有名な三十六計「逃げるが勝ち」である。
あらゆる手段を尽くした結果、相手が強すぎて勝てないと判断できる場合、退却に勝るものはない。退却はまだ負けたわけではないのである。(ただし、逃げる準備も大切である。)
世の中には銀行に騙され連帯保証などの理不尽な扱いを受けたとき、たとえ女性であっても勇猛果敢に窓口で声を張り上げ銀行に挑む人がいる。その勇気、行動力は大変貴重で得難いものなのだが、実際は先の見通しもなく、今後の生活も考えず感情的にぶち当たってしまうことが多い。冷静な判断が欠けているのである。
(注:ただし、状況によってはクレーマーのような存在として戦う場合がある。それは金融機関と和解したときにより有利な状況に持ち込むための冷静な判断に基づく戦略である。)
結果、銀行もそうはしたくないのだが、裁判沙汰になる。正面から一匹の蟻が象に挑むようなものである。そして日本的な特攻精神的なバンザイ玉砕になるのだ。これはまさに「匹夫の勇」というものであろう。
銀行はそれまでに十分な書類を確保し、あなたの資産から満額の回収措置を講じているから、正面からぶちあたったら見事に撃沈することが十分予想される。
それよりも、下げるべき頭は我慢して何度もさげてしまい、見た目は真剣に白旗をあげつつ、実の処は「のらりくらり」と巧みにかわしながら時間を稼ぎ、その間に貴方が今後生きていかなければならない必要なものを抱えてとりあえず退却することを考えるべきである。(夜逃げを言っているのではない。残りのナケナシのお金、資産を保全してという意味である。これは、安易に行わず、事業再生の実務家にシッカリと相談をすることをお勧めする。)
経営者であるならば、「撤退する勇気」は絶対に必要なものである。まずは安全を確保してから、その後から、いくらでも敵に討って出ることはできるのである。すべては再起するための撤退である。
バブル崩壊期にドンドン下落していく不動産価格に対し、経営者としての直感からとても不安を感じていながら「いつかは不動産価格は戻るに違いない。」と縮小や撤退の勇気を持たず、指をくわえて何もせず、没落していった人たちのことを思い出そう。
「宋の畢再遇の軍が金軍と対陣したが、金の兵員は日に日に増員されてゆき、戦を仕掛けられないほどの圧倒的な人数差となってしまった。畢再遇は退くことを決め、ある日、旗を陣地に残したままとして(※旗は大量に並べられているのが常)、羊を縛ってつるして前足を太鼓の上に置かせて羊が足をばたつかせると太鼓がなるように細工した上で、突如全軍退却させた。金軍は太鼓の音がして旗がそのままであるため、宋の陣地がもぬけの殻であることに数日間気づかず、気づいて追撃しようとしたときには、宋軍ははるか彼方であった。(出典、戦略考)」
あらゆる手段を尽くした結果、相手が強すぎて勝てないと判断できる場合、退却に勝るものはない。退却はまだ負けたわけではないのである。(ただし、逃げる準備も大切である。)
世の中には銀行に騙され連帯保証などの理不尽な扱いを受けたとき、たとえ女性であっても勇猛果敢に窓口で声を張り上げ銀行に挑む人がいる。その勇気、行動力は大変貴重で得難いものなのだが、実際は先の見通しもなく、今後の生活も考えず感情的にぶち当たってしまうことが多い。冷静な判断が欠けているのである。
(注:ただし、状況によってはクレーマーのような存在として戦う場合がある。それは金融機関と和解したときにより有利な状況に持ち込むための冷静な判断に基づく戦略である。)
結果、銀行もそうはしたくないのだが、裁判沙汰になる。正面から一匹の蟻が象に挑むようなものである。そして日本的な特攻精神的なバンザイ玉砕になるのだ。これはまさに「匹夫の勇」というものであろう。
銀行はそれまでに十分な書類を確保し、あなたの資産から満額の回収措置を講じているから、正面からぶちあたったら見事に撃沈することが十分予想される。
それよりも、下げるべき頭は我慢して何度もさげてしまい、見た目は真剣に白旗をあげつつ、実の処は「のらりくらり」と巧みにかわしながら時間を稼ぎ、その間に貴方が今後生きていかなければならない必要なものを抱えてとりあえず退却することを考えるべきである。(夜逃げを言っているのではない。残りのナケナシのお金、資産を保全してという意味である。これは、安易に行わず、事業再生の実務家にシッカリと相談をすることをお勧めする。)
経営者であるならば、「撤退する勇気」は絶対に必要なものである。まずは安全を確保してから、その後から、いくらでも敵に討って出ることはできるのである。すべては再起するための撤退である。
バブル崩壊期にドンドン下落していく不動産価格に対し、経営者としての直感からとても不安を感じていながら「いつかは不動産価格は戻るに違いない。」と縮小や撤退の勇気を持たず、指をくわえて何もせず、没落していった人たちのことを思い出そう。
「宋の畢再遇の軍が金軍と対陣したが、金の兵員は日に日に増員されてゆき、戦を仕掛けられないほどの圧倒的な人数差となってしまった。畢再遇は退くことを決め、ある日、旗を陣地に残したままとして(※旗は大量に並べられているのが常)、羊を縛ってつるして前足を太鼓の上に置かせて羊が足をばたつかせると太鼓がなるように細工した上で、突如全軍退却させた。金軍は太鼓の音がして旗がそのままであるため、宋の陣地がもぬけの殻であることに数日間気づかず、気づいて追撃しようとしたときには、宋軍ははるか彼方であった。(出典、戦略考)」