「鰯雲」
高架路を幾たびまたぐ鰯雲
月食を同窓会に秋の暮
店先の白木槿散り弁当屋
新しき街の秋気に仮装して
高熱と医師の静けさ窓の秋
厨房に無言のひらめ暮の秋
鮃そぎ明日立冬の静かさに
菜花抄
寒晴の雲を讃えつ通院路
正子先生「選後に」より
寒晴の雲を讃えつ通院路
寒晴の青空に浮かぶ雲の美しさは、通院とは言え、久しぶりの外出の身に、「讃える」ほどの美しさだった。そんな雲を見た嬉しさ、心のはずみが伝わってくる。
花冠月間最優秀作品
十二月賞
★手袋の手で鹿を描く幼子ら
動物園で鹿の絵を描いているのだろう。手が冷たいので、手袋をはめたまま絵を描く光景はほほえましい。幼い絵にも愛らしさが加わったことであろう。
(高橋正子先生選評)
高架路を幾たびまたぐ鰯雲
月食を同窓会に秋の暮
店先の白木槿散り弁当屋
新しき街の秋気に仮装して
高熱と医師の静けさ窓の秋
厨房に無言のひらめ暮の秋
鮃そぎ明日立冬の静かさに
菜花抄
寒晴の雲を讃えつ通院路
正子先生「選後に」より
寒晴の雲を讃えつ通院路
寒晴の青空に浮かぶ雲の美しさは、通院とは言え、久しぶりの外出の身に、「讃える」ほどの美しさだった。そんな雲を見た嬉しさ、心のはずみが伝わってくる。
花冠月間最優秀作品
十二月賞
★手袋の手で鹿を描く幼子ら
動物園で鹿の絵を描いているのだろう。手が冷たいので、手袋をはめたまま絵を描く光景はほほえましい。幼い絵にも愛らしさが加わったことであろう。
(高橋正子先生選評)