石けんや合成洗剤のない頃、 石けんとして植物さんも利用していました。皆様ご存知のご三家は、ムクロジ・サイカチ・エゴノキです。
ムクロジ(ムクロジ科)の果実、黒い種子は羽根つきの球、果皮は戦国時代には雑兵(ぞうひょう)の携帯品として服を洗うのに使っていました。なお、果皮の煎じ汁は魚毒です。
サイカチ(マメ科)のサヤ。天然石けんとして、乾燥保存したサヤをぬるま湯に漬けて使いました。
エゴノキ(エゴノキ科)の果実。新鮮な果実をつぶして、洗濯用に用いました。シャボン玉遊びや種子を集めてお手玉遊びにも使えます。有名な魚毒です。ちょっと指につけてなめてみましたら、名前の通りエゴいエゴい。(でもエゴ一番はカラスビシャク・漢名半(はん)夏(げ)の生芋ではないでしょうか。ちょっと口に入れたら、舌が喉の方向に収縮し、言葉も発することが出来ない程で、目から光を発し、この世の終り!と納得するぐらいのエゴさでした。皆様は絶対してはいけません。)
その他、園芸植物のサボンソウ(ナデシコ科)、英名ソープワート:石けん草、学名のサポナリア・オッフィキナリスは「薬用」の意味だそうです。葉・茎・根を水で煮だすと、石けん液ができ、ヨーロッパではウールなどを洗う優れた石けんとして知られているそうです。アキノキリンソウ(キク科)も、葉を両手で強くもみ、水を入れた器の中でまたもむと白い泡が立って、シャボン玉を吹くようにボコボコと盛り上るので、ボコボコ草と呼んだそうです。また一説には、サボテンの名前の由来は、昔 日本に渡来した時、その多肉の茎の切り口で服の汚れを取ったため、石けん(シャボン)にもとづいて名付けられたということです。サボテンは、日本語ということになります? 何故 石けんとなるのかを簡単にいいますと、サポニンという成分を含み、これは配糖体の一種で、水に溶けて泡を生じるからです(溶血作用を有し、また強心剤・去痰剤など薬用とされるものも多い)。 泡立つと油類を乳濁化する作用が出て洗浄できます。
【 注 例えばサラダのドレッシングなどの酢と油はそのままでは混ざりませんが、マヨネーズは酢と油を主成分としながら、卵黄が両者を結び付ける活性剤として働き、離れにくくなっています。 石けんの場合も同様で、その成分は、汚れである油の部分と結びつきやすい一方で、水とも結びつき、汚れを水に溶かし込んで取り去るようになっています。
「幸せの植物楽」麦野ゆたか
ムクロジ(ムクロジ科)の果実、黒い種子は羽根つきの球、果皮は戦国時代には雑兵(ぞうひょう)の携帯品として服を洗うのに使っていました。なお、果皮の煎じ汁は魚毒です。
サイカチ(マメ科)のサヤ。天然石けんとして、乾燥保存したサヤをぬるま湯に漬けて使いました。
エゴノキ(エゴノキ科)の果実。新鮮な果実をつぶして、洗濯用に用いました。シャボン玉遊びや種子を集めてお手玉遊びにも使えます。有名な魚毒です。ちょっと指につけてなめてみましたら、名前の通りエゴいエゴい。(でもエゴ一番はカラスビシャク・漢名半(はん)夏(げ)の生芋ではないでしょうか。ちょっと口に入れたら、舌が喉の方向に収縮し、言葉も発することが出来ない程で、目から光を発し、この世の終り!と納得するぐらいのエゴさでした。皆様は絶対してはいけません。)
その他、園芸植物のサボンソウ(ナデシコ科)、英名ソープワート:石けん草、学名のサポナリア・オッフィキナリスは「薬用」の意味だそうです。葉・茎・根を水で煮だすと、石けん液ができ、ヨーロッパではウールなどを洗う優れた石けんとして知られているそうです。アキノキリンソウ(キク科)も、葉を両手で強くもみ、水を入れた器の中でまたもむと白い泡が立って、シャボン玉を吹くようにボコボコと盛り上るので、ボコボコ草と呼んだそうです。また一説には、サボテンの名前の由来は、昔 日本に渡来した時、その多肉の茎の切り口で服の汚れを取ったため、石けん(シャボン)にもとづいて名付けられたということです。サボテンは、日本語ということになります? 何故 石けんとなるのかを簡単にいいますと、サポニンという成分を含み、これは配糖体の一種で、水に溶けて泡を生じるからです(溶血作用を有し、また強心剤・去痰剤など薬用とされるものも多い)。 泡立つと油類を乳濁化する作用が出て洗浄できます。
【 注 例えばサラダのドレッシングなどの酢と油はそのままでは混ざりませんが、マヨネーズは酢と油を主成分としながら、卵黄が両者を結び付ける活性剤として働き、離れにくくなっています。 石けんの場合も同様で、その成分は、汚れである油の部分と結びつきやすい一方で、水とも結びつき、汚れを水に溶かし込んで取り去るようになっています。
「幸せの植物楽」麦野ゆたか