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そらと風に《メイサートンによせて》

空が好き。風をからだに受けながら,ボーっとするのも …ごぶさたしました。13年ぶりに再開です。

本の紹介。

2018-10-29 23:47:44 | 本や映画、絵
ここのところいろいろあって、こちらのブログ更新がままならない。
といっても別館の方もなかなかアップできないのだけれど。
テレビ番組の録画で、釜ヶ崎芸術大学に集う人たちのことをみたり、
福島原発を福島にもってきた日本人技術者の痛みを知ったり、
いろいろ書きたいことはあるのだけれど・・・

『民主主義の死に方』
『誰のために法は生まれたか』という本のことを
別館で紹介している。
そちらをご覧いただけると嬉しい。

別館ブログhttps://salley73.exblog.jp/
「花よりだんご!で生きてます」

別館で。『あいまいさを引きうける』。

2018-10-11 23:18:42 | 本や映画、絵
清水眞砂子さんの『あいまいさを引きうける』(かもがわ出版)について
別館のブログに書きました。
(exblog『花よりだんご!で生きてます』
最近体調不良でなかなかアップできず、日が経ってしまって…
キンモクセイも匂い始めたと思ったらもう花が散り、
サザンカの花のつぼみが大きくなってきている。
季節の進みかたがちぐはぐでせわしないような。
もう日も短くなってきてしまいました。
今年の紅葉はどうなることやら。

個人を超えて。

2018-08-05 23:22:10 | 本や映画、絵
別館ブログ『花よりだんご!で生きてます。』
https://salley73.exblog.jp/

ここに横尾忠則『アホになる修行』
赤城明登『名前のない道』
前野隆司『無意識の整え方』について書きました。

自我を消す、無意識を大事にする、なんてことについて。

よろしければ別館にお越しください。

幸福の因子。

2018-08-04 10:40:02 | 本や映画、絵
「医学書院」から出ている「シリーズ ケアをひらく」が好きだ。
先日『どもる体』を読了。
最新刊『異なり記念日』もおもしろそう。

ところで、医学書院のHPを見ていたら、
興味を引く座談会がいくつか紹介されていた。

  ⇒ 幸福学×看護学
     「自分への思いやり」が豊かな看護を創る

        前野隆司・秋山美紀・深堀浩樹

前野氏は脳の話などたくさん著書があるので知名度の高い人。

>思いやりや共感を期待される看護師は,ときに患者へのケアに
>疲れ果ててしまうこともあるだろう。そのような看護師に
>知ってほしい新たな学問領域が「幸福学」だ。

という前書きのあとに話がまとめられている。
前野氏が幸福についてこう言っている。

幸福だと思うには以下の因子が必要とのこと。

>・第一因子:「やってみよう!」因子(自己実現と成長の因子)
>・第二因子:「ありがとう!」因子(つながりと感謝の因子)
>・第三因子:「なんとかなる!」因子(前向きと楽観の因子)
>・第四因子:「ありのままに!」因子(独立とあなたらしさの因子)

これらの因子がバランスよく保たれている状態が幸福な状態だという。

「幸福学」という領域があるのを最近はじめて知った。
これからちょっと気にしてみたいと思う。


朗読についてあらためて。

2018-08-02 16:06:54 | 本や映画、絵
図書館で朗読に関する本を読んできた。
『暮らしの中に美しい日本語を』という本がぴったりフィットした。
以前朗読について書いたこともあるのだが、
そういう朗読以外にも方法があるのだと知る。

詳しくは別館ブログ
https://salley73.exblog.jp/
「花よりだんご!で生きてます。」に書きました。
興味のある方はお越しください。

図書館で。『春の消息』

2018-07-29 17:01:54 | 本や映画、絵
図書館で『春の消息』を読んできた。
(柳美里・佐藤弘夫著  第三文明社)

東北地方の霊場、小さな祠など、二人で見て歩いた所の写真と
柳美里のエッセイ、短篇小説(?)で構成されている。
夏から秋にかけての写真なので、今見るとちょうどタイムリ-な感じ。

中世まで、日本では個人の墓という発想はなかったという。
死者の遺品をみんなが同じところに納めて、季節ごとに供養して
いく文化に、懐かしさというか羨ましさを覚える。
死を個人の所有とは違うレベルで考えた時代があった。

死者とはいつでも山に行けば会えるという感じ方や
いたこのような人死者をに呼び寄せてもらうことは
怪しくもなんともないことだという感じ方。
死は近しいものだった。

ちょうど今の時期、山に登ることで死者に語りかけるのか…
わたしも山に散骨してもらいたいなぁ、なんて。

今の制度では、焼いた骨も勝手に捨てられない。
中世以前の鳥葬とか自然葬とか、そんなことはむろん
できないし、それは仕方ないことで。
でも、近代制度とは違うところで、死を迎えたい、
そんな気持ちは捨てがたい。

と、図書館で考えながら時間を過ごした次第。
クーラーの効いた部屋で何を言ってるんだろう!?

