辞書引く日々

辞書が好きなのだ。辞書を引くのだ。

無洗米

2005年08月07日 | 言葉
無洗米とは御存じの通り、研がずに炊くことのできる米である。しかし、多くの人がその名称が変ではないかと指摘している。いわば洗ってある米なのに、無洗とはこれいかにということだ。

米糠などを除去するのに、水で洗うという方法をとらなかったという意味だと考えるとひとまず納得はできるが、それなら「無洗米」でなくて「不洗米」のほうがわかりやすい。

環境ブームにのって売り出した商品だけに、無農薬、無漂泊などの「無」が好ましい印象を与えると踏んだのであろうと言う人もいる。

洗米といえば簡単であろうという話もあるが、洗米というのは辞書に載っている一般名詞だから商標として登録できないに違いない。洗米というのは「新編大言海」や「広辞苑第四版」では神仏に供えるために洗った米という語釈で、「新潮現代国語辞典第二版」と「広辞林第六版」では、そのほかに一般的に洗った米と読める語釈がある。

まったく関係のない話だが、戦争中、軍隊の出した残飯を洗って干したものを売る商売があったそうで、これを残飯屋といったそうである。

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