飯島 治蝶/水煙同人

飯島治蝶の俳句ブログ(第一章)

海開き (7月22日 日曜日)

2007年07月22日 | Weblog
         梅雨空に夜明けの木々のシルエット

         紫陽花を眺めて浸かる露天の湯

                 野
いちごやみどりの森でそっと摘み

         老鶯や野いちご口に散歩して

         坂下りごめ飛ぶ空と潮の香に

         潮の香や青紫陽花咲く休憩所

         梅雨の宵浄土ヶ浜の波白し

         ごめ群れて人なき未明の浄土ヶ浜

         朝未だきごめ鳴く浜に一人来て

         夏の浜寄せては返す白き波

         梅雨の粒小石ばかりの浜に降り

         浄土ヶ浜トンネルの先に岩とごめ

         岩礁に聳える赤松梅雨の空

         岩礁に夏の波濤の砕け散る

         赤松の聳ゆる断崖ごめの舞ふ

         夏の旅深山の道くねくねと

         山奥の農家の庭に栗の花 

         夏の山ダム予定地の立て看板

         深山越え生唾飲み込み里の夏

         深山のみどりの中に深き淵

         右折して新たなみどりに出会いけり

         緑なる田野畑村の牧草地

         バス揺れて目覚めし我に夏の海

         夏の旅宮古で出迎え数増せり

         ポスターに陸前高田の海開き

         夏の浜波音赤子の子守唄

         はしゃぐ孫部屋駆け回る夏の旅