50周年シリーズ⑤ラップ

どちらも1960年の発売ですから、今年で50周年です。時期的には、クレラップの方が少し早く、売り出されました。見た目は同じような製品ですが、主原料がまったく違います。

　　　　サランラップーポリ塩化ビニール（塩ビ）

　　　　ポリラップーポリ塩化ビニリデン　　　　　

　　似たような名前ですがまったく違います。塩ビ製品は，低温焼却すると，ダイオキシンが発生するといわれています。一方ポリ塩かビニリデン製品は焼却してもダイオキシンは発生しないといわれています。さらには、バリア性や耐熱性で塩ビ製品を上回ります。

　それなのに、売り上げ的には、サランラップがトップの座を維持しています。それは、ブランドイメージもありますが、使い勝手が良いからです。密着性は塩ビ製品が絶対的に有利です。ポリ塩化ビニリデン製品はしっくりきません。

　これまでは、ラップ業界を2社で独占していましたが、ここに来て後発メーカー（宇部興産）が焼却してもダイオキシンをまったく出さないというポリエチレン製のラップ（ポリラップ）を売り出しシェアをのばしています。そのシェアは25パーセントを超えました。しかし、ラップの命「密着性」は塩ビ製品にかないません。環境を考慮してポリエチレン製を選ぶか、使いかってを考慮して、塩ビ製を選ぶか思案のしどころです。