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幸せの植物楽

自然の力をプレゼント。
身近な植物に託した想いや、日常雑記を心のままのびやかに表現したい。

油を取る植物とアブラと名前のついた植物

2012-10-18 13:52:48 | 植物
公園にたくさん落ちているツバキやサザンカの実を見ると、悲しい習性で、つい「もったいない、何とかならないものか」と考え込んでしまう。
ツバキは、如何にもおいしそうなので、フライパンで炒(い)って、ワクワクして食べてみたところ、あまりのエゴさに呆然となりました。では、ツバキ油を絞ろうと、ない頭を絞った。
黒い外皮を取って蒸し器で蒸し、スリバチでつぶし、木綿の袋に入れて、2枚の板の間で押してみたが、1滴の油も出てこない。それではと、さらに頭を絞り、自動車の底にその板をつけ、車ごとジャッキで持ち上げてみたところ、大成功! 一シーズン使うくらいの整髪料になりました。
アブラチャン(クスノキ科)の球形の実は、ローソクのように燃えます。ススも出ないし、ほんわかした香りがあっていいものです。

アブラという名のついた植物さんをご紹介いたします。
・ アブラナ(アブラナ科)種子から油を採ります。
・ アブラススキ(イネ科)茎は油の臭毒があります。
・ アブラガヤ(カヤツリグサ科)葉の基部は、サヤとなって茎を包んでいますが、それが油色をしています.花穂も油色をおびて、油くさい。
・ アブラギリ(トウダイグサ科)落葉高木で種子から桐油をとり、油紙、提灯、雨傘などに塗った。乾性油で、塗料の溶剤としました。油は毒を含んでいます。
・ コシアブラ(ウコギ科)山林にはえる落葉樹.漉(こ)し油の意味で、昔この木から樹脂油を採り、漉して塗料に使った。
・ アブラギク(キク科)この花を油に漬け薬用とします.[オトギリソウも油に漬けると薬用になるそうです。]
・ アブラカンギク(キク科)アブラギクから名前が出た寒菊の意味だそうです。
・ アブラシバ(カヤツリグサ科)黄褐色の花穂が油色を帯びている。
・ アブラスギ(マツ科)材に油が多い。
その他アブラスゲがあります。そういえば、ヒノキも精油を含んでいて火が出やすく、風によるヒノキどうしの摩擦で発火することがあります。それで火の木とい
う説があります。

ツバキの種子から油を絞れば、良質のツバキ油として整髪料、食用、金物の錆防止用などに使えます。
ちょっと散歩すれば、ツバキ以外にチャ(お茶)やサザンカの種子も落ちている。
公園、道路の分離帯などの空き地にヒマワリ、ナタネ(菜の花)、ベニバナなどを植えると景観に良く、さらに油を絞ると活用できます。
あぶら植物の種子をフードプロセッサーで細かく砕き、蒸して熱いうちに搾油します。
「現代農業」の1992年11月号に自家製油で暮らしを楽しくという小特集があり、油搾り実践記や自家製油搾りの基礎知識が載っており、ツバキ、小松菜、べんり菜、ナタネ、ヒマワリの搾り方、手搾りの方法、機械,購入先まで大変詳しく載っています。
歳をとることは、身体から「物」が抜けやすい。黒色のメラニン色素、皮膚の脂肪分、骨のカルシュウム、歯、毛髪、記憶、冬には体温さらには、金や財産などなど。そこで、補給できることやものは、補給することがタイセツ。身近なあぶら植物の油で、髪の毛や皮膚に塗り、食べて補給する。しかも、ちょっとの工夫によりタダで手に入れることができます。
燈油の原料植物は、木本と草本に大別される。木本は主に自生で採取量は限られる。
草本の場合は、大部分が渡来品で、大量栽培ができるので、時とともに草本性植物油が燈油の主流を占めるようになりました。これは、深津正著の「燈用植物」法政大学出版局に詳しいです。
「草本」アブラナ・ナノハナともいう(アブラナ科)、ベニバナ(キク科)、ゴマ(キク科)エゴマ(シソ科)、アサ(クワ科)、ワタ(アオイ科)、トウゴマ・ヒマともいう(トウダイグサ科)、アブラギリ(トウダイグサ科)、ヘチマ(ウリ科)、カラスウリ(ウリ科)など。
「木本」ツバキ(ツバキ科)、サザンカ(ツバキ科)、チャ(ツバキ科)、カヤ(イチイ科)、イヌガヤ(イヌガヤ科)、ナギ(マキ科)、シロモジ(クスノキ科)、アブラチャン(クスノキ科)、ダンコウバイ(クスノキ科)、アカメガシワ(トウダイグサ科)、アブラギリ(トウダイグサ科)、アケビ(アケビ科)、ブナノキ(ブナ科)、オニグルミ(クルミ科)、イヌザンショウ(ミカン科)、シラキ(トウダイグサ科)など。
生産量の多いのは、ダイズ油、パーム油・アブラヤシの果肉、ヒマワリ油、ナタネ油、綿実油、ピーナツ油、オリーブ油、その他種子からのアーモンド油、果肉からのアボガド油、穀類のヌカ油、胚芽からコメ油、小麦胚芽油、果皮からのレモン油、葉からユーカリ油といったところでしょうか。

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