蒼穹

SOU建築設計室の徒然なるブログ

コンクリート打設は勝負時!(五反田S様邸)

2014年02月10日 16時16分06秒 | インポート

 S様邸、先週ですが無事、基礎スラブ、地中梁の打設を行いました。<o:p></o:p>

  (大雪の前でよかったです。)<o:p></o:p>

  今日はコンクリートについて書いてみます。<o:p></o:p>

 コンクリートと言っても様々な種別があります<o:p></o:p>

  一般構造用コンクリート、寒中コンクリート、暑中コンクリート、マスコンクリート、流動化コンクリートetcです。

 多分20種類以上あると思います。<o:p></o:p>

  今回の打設は、一般構造用コンクリートということになります。<o:p></o:p>

  一般と言っても、なかなか細かいです。<o:p></o:p>

  設計で目指した強度を出すために、まず配合計画があります。

 水とセメントと砂と砂利の配合により品質が異なります。

 強度を強くするためには、セメント量を増やしますが、

これだとドロドロでうまく鉄筋の間まで流れてくれません。

 充填されなければ強度は発揮できません。

 水を多くすれば流れやすく、隅々まで充填されますが、

 うすいコンクリートですから、そもそもの強度が足りません。

 おまけに、砂利や砂は海のものを使いますので、

 塩分が残っていてはいけません。鉄筋が錆びます。

 大きさも重要です大きすぎず、小さすぎず。

 大きければ鉄筋の間に詰まってしまいますし、小さすぎれば強度を発揮しません

これらをきちんと確認し配合します。

工事は屋外でやるものですから、気象状況ほかも問題です。<o:p></o:p>

 今回の打設は冬季ということもあって温度補正を行います。<o:p></o:p>

 コンクリートは水と石灰の化学反応で硬化するものですから、

 温度が低いと化学反応が進みません、そのため、

 その分も見越して高い強度に設定して打つわけです。<o:p></o:p>

 その他にも、交通状況なども重要です。<o:p></o:p>

コンクリートは通称「生コン車」にのって、ピストン輸送されてきます。

たとえば、1台が渋滞に巻き込まれたりして到着が遅れると、

前の車で運ばれて打設したコンクリートが固まり始めて、

 後の分とくっつかなくなり、地層でいう断層みたいなものが現れます。

 これは構造的な欠陥です。<o:p></o:p>

  などなど、現場でダイナミックに見えるコンクリート打設ですが、

 細かな計画によるものです。<o:p></o:p>

 鉄筋屋さんがコツコツ組んでくれた鉄筋、型枠屋さんの苦労はコンクリートに

 埋まって見えなくなりますが、コンクリート打設は施工の皆さんの「勝負の時!」なのです。

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SOU建築設計室 http://www.sou-arc.com/

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