『私たちは子どもに何ができるか』別館で。

2018-07-21 14:09:01 | 本や映画、絵
『私たちは子どもに何ができるか』
という本のことを別館のブログに書きました。

よろしければそちらにもお越しください。

子どもの非認知能力を高めるには
どうしたらいいのかといったことが
書かれている本です。

別館のブログ
 『花よりだんご!で生きてます』
      https://salley73.exblog.jp/


進撃の巨人。

2018-07-16 12:14:20 | 本や映画、絵
録画しておいた映画(アニメ)
『進撃の巨人』2作を見た。
今頃になって、こういうアニメだったのか・・・と
かなり流行に遅れている。

2作立て続けに見たら、人食い巨人の顔がこびりついて
なんとも嫌な感じになった。

なぜ巨人はいつもへらへら笑い顔なんだろう?
知性がないらしい。
(ここでいう知性とはなんだろう?)
丸い目をして髪は黒くおなかがでている。
黄色人種的な顔つき。
鈍い動き。はだか。

人類の敵。
しかも人類を巨大化し、知性をなくして人を食らう存在。
その描かれ方がなにかレッテルはりされている気がして
ならない。

かなり流行ったらしいけれど、そこのところは
どんな言われ方をしていたのか知りたくなった。
最後まで(3作目?)みたら、わかるかどうか・・・

暑いから、こんなにぐでっとして
録画した映画を見てしまう。

納得・納得って感じの本。

2018-07-09 22:04:25 | 本や映画、絵
ブレイディみかこ×松尾匡×北田暁大
『そろそろ左翼は<経済>を語ろう
         レフト3・0の政治経済学』
              (亜紀書房)

についてメモのようなものを別館のブログ
「花よりだんご!で生きてます。」に書きました。

興味のある方はそちらをご覧ください。

こちらです。
  https://salley73.exblog.jp/

梅雨は「痛み」に厄介なのだ。

2018-06-09 06:25:05 | 本や映画、絵
5月は太陽の出ている日は家事に励んで、
気持ちのいい日を
あまり楽しまずにすぎてしまった。
さらさらとした空気の5月は、もう遠い日の
記憶といったものでしかなくなるのだろうか?

ここのところ、からだのメンテナンスで忙しく
本もたいして読み切っていないのが残念。

今読んでいる本の1冊は・・・
C.マラン『熱のない人間』(法政大学出版局)

その前に
外須美夫の著書2冊を読んだ。
彼は麻酔医。
文学の中に「痛み」を見つけながら、「痛み」の
当事者と相対している。

明治から昭和にかけての文学を担ってきた人のなかで
痛みを抱えて執筆した人のことを書いている。

読みながら、書いている人の思いを想像するには
面白い本だったが、
「痛み」を「受け入れる」「ユーモアに」してしまう、
などといった痛みの受容の「すばらしさ」といった
点に着目しているのが引っかかた。

そんなに簡単に「痛み」は受容できないと
わたしは感じているし考えている。

死に直結する痛みと、慢性疼痛と、克服した痛みは
それぞれやはり意味が違うような気がする。
死を前にしてもまだ痛むからだをユーモアで昇華する
ことはできるのだろうか?
むしろ見ないように、目をそらすようにしながら
痛みの弱くなった瞬間に書きとっていた文章や句であり、
痛みはやはり人を弱くするとしか思えない。
弱さを受け入れて初めて痛みも自分の道連れに
できるのだと。

『熱のない人間』の帯に
「治癒をもたらさすことなく治療をすることは
 可能か」とある。

ある文章に(一部省略)

>病者や障害者らについても
>自分の被っている暴力を隠し元気であるふりをする
>自分自身を隠蔽すること
>あまりに長く病人であってはならない
>障害を負っていないふりをする
>病人でないふりをする
>その負担の重さを否定することが求められる
>病む人は、苦しみを最小化するというゲームを
>演じることによってはじめて、社会空間の中に
>自分の居場所を見出すことができる

