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如何にしてプラス思考に成り得るか?・・・孫子の兵法と事業再生⑮

2009年10月03日 09時32分05秒 | 事業再生
プラス思考に変えることは、実はなかなか難しい。それは深層心理が絡んでいるからである。これを変える方法を私の経験から書いてみたい。正しいかどうかはわからないが、私が事業再生に苦しんでいるときに実際にやってみたことで、効果があると思っている。

マイナス思考に悩むのは、過去の暗い経験、辛い経験の繰り返しが深層心理という脳内ハードディスクに深く刻みこまれてしまっているからである。

①マイナス思考は危険からの防御反応である。

人間は本来動物であるから、常に危険(辛いこと)に対するストレス反応の自動防御回路はマイナス思考という形で、脳で言えば、場所的には、より動物に近いところの原始脳に刻み込まれていると思う。動物は危険だと感じたとき、いちいち考えて行動するわけでなく、自動的に逃げるよう原始的な脳の部分に刻みこまれている。マイナス思考も考えたくないが自然に、オートマチックにそういった思考、イメージが浮かんでくる。

「過去の経験から危険と感じられること」を防御するため、なにか咄嗟の事態に備えるために前頭葉を無視してオートマチックに働く場所に刻みこまれているはずである。この深層心理は、普段の生活、社会生活では前頭葉で表面上隠すことができるが、こころの奥底で深く刻まれているため、必ず普通の心理状態の隙間、割れ目からジワジワと染み出してきてしまう。

②深層心理ー無意識ー原始脳ー副交感神経(心臓や腸など考えなくても自動的に、それらを動かす神経)
…私はこれらは深く関係していると私は思っている。

ストレスで胃潰瘍になったりするのは本来の「環境を変えなさい」という防御反応であって、マイナス思考も危険に対して備えるための防御反応である。

深層心理が、今の状態が危険であることを形を変えて貴方に知らせているのであるが、ある意味ではマイナス思考は未来に対する防御(数年後の会社の状態を予測して事前に防御しておくこと、など)では有効なのであるが、過剰に反応すると困ったことになってしまう。

これを上手に改善するためには、良い経験を繰り返してハードディスクの記憶をオーバーライト(上書き)してしまえば良いのであるが、事業再生の最中なら、なかなか良い経験の繰り返しは難しい。だから、プラス思考をしようと思っても、だんだんマイナス思考に徐々に変化してしまうものである。

こういったマイナス思考は火山の噴火のように突然と表に現れる。例えば、お酒を飲んでいるときは前頭葉を麻痺させているので、突然に明るい顔が暗い顔に変化し、悪酔い言った状況になる。
普段の心理は前頭葉によって深層心理を抑えているが、お酒で隙間が空いて、深層心理が顔をだすのである。

③ 自動車の運転と無意識

さて、同様なことであるのだが、貴方が車で遠出しているとき、特に高速道路などの運転をしているとき、独り言を言ってしまうという経験はないだろうか?
私の知る限り、ほとんどの人はそういう経験があるようである。それは、運転するということ自体が前頭葉を介さず、無意識に運転をしているということに原因がある。そういったときは、深層心理が顔を出しやすい状態となっているのではないだろうか?(ハンドルを持った途端。運転が変わる人がいるが、その人の心の奥底にある自分が顔を出したときである。)

車の運転は初心者は考えながら運転しているが、何度も失敗をくりかえしているうちに、考えなくても上手にオートマチックに無意識に運転できるようになる。こうなるまでには、繰り返しの経験が必要であり、またこうして学んだ自動回路は消し去ることは非常に難しく、むしろオーバーライトすることの方が優しい。

あなたが、10年ぐらい運転していなくても、何時間か運転すればすぐに無意識に運転できるようになる。運転自体は忘れようと思ってもなかなか忘れることはできないものだ。

ただ、マニュアル操作車の運転から、オートマチック操作車の運転にオーバーライトすることはでき、その時にはマニュアルの経験も有効な部分だけ取り出して役に立てることができる。むしろ、両方が操作できて奥の深い運転ができる。

だから、車の運転時は深層心理をオーバーライトするチャンスであるということであり、私は事業再生で苦しんでいるとき、車の中で繰り返しプラス思考の言葉を繰り返し、繰り返し叫びながら走ったものである(深層心理をオーバーライトするには繰り返すことが大事)。

しかも、今の自分にあう音楽を聞きながら、リラックスした状態で繰り返すのである。これならば、良い経験を繰り返すことができなくても、比較的簡単にプラス思考に変わることができ、しかもマイナス思考のよいところも役に立てるのである。
ちなみに、マイナス思考の良い所とは、事業再生では防御する思考を生み出すことである。

孫子曰わく、  昔の善く戦う者は先ず勝つべからざるを為して、以て敵の勝つべきを待つ。

古代の巧みに戦う者は、まず敵軍が自軍を攻撃しても勝つことのできない態勢を作り上げた上で、敵軍が態勢を崩して、自軍が攻撃すれば勝てる態勢になるのを待ちうけた。(孫子の兵法より)

マイナス思考とは、「怖いと感じられる」ということであり、そう感じられる事業主こそが事業再生に成功するのである。ただ、過剰反応することが問題なのであって、そうならないようプラス思考とマイナス思考をうまく組み合わせコントロールして工夫をしていただきたいと思う。


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