を謳歌していましたね

仕事で失敗しても
失恋してしまっても
周りの仲間や友達がフォローしてくれて
逆にこちらもフォローして
みんな、少しづつ大人へと成長していったのだと思います

若い時に十分経験したからなのか
今ではすっかり遊ばず
恋も卒業し
穏やかな毎日に感謝と幸せを感じています

やはり若い時は
いっぱい遊び
いっぱい恋して
いっぱい働くと良いです

とはいえ
今の若い人はコロナが重なり
残念だと思うこともありますが

この状況下ならではの
楽しさや喜びや充実感を
自分たちで作れるエネルギーがあるのですから
ぜひ今を楽しんでほしいです

可能性は無限なのです

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪に慣れない私は、家で脳を鍛える

2022-01-08 14:27:00 | 本を読む
こんにちは
sujaです

6日に降った雪は
思いの外、積もってしまいましたね
雪国の人は
これくらいの雪とおっしゃると思いますが
慣れない環境での積雪は
注意していても
注意する角度がズレているのか
転んだり、事故に遭ったりと
よちよち歩きの幼児並みの注意力になるようです

私は
雪が降る前に食材等の買い物を済ませ
家でゆっくりとラジオを聞いたり
本を読んで過ごしていました

午後から本格的に雪が積もってきたので
少しワクワクしながら
雪景色を眺め
雪に包まれた静けさに耳を傾けていました

こんな静かな日には
脳を働かせる本が良いのでは
と思い立ち
読んでみたのが
茂木健一郎著『意識とはなにか』

脳にある
約1000億個の神経細胞の活動により
生み出されるという意識

なぜその活動により意識が生まれるのかは
未だにはっきりと説明できないらしいです

赤い色は
脳の後頭部にある第一次視覚野と呼ばれる領域の
神経細胞の活動により認識されるそうです

そもそもそれを赤色と
どうして認識したのか?
帰宅して「ただいま」という「ただいま」とは何か?
なぜ砂糖を甘く感じるのか?
などなど・・・
非常に難解な本でした

しかし
日常なにげなくやり過ごしている事柄に
なぜ?と疑問を投げかけてみると
なんだか面白いなぁと感じました

なぜ面白いと感じたのか?

なぜそういう認識をしたのか?

・・・脳に少し皺ができたように思います
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寂聴さんを偲びながら読みたいと思います

2021-11-13 14:36:00 | 本を読む
こんにちは
sujaです

瀬戸内寂聴さん訃報のニュースは
衝撃でした

朝日新聞で
月に一度エッセイを載せていらして
『いつ逝ってもおかしくない』
というような事を毎回書いていたのを
「いや、まだまだでしょう」
と思いながら読んでいました

昨日の朝日新聞で
林真理子さんの寄稿を読んでいると
瀬戸内寂聴さんが書いた伝記小説の中での
一押しが【かの子繚乱】とあり
ふと、思い出したのです

随分前に岡本かの子について興味があって
彼女についての本を探し
瀬戸内晴美著(瀬戸内寂聴)『かの子繚乱』を手に入れたのでした


岡本かの子とは
「芸術は爆発だ!」
でお馴染みの芸術家
岡本太郎さんの母です

岡本かの子は
小説家、歌人、仏教研究家などの
肩書きを持っていますが

興味深いのは
天真爛漫を越えた
彼女の人間性
夫とかの子の愛人と同居するという
奇異な私生活についてでした

しかし
この本を手に入れてすぐ読む気になれず
なにかと後回しにしては
違う書物を読んでしまっていたのです

『先生はこの天才女性作家の真実を
ねちっこい筆で解き明かしていく』
と林真理子さんは書いています

本を書いたその後
かの子の愛人だった男性と
瀬戸内寂聴さんは会う機会があり
『今は偽りの生活。
かの子と暮らしていた時こそが
本当の生だった』
という言葉を引き出したそうです

林真理子さんの寄稿を読んで

これは
今【かの子繚乱】を読むしかないでしょ

「持っているなら、早よう読みなさい」
と突かれているようにも思えました

粛々と
瀬戸内寂聴さんを偲びながら
読みたいと思います
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

もっと本を読みたくなる本・・・そして落語も聞きたくなる本

2021-09-18 13:57:00 | 本を読む
こんにちは
sujaです

こうゆう推理小説があるんだ・・・
面白い!
と衝撃を受けたのです

日常に起きる何気ない謎に
主人公の女子大生と落語家が
探偵さながらに推理し
解決するというシリーズ作品


【空飛ぶ馬】から始まり
【夜の蝉】【秋の花】【六の宮の姫君】【朝霧】
この5作品です

主人公である女子大生の名前は
一切出てこず
常に《私》という一人称で
ストーリーは進みます

大学2年だった《私》も
読み進めていくうちに
大学を卒業し
社会人になっていくところも
楽しみの一つです

そしてこのシリーズを読んでいくと必ず
落語が聞きたくなったり
作中に出てくる書物を読んでみたくなるのです

特に
4作目の【六の宮の姫君】は
芥川龍之介の短編である
『六の宮の姫君』を
芥川が書いた意図を推理していく
ストーリーなのですが
芥川龍之介の作品はもちろん
菊池寛の作品や武者小路実篤などの作品も
読んでみたくなる気持ちにさせます

シリーズ最後の作品【朝霧】では
起承転結の結のところを読者にゆだねる
リドル・ストーリー
という言葉が出てきます
その代表的な作品である
『女か虎か』は、昔、筒井康隆氏が書いた『笑うな』の中に
それを元にした短編があったのを思い出します
(リドル・ストーリーではなかったと思いますが)

読み終わって感じたのは
この作品を書いた北村薫氏は
心から書物が好きな人なんだろう
という事です
もちろん、落語も

そして、表現の一つ一つが
実に美しい言葉で表されていて
読んでいると
自分自身も美しい言葉を発しているような
気分にさせてくれます
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あんこ好きの私。こーゆータイトルにチョイチョイ引っかかります〜『殿のどら焼き』牧秀彦著〜

2021-07-31 14:47:00 | 本を読む
こんにちは
sujaです

先日、借りた本を返却に
図書館へ赴いた時の事

いつものようにリサイクル本コーナーに
立ち寄ったのです

本の背表紙を確認していくと
『殿のどら焼き』
というタイトルが目に入りました

以前、このブログで
あんこ好きという事を公表していた私です

ちなみに、粒あん好きです

『どら焼き』という文字を
無視できる筈がありません

手に取ってみると
なんと、時代小説でした


どら焼きは好きでも
時代小説は・・・
これまで心動かされたことはありません
読みたいと思ったことが無いのです

でも、タイトルには心動かされます

「まぁ、1冊くらい読んでみるか」
と、この『殿のどら焼き』を頂いて帰りました

家で改めて見てみると
『殿のどら焼き』の横に小さく
(甘味屋十兵衛子守り剣2)とあります

なんと、シリーズ物の2巻目を頂いて来たようなのです

これは、1巻目を借りて読んでみない事には話になりません

図書館で1巻目を借りに行きました

すると、なんとこのシリーズ
5巻まであるではないですか!


「面白くなければ、途中で止めればいいか」
と、5巻目まで借りて帰りました

1巻目の『甘味屋十兵衛子守り剣』を読み終えた時には
すっかり時代小説の世界に入り込んでいました

幕末の時代設定なので分かりやすく
実在する人物も登場したりで
なかなか面白かったです
昔の暮らしぶりも
非常に興味深く読むことが出来ました

そしてなにより
どら焼きだけではなく
いろんなお菓子が登場するので
読んでいるうちに
「今度、作ってみようかな?」
と思わせます

十兵衛という人が
深川で甘味屋を営んでいるのですが
妻と娘の3人暮らしというのは仮の姿で
この母子は、加賀の国許で殿の側室とその娘なのです
母子の暗殺から救った十兵衛は
二人を連れて江戸へ逃れ
甘味屋で生計を立てて暮らしていきます

饅頭や団子、心太などを作り
商売する傍らで
国許から送り込まれた刺客たちとの剣術も
分かりやすく読みやすかったので
続けさまに5巻読んでしまいました

これを機に
時代小説をまた読んでみようか…
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする