昭和10年代首相を務めた近衛文麿氏の荻窪の邸宅が杉並区の管理となり整備したあと一般公開
されることになりました。
「近衛」の表札はこの家の主の幾多の歴史を見つめてきたものと思います。
こういう権力側にいた人というのはとかく批判の的になりますが、私はこの家の歴史を語る
本を読んでしまったため同情のほうが大きくて、周囲を散歩するたびに胸が締め付けられる
気持ちになりました。
父親である首相はこの家で自決し、長男は11年間シベリアに抑留され、あとちょっとで日本で待つ
新婚の奥さんのもとに帰れるという時期に突然病死(実は変死)しました。
権力者であっても家族への気持ちは同じであり、一つの家族として見たとき思いを寄せてしまいました。
残された兄弟姉妹のうち、ここからお嫁に行かれた娘さんのお子さんが細川元首相と言うことです。
建物が壊されないということがわかりほっとしました。
公開されたらすぐに見に行きたいです。
ここも財界大物の人の邸宅だったところを杉並区が買い取り、公園と資料館としたところです。
資料館は建物の一部を利用したもので樹木も残し、地面がウッドチップなのでいつも1才児が
たくさん遊んでいます。