かわな ますみ / 花冠同人

かわな ますみ の俳句
  ブログ句帳 

俳誌『花冠』四月号掲載作品

2015-04-16 21:12:43 | 俳誌「花冠」掲載作品
「鰯雲」
高架路を幾たびまたぐ鰯雲
月食を同窓会に秋の暮
店先の白木槿散り弁当屋
新しき街の秋気に仮装して
高熱と医師の静けさ窓の秋
厨房に無言のひらめ暮の秋
鮃そぎ明日立冬の静かさに

 菜花抄
寒晴の雲を讃えつ通院路

 正子先生「選後に」より
寒晴の雲を讃えつ通院路
 寒晴の青空に浮かぶ雲の美しさは、通院とは言え、久しぶりの外出の身に、「讃える」ほどの美しさだった。そんな雲を見た嬉しさ、心のはずみが伝わってくる。

 花冠月間最優秀作品
 十二月賞
★手袋の手で鹿を描く幼子ら
 動物園で鹿の絵を描いているのだろう。手が冷たいので、手袋をはめたまま絵を描く光景はほほえましい。幼い絵にも愛らしさが加わったことであろう。
(高橋正子先生選評)


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