などと書かれていた。

身体というもの、
健康であることをどうかんがえるか、
そういったことにも言及している。

技術が侵入したことで身体観が変わってきたしまった。

痛みや違和感があって初めて、自分の身体を対象として
感じ考えることができるということ。

などなど、痛みの当事者でありつつも、
痛みを相対化して考えている・考えられる人の著作を読む
ことが、今のわたしにとっては大事。

まだまだわたし自身の痛み学、当事者性を
考えていくことが続きそうだ。

『文豪の朗読』と愚痴。

2018-04-04 16:34:54 | 本や映画、絵
身体が何となく重い状態が続いている。
気持ちも重い。
呼吸が浅くなったのはいつ頃から?
仕事をしなくなって、人と話をしなくなったのは
あんがい大きい要因かもしれない。

それもあって、朗読の練習をしようと
思わず買ってしまったのが『文豪の朗読』。
平積みになっていたので。
文豪の文章がちょっとづつ載っていて、
朗読には最適。

おまけに本の帯には
「2019年2月9日から1年間の期間限定で
 インターーネット上に朗読音声の一部を
 無料公開します」
と書いてあった。

さっそくネットで検索した。
ところが示されたHPにいっても、
その無料公開コーナーがみつからない。

しかたがないので、メールで無料公開の件を
聞いてみたのだけれど、なしのつぶてで連絡なし。

朝日新聞出版!朝日新書なのにそんなことあるかしらん?
わたしの探し方がいけないのなら、
その旨知らせてくれればいいのに・・・

ということで、
ネットの朗読公開も含めて出したつもりの本の代金、
ちょっと損した気がしてしまった。

声を出さない・人と話さないというのは
からだにもよくないと思う近頃。
声を出すのも、身体の緊張を解くには必要かもしれない。
読むだけでも『文豪の朗読』読まなくちゃ。

逆行的小児体験。

2018-04-02 02:08:45 | 本や映画、絵
30年近く仕事をしてきて、いろいろな経験をした。
からだと心に浸みこんでしまったものからは、
もういい加減解放されて来ていると思い込んでいたが、
実際はそう簡単なことではないようだと
改めて実感する。

『小児期トラウマがもたらす病』
『トラウマと記憶』の2冊を並行して読みながら、
わたしの抱えているものはトラウマといってもいいのだと、
ようやく納得した。

アメリカ中心に、ACE(逆行的小児体験)というとらえ方が
受け入れられてきつつあるようだ。

子どものころの虐待やネグレクトといったはたから見て
わかるようなものだけではなく、
長時間続く親の不安感や、親自身がつらさで手いっぱいの時の
感情などが、こどもの身体的脆弱性につながるというような
報告が出されている。

ちょうどいいストレスは子どもを強くするが、
安心感のないところで受けるストレスは脳細胞・神経・ホルモン
遺伝子にまで影響する。
女性が中年を過ぎて発症する免疫系の疾患も、そういった
背景を伴うことがしばしばあるという。

どうすれば、このトラウマを克服できるのか?
暴露法は一時期はやったが、今では問題視されているし、
記憶は後から書き換えられたものであるという考え方も、
またいちがいに肯定できない。

身体に感情と共に刻まれてしまったものは、身体で取り戻す
ことが必要だし、記憶も、顕在記憶ではなく無意識の領域で
働く記憶をコントロールしなくてはならない。

まずは感情と記憶をあわせて外化すること、ナラティブとして
語ることが一つの最初の方法。
でもこれすら一人では難しい。

まだまだ時間がかかりそうな課題をもっているけれど、
いづれはからだの痛みもともに解消または低減できると
気楽に考えるしかなさそうだ。

オリンピックは続く。

2018-02-19 15:38:46 | 本や映画、絵
ティモシー・スナイダー
『暴政』(慶応義塾大学出版会)を読む。
まだ読み始めたばかりだが、すでに入り込んでしまった感じだ。

新書程度の小さな本だが、
「20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン」という名の通り
歴史上の些細な出来事を通じて今学ばなければならないことが
わかりやすく書かれている。

>2  組織や制度を守れ

>…組織や制度は自分の身を自分で守れません。…
>だから、気にかける組織や制度を一つ選んでください。
>法廷・新聞・法律・労働組合―なんでもよいからそれの味方に
>なることです。

