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そらと風に《メイサートンによせて》

空が好き。風をからだに受けながら,ボーっとするのも …ごぶさたしました。13年ぶりに再開です。

図書館で。『春の消息』

2018-07-29 17:01:54 | 本や映画、絵
図書館で『春の消息』を読んできた。
(柳美里・佐藤弘夫著  第三文明社)

東北地方の霊場、小さな祠など、二人で見て歩いた所の写真と
柳美里のエッセイ、短篇小説(?)で構成されている。
夏から秋にかけての写真なので、今見るとちょうどタイムリ-な感じ。

中世まで、日本では個人の墓という発想はなかったという。
死者の遺品をみんなが同じところに納めて、季節ごとに供養して
いく文化に、懐かしさというか羨ましさを覚える。
死を個人の所有とは違うレベルで考えた時代があった。

死者とはいつでも山に行けば会えるという感じ方や
いたこのような人死者をに呼び寄せてもらうことは
怪しくもなんともないことだという感じ方。
死は近しいものだった。

ちょうど今の時期、山に登ることで死者に語りかけるのか…
わたしも山に散骨してもらいたいなぁ、なんて。

今の制度では、焼いた骨も勝手に捨てられない。
中世以前の鳥葬とか自然葬とか、そんなことはむろん
できないし、それは仕方ないことで。
でも、近代制度とは違うところで、死を迎えたい、
そんな気持ちは捨てがたい。

と、図書館で考えながら時間を過ごした次第。
クーラーの効いた部屋で何を言ってるんだろう!?

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