かわな ますみ / 花冠同人

かわな ますみ の俳句
  ブログ句帳 

『愛媛若葉』五月号掲載

2024-07-31 17:51:21 | その他掲載作品
花冠合同句集『泉』より
残る鴨みずから生みし輪の中に
春時雨ときに光の休符入る
てのひらを新樹の幹に女学生
朝蝉の空を鳴らして飛び立てり
刷かれきてここより鰯雲となる
冬満月チェロの弛みし弦巻かむ
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俳誌『若竹』No.1102(2月号)掲載鑑賞

2024-02-17 18:48:09 | その他掲載作品
「一句一会」川嵜昭典

冬の夜を楽譜とドレス背負い帰る 川名ますみ
(『俳壇』十二月号「連打音」より)

 演奏会後の演奏者というのは、意外と重労働だ。楽器や譜面、衣装など、まさに掲句のように両手が塞がったまま帰らなければならない。一方、気持ちは高揚していて、毎晩舞台で演奏し続けていてもいいと思えるくらい心地良い。まさに「冬の夜」のような、凛とした清々しさと、きらきらとした明るさが感じられるような気持ちだ。この、体はしんどいが心は軽やか、という相反した気持ちになれる機会はそうそうないので、やはりまた舞台に立つことを望んでしまうのだろう。実体験が冬の夜の美しい句に昇華している。

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『俳壇』12月号「俳壇ワイド作品集」掲載作品

2023-11-20 16:26:36 | その他掲載作品
「連打音」
凩の止みて定まる朝の青
口紅の唇埋めずショール巻く
懐炉手に祈り無音の舞台袖
手袋をぬぐや舞台のピアノへと
降る雪のごとく始まる連打音
冬天へ最後の主音届けよと
冬の夜を楽譜とドレス背負い帰る



コメント (4)
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東京新聞

2016-04-12 20:00:00 | その他掲載作品
東京新聞「Kばん!」に掲載頂きました。

東京新聞Kばん!
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お知らせ

2016-03-29 10:00:00 | その他掲載作品
友人の写真展、幸せなことに、今年もご一緒させて頂きます。
コラボレーション作品は、全て多摩川辺りの野良猫の写真。
いずれも愛らしい姿で、愛猫家としても楽しみな展示です。
東京新聞にご紹介頂きました。

Ashuna & 猫ちゃん写真展

20160405~10写真展

20160326東京新聞Kばん!

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お知らせ

2015-02-11 20:00:00 | その他掲載作品
友人の写真展に、拙句がお邪魔いたします。
私は伺えないかと存じますが、お知らせまで。

2015_写真展DM
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月刊『俳句界』5月号「俳句の未来人」掲載作品

2011-05-01 08:00:00 | その他掲載作品
「雪礫」
ものすべて光らせ来たる木の芽風
春月のごとき音色のチェロを抱く
残る鴨みずから生みし輪の芯に
ラムネ飲むきれいに響くところまで
雪礫空に返したくて放る

ミニ俳句論
「音の河」
ピアノ科の学生だった頃、私は「表現に必要なのは観察力だ」と唱えていた。武満徹の「音の河」を指標に、音楽の道は、人と世界を貫く自然の流れから精神に於て捉えた一つを明らかにする行路、と解していた。その後、病を得、今は鍵盤へ向かうことが敵わない。だが俳句によって、同じ道を志している。

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