>4  シンボルに責任を持て

>こんにちシンボルに過ぎないものが、明日には現実をもたらし
>うるのです。…視線をそらしてもいけないし、それらに
>慣れてもいけません。あなた自身でそれらを片づけ、他の者が
>見習うような手本となってください。

>生活するというのは政治的なことなのです。…日常における
>政治では、私たちの使う言葉やゼスチャー、あるいはそれを
>使わぬことまでもが、きわめて重要なのです。…スターリン下の
>ソ連では、富農はプロパガンダ用ポスターでは「豚」として
>描かれました。…ピンバッジの変遷でさえ無害とは
>とうてい言えません。

>6  淳軍事組織には警戒せよ

>指導者を崇める準軍事組織と警察と軍隊がないまぜになると
>すでに終わりがきています。

もっと引用したいのだけれど、
詳しく読みたい方は是非ご自身でご覧ください。

今、世間はオリンピック一色。
金をとった、銀だった…と一喜一憂してマスコミは煽り立てる。

テレビをつけるとどの時間もどのチャンネルも同じシーン・
同じようなほめたたえるコメントばかり。
吐き気がするほど同じことの繰り返しだ。
昭和の時代、天皇がなくなった時のあのテレビを思い出す。
同調圧力の怖さを毎日感じる。
こういった感じかたをアップするだけでも何かの力になることを
願うばかりだ。

『ストーンウォ―ル』を観る。

2018-02-04 08:23:53 | 本や映画、絵
雪がどうにか消えてきた。
やっと肩をこごめて歩かなくてもすみそうだ。
今年は寒い冬だけれど、ずっと前、私が小さかった頃は
もっと雪も降っていたし寒かった。
暖房も今のような快適なものはなかったし、
部屋では袢纏を着てあったかい恰好をして
縮こまっていた。
火鉢しか置いていない部屋もあったし。
なんとまぁひ弱になってしまった自分自身とこの社会。


DVDを借りてきて『ストーンウォール』という映画を見た。
アメリカ1960年代は、まだゲイが文化として否定され
ゲイであることはひたすら隠さなければ人間としても
否定されるような社会・法律があった。
そんな時代にニューヨークのゲイたちの
(レズも、バイセクシャルも含めて)反抗が(革命?)
ゲイたちの集まるバーから起こっていた。
そんな実話に基づく話だ。


ゲイのなかにも格差があって、
ゲイとして身を売ることでしか生きられない人たちも
いたし、お金持ちの暴力反対派もいた。


映画を見ていたら、
『未来を花束にして』というイギリスでの女性参政権運動を
描いた映画と重なって見えてきた。
「フランジェット」と呼ばれ暴力集団とみなされた強い
自己主張する女性たち。女性労働者中心。
第1次世界大戦直前のこと。


今、日本もほかの国々も「テロ」には屈しないと
盛んに声をあげているけれど、テロってなんだろう?
二つの映画もテロを描いたもの??
今の日本の誰かさんだったらそう言いそう。
でもテロと言ってしまえば、そう断定してしまえば、
何でもかんでもテロになる社会は怖い。
映画を見ながらそんなことを思っていた。

ちょっとつらくなてきたので、
DVD『マギーズプラン』をみてほっとしておしまい。

『わたしはダニエル・ブレイクだ』

2018-01-26 15:36:04 | 本や映画、絵
DVDで映画『わたしはダニエルブレイクだ』を見た。
ケンローチ監督作品。
あらすじはネットで検索すればすぐ出てくるけれど・・・

心臓病で働けなくなった初老の男性が主人公。
日本でいうところの
失業手当(雇用保険)と障害者手当のどちらかの給付を申請するが、
たらいまわしされた結果、申請をあきらめる。
役所のマニュアル通りの対応・パソコンを使えないというだけで
立ちはだかる申請の壁の前で怒り、抵抗し、最後には死に至る話だ。
役所で偶然居合わせた若いシングルマザーに力を貸し寄り添って、
彼女に生きる力を与えて、その途中で迎える持病による突然死。

淡々とした日常生活、セイフティネットから零れ落ちた人間たちの
毎日をなぞっていく映画。
静かだけれど力強い「生」を感じる。

イギリスはアメリカよりもまだ弱者の連帯・階級があるゆえの連帯が
残っているのかもしれない。
映画『未来を花束にして』にも通じると思うけれど、
人間の尊厳を求める力がまだ残っている。

現実は泣きたくなるほどつらいけれど、でも人間のもつだろう善良さを
信じるしかないと思う。

久しぶりに心に残るだろう映画を見た。