私を知る

自覚を中心に悟りのヒントを書いています。自覚とは「私」に意識を向け、一切は「私」の考えであることを自覚していくことです。

明け渡し体験について(3)-明け渡し後の意識変化

2013年07月10日 09時05分54秒 | 私の体験
私の明け渡し体験の最後に、体験後の私の意識状態の変化について書かせていただきます。

先に書いたように、明け渡し体験からの1、2週間くらいは、24時間常に至福の中にあり、ふとしたことで有り難い気持ちがわき起こってきて、その度に大泣きしておりました。
世の中の景色がこんなに美しかったのかと思うほど、何もかもすべてがキラキラと輝いて見え、愛おしく思えました。
普段使うホッチキスなどの文房具や、自転車、自動車など、果てはトイレの便器にまでも、愛おしくて思わず語りかけていました(笑)。
街で見かける人たちにも、何とも言えない愛おしさを感じるようになっていました。

それまでの私は結構我の強いところがあり、街で人とすれ違うときにも私と相手のどちらが道を譲るのかをいつも意識していました。
でももうそんなことを意識することはなくなっていました。
意識しなくとも、自然に道を譲り合えるようになっていました。

しかしそのときは、自分に起きた意識の変化にあまり気がついてなかったのです。
それに気がついたのは、明け渡しから3週間くらい後で、ネット検索で見つけた気功のH先生にお会いした後でした。
先に書きましたように、明け渡しの後の私には、自分が誰かと会わなければならないという意識がありましので、それは誰だろうといつも考えていて、ネット検索等を続けていたのです。

そのH先生とのお話しの中で、H先生が私に
「あなたには願望がない。何か願望を持ちなさい。」
「願望は、あなたに生きる希望や活力を与えます。」
と仰ったのです。

H先生からそう言われたときは、そうか私には願望がないのかぁ~、確かにないよなぁ~と思う程度で、あまりピンと来てなかったのです。
でも自宅に帰って言われたことを改めて考えていて、ハッと、それが大変大きな変化であることが分かったのです。
そのとき初めて、自分に欲望も願望もなくなっていることに気がついたのです。

そして、私は変わってしまった自分や、まだ小さい息子たちのこれからのことを思い、また泣きました。
欲望も願望もなくなってしまって、どうやって現実社会で生活していけばいいのか分からなかったのです。
そのときの私には、自分がそれを出来るとは思えなかったのです。
事実既に、私は仕事が殆ど手に着かなくなっていたのです。

H先生にお会いした次の日、ネットでいろいろ調べた結果、私の欲望や願望がなくなってしまっている状態がいわゆる悟りであるらしいことが分かりました。
それで、悟った人がどうやって日常生活を暮らしているのかをあちこち調べたのです。
私が日常を生きていくために何か役に立つ情報はないかと思ったのです。
そのとき調べた範囲内では、有効な情報を見つからず、むしろ反対に、欲望や願望がなくなってしまうともう日常生活は無理で、出家するしかないということが書かれたサイトが2つほど見つかっただけした。

私はやっぱり日常生活は無理なのかと思い、もう出家するしかないのではないかと思ったのでした。
そのちょうど数日前に、東南アジアのバングラデシュか何処かの国の寺院で出家生活を送っている日本人に関するネット記事を読んだばかりでしので、その影響もあったのかも知れません。

それで、私は出家しようと思い、出家先を探し始めたのでした。
そして、ネットで見つけた東南アジア系の瞑想協会の日本支部で何か情報を得ようと、そこに電話しようとしたのです。

受話器を取り、電話番号をプッシュしている途中で、私の中で何か引っ掛かるものがありました。
本当にそれでいいのか、という心の中の声を感じたのです。
その声は、
「家族を残して自分だけ出家して、本当にお前はそれでいいのか」
と言っていました。

よくないことは最初から分かっていました。
私は一時の衝動に駆られて、自分を見失っていたのです。

そして私は、日常の中に留まって家族と生きることを決めたのでした。

でも、現実の生活は簡単ではありませんでした。
子供(特に、自閉症の長男)の相手や世話をするなどの日常の最低限のことはなんとかこなせるものの、仕事が殆ど手に着かない状態は、その後何ヶ月も続きました。
何とか少しずつ仕事が出来るようになってきたのは、明け渡しから半年近くが経った今年6月に入ってからのことでした。

私の悟後のことについては、これからこのブログに書いていきたいと思っています。
私もまだ過渡期でして変化の途中ですし、私以外の家族もまた過渡期にあるようで、そんな我が家のことも書いていきたいと思っています。

続きは今週金曜日にでも書かせていただきます。

コメント大歓迎です。気軽にお書きください。
読んで頂いてありがとうございました。

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2 コメント

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Re:はじめまして (すみれ) (慧空)
2013-07-12 09:02:05
すみれさんへ

コメントくださり、ありがとうございます。
このブログで初めてコメントをいただので、とっても嬉しいです。
すみれさんは、目覚められてから、もう10数年も現実世界で頑張ってこられたのですね。
素直に頭が下がります。
それと、やはり落ち着いておられるご様子なので、少し羨ましいです(笑)。
私の方は、つい最近になってやっと自分の日常に目が向けらルようになってきたばかりで、まだまだ四苦八苦の最中です。

コメントは本当に大歓迎ですので、ご遠慮なく気軽に書いていただけると嬉しいです。

今後ともよろしくおねがいいたします。
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はじめまして (すみれ)
2013-07-10 17:58:01
はじめまして。
ブログを読ませていただきました。お気持ちがわかるような気がしました。

私はこの世界を探究しはじめて10数年がたちました。
その間いろんな書籍を読み、いろんなサークルにも行きました。
私も、一時期いっそ出家出来たらどんなに楽か・・と思うことがありました。欲望も願望もなく、家族や世間とも表面的に合わせているだけでとても辛い日々でした。

けれど、今は自分がこの世に生まれてきた役割を知り、カルマを清算しながら進化していくことは現実社会に生きていてこそ・・・ということに気が付きました。
私も辛い人生を歩いてきましたが、さまざまな試練の中で、今は自分の進化を少しだけ余裕を持って見つめられるようにもなりました。

ただ・・私も世俗的な欲望は非常に少なくなりましたので、時々孤独を感じることがあります。
家族は悟りとか真理とかいうことに関して、ほとんど理解はありませんし、友達も同じですので・・・

長々とコメントしてしまい、すいません。
また読ませていただきますね。



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