
これまたオーストラリアでのお話です。
私は車の免許をとったあと、日本の免許に書替するため90日以上オーストラリアに滞在しなければいけなかったわけですが、とりあえずケアンズにもどり、仕事をしながら過ごしていたわけです。
ちょうどアンザックデーのちょっと前頃から6ヶ月位でしょうか、バッパーで出会った日本人の子とアパートを借りて一緒に共同生活をしておりました。
アパートの左隣にはフランス人のカップル、右隣にはオージーの家族が住んでいました。
その右隣のオージー一家は猫を1匹飼っていまして、シャム猫と何かの雑種らしいのですが、誰にでもなつく人見知りしないメス猫でした。
オーストラリアのように固有種の多い国では外来種の持ち込み規制は厳しく、
猫や犬を見かけること自体カンガルーを道端で見かけることよりも珍しく、
平日の昼間隣人が出かけている時間は私たちの部屋にもよく来てなついていたことからみんなで可愛がっておりました。
シャム猫と何かの雑種、と言いましたが、体の模様は写真の通りアイボリーに薄い焦げ茶色の柄がまだらに入っていて、
それはあたかも泥遊びをして汚れているような感じでした。
ちょっとうちの猫に似ていますかね~?!でもうちのかりんちゃんの方がかわいいかな。
うちの猫もシャム猫との雑種なので。
で、この猫の名前は
“MUDDY(マディー)”
首輪のタグにそう書かれていました。
意味は、 “泥だらけ” けっこう皮肉った名前で、みんなで苦笑したものです。
さてこのマディー、私たちもしばらく気がつかなかったのですが、重大な(?)秘密を持っておりました。
普段はとにかく四六時中一心不乱に毛繕いをしていて、模様はともかく、美猫の上、気立てもよく綺麗好きなんだなぁ~と単純に思っておりました。
寝てたり、遊んだり、何をしていても突然思い出したかのように毛繕いするんです。
ある日のこと、私たちの部屋に入って一通り毛繕いし終わった後、ちょこんと座って私を見つめる円らで大きな、そして水色の綺麗な瞳に私が見入っていた時、目の錯覚か、何か黒い小さなものがマディーの顔を横切りました。
横切ったというより顔の表面をすすす~っと。 (;-_-)もう1度見る(@_@;) 気のせいかな^ロ^;と思ったその時、Σ( ̄□ ̄;)黒いゴマのような粒が2つほど、マディーの目のよこを通って鼻から口のわきへ。
そしてふっと消えました。
えぇ~(;-_- 絶対なんかおるわ!!
おそるおそるゴロゴロなつくマディーを捕まえて、毛の中をかきわけてみると、そこはノミの巣窟でした。。。
毛を一かきする度に2~3匹、よくこの毛のジャングルをスムーズに行き来できるなぁ~とこちらが感心するくらい蚤が行ったり来たり(;-_-
よ~く見ると蚤は他の脚より長い前脚で、ものすごい勢いで毛をかきわけて移動していました(´Д`)
ざっと数えて20~30匹!!
どんなホラー映画よりも怖い現実に、熱帯なのに全身鳥肌ものですよ。
よく隣家の家族はこの猫と寝起きを共にできるなぁと感心してしまうくらい。
マディーだけが何も知らずにキョトンとしておりましたが、あんなに蚤持ってたらかゆいだろうし、何よりも貧血になるんじゃなかろうか(゜U。)?
そのくらいうじゃうじゃいたんです!
ゴキブリ、蚤、ダニ、蚊、このあたりの害虫は万国共通ですな。
その後しばらくは“どろだらけ”、改め“ノミだらけ”ちゃんこそふさわしだろ、と“蚤=Flea→蚤だらけ=Fleary(?)”じゃん(笑)
などとシェアメイトたちと勝手に単語を作って呼んで、うちには入室禁止にしました。
昼間は笑ってられましたが、実際しばらく夢にうなされ、心なしか(?)身体中かゆくて眠れませんでした(;-_-+
しばらくして、先に帰国した元動物の看護婦さんの子から蚤取りの薬が送られてきました。
今は昔のように蚤取りの首輪とかではなく、首の根元に滴下すると1ヶ月くらいは蚤がつかない便利な薬がでているんですな、日本では。
ペット事情の異なるオーストラリアにはありませんでしたが…いやケアンズには、か。
その後2、3日してあれだけうじゃうじゃいた蚤たちは姿を消しました。
そしてマディーはまたうちに遊びにくるようになり、昼寝も心置きなくしているようでしたが、薬が切れる1か月後には部屋を引き払ってしまったので、その後のマディーはわかりません。
この間、捨て猫を拾って蚤取りをしたのですが、せいぜい1匹でした。
マディーの苦悩って…。願わくば、飼い主さんが気が付いてくれることですか。
他にも動物・生き物ネタ書いています。よかったら読んでいってください
卵♂♀
件名:犬かえました
カマキリの